ウイリアム・ブレア、予想を大幅引き下げしつつもCoinbaseとCircleが暗号資産回復の恩恵を受けると見る
重要ポイント
- •ウイリアム・ブレアは7月15日のリサーチノートで、CoinbaseとCircleの財務予測を大幅に引き下げた一方、両社のアウトパフォーム評価を維持した。
- •同社はCoinbaseの売上予測を2026年に12%、2027年に13%引き下げ、調整後EBITDA予測は両年とも34%引き下げた。その理由として現物取引高の減少を挙げている。
- •Coinbaseのプラットフォーム総取引高は2026年に約44%減の6,690億ドルに落ち込んだ後、2027年に32%以上反発すると予測されており、EBITDAは2026年後半に底を打つ見込み。
- •Coinbase株は現在、2025年7月の高値から約60%、2026年3月の高値から26%下落しており、ウイリアム・ブレアはこの株価調整にはすでに予想される取引の減速が織り込まれていると考えている。
- •USDCのステーブルコイン市場シェアは2024年の約21%から2026年4月時点で約27%に上昇しており、USDC準備金からの利息収入を分配するCoinbaseとCircleの仕組みは両社にとって中核的なプラス要素と評価された。

ウイリアム・ブレアは、暗号資産業界の上場企業のうち最大手2社に対して逆張りの見方を示している。7月15日付のリサーチノートで、同社のアナリストは短中期の財務予測を大幅に引き下げた一方、Coinbase(COIN)とCircle(CRCL)の両社に対してアウトパフォーム評価 — 市場全体を上回るパフォーマンスが期待される銘柄に付与される評価 — を維持した。数字の引き下げにもかかわらず、アナリストは両社が暗号資産の回復に伴い恩恵を受ける体制にあると主張した。
大幅な引き下げ
ウイリアム・ブレアはCoinbaseの2026年の売上予測を12%、2027年の予測を13%引き下げた。調整後EBITDAの見通し — 金利、税金、減価償却費を除外した収益性指標 — はさらに大きな打撃を受け、両年とも予測が34%引き下げられた。
原因は現物取引高の減少であり、これがCoinbaseの売上を支えるエンジンであり続けている。同社の予測では、プラットフォームの総取引高は2026年に約44%減の6,690億ドルに落ち込み、2027年に32%以上反発するという。
参考として、Coinbase株は現在、2025年7月の高値から約60%、2026年3月の高値から26%下方に位置している。ウイリアム・ブレアのアナリストは、この下落により弱い取引活動はすでに織り込み済みと見ている。つまり、同社自身の予測が引き下げられた後も、減速は株価に反映されているという見方だ。
楽観的な見方の根拠
アナリストは、両銘柄にとって「非対称なリスク/リワード」の構図を指摘した — 現在の水準では上振余地が下振れリスクを上回ると判断したことを示す捉え方である。
Coinbaseについては、EBITDAは2026年後半に底を打ち、2027年に反発すると同社は予想している。この回復は、小口取引高の回復だけによるものではないとアナリストは主張する。代わりに、デリバティブ取引、予測市場、USDC関連の活動といった新たな収益源が、より分散化された収益基盤をもたらすと期待されている。取引高が実際に予測された底打ち後反発のシナリオをたどるか、そして新規事業がどの程度の速さで拡大するかが、同社のテーゼを検証する具体的な指標となる。
USDCの成長ストーリー
CircleのステーブルコインUSDCは着実に存在感を高めている。市場シェアは2026年4月時点で約27%に上昇し、2024年の約21%から拡大した。ステーブルコイン — 通常は米ドルといった参照資産に対して価値を安定させるよう設計されたデジタルトークン — は、取引、決済、送金のために暗号資産市場全体で利用されており、発行体の市場シェアが競争力を測る重要な指標となっている。
ウイリアム・ブレアは、USDC準備金をめぐるCoinbaseとCircleの関係を両社にとって「中核的なプラス要素」と評価した。Coinbaseはプラットフォーム全体でUSDCを流通させており、Circleの準備金から生じる利息収入の一部を得ている — この収入は市場金利と流通中のUSDC規模に応じて増減する。したがって、ステーブルコインの流通量の推移は、アナリストのテーゼを検証するうえで最も直接的なデータポイントの一つといえる。