ホルムズ海峡の再開交渉が進展し、金先物が4,300ドルを超えて始まる
重要ポイント
- •金の12月限先物は2026年8月6日に1トロイオンス4,307ドルで始まり、6月17日以来初めて4,300ドルを超えて始まった。
- •貴金属は過去1年間で27.4%、過去1週間だけでも6%以上上昇した。
- •世界の石油消費量の約20%が通常通過するホルムズ海峡の部分的再開に向けた交渉の進展が、ポジティブな市場心理に寄与した。
- •ADPの7月雇用報告の軟化は、FRBの9月利上げ可能性を低下させ、金利を生み出さない資産の保有機会費用を引き下げることで金価格を支える可能性がある。
- •中国人民銀行やその他の新興市場の中央銀行による米ドルからの分散を目的とした持続的な購入が、今年の金高騰の主要な推進要因となっている。

金(GC=F)の12月限先物は2026年8月6日木曜日、1トロイオンス4,307ドルで始まった。水曜日の終値と比べてほぼ横ばいであったが、前日の始値からは4%以上上昇した。午前の取引ではさらに上昇し、ET午前9時07分時点で4,309ドルに達した。
これは6月17日以来、金が初めて1オンス4,300ドルを超えて始まったことを意味する。ホルムズ海峡の部分的再開に向けた交渉が進展しているほか、ADPの7月雇用報告が前月比で減速を示したことが背景にある。
ホルムズ海峡は世界で最も重要なエネルギーのボトルネックの一つであり、通常は世界の石油消費量の約20%が通過する。同海峡を通じた石油と天然ガスの流れを再開することで、エネルギーコストの緩和が期待される。同時に、労働市場データの軟化は、FRBが9月会合で利上げを実施する可能性を低下させる可能性がある。金利が上昇すれば金利を生み出さない金などの資産を保有する機会費用が増大するため、一般的には金価格に対する逆風となるシナリオである。
貴金属は今年、中国人民銀行やその他の新興市場中央銀行が米ドルから準備資産の分散を図る中での持続的な中央銀行購入、ならびに中東における継続的な地政学的不確実性の恩恵を受けてきた。
現在の金価格の状況
2026年8月6日木曜日の金先物の始値は、水曜日の始値から4%以上の上昇を示した。主要な過去の基準値との比較は以下の通り:
- 1週間前: +6.1%
- 1ヶ月前: +3.2%
- 1年前: +27.4%
参考までに、1月29日時点での金の前年同月比成長率は95.6%であった。
歴史的視点
金価格は長期的に劇的な上昇を見せてきた。1900年に100万ドルを持っていた投資家は、約53,000オンスの金を購入できた。現在の価格では、その保有額は約2億7,800万ドルの価値となる。
金価格の決定メカニズム
投資家が知っておくべき2つの主要な金価格は、現物価格と金先物価格である。現物価格は即時引き渡しのための現在の市場価値を反映し、先物価格は指定された将来の引き渡し日の契約価格を表す。両者は需給動向、通貨の動き、金利予想、地政学的要因などにより影響を受ける。