ニュースマクロ米9月非農業雇用者数は前月比2.9万人増と9万人予想を大幅に下回る、失業率は4.2%に上昇

米9月非農業雇用者数は前月比2.9万人増と9万人予想を大幅に下回る、失業率は4.2%に上昇

著者: ForexLive·

重要ポイント

  • •9月の非農業雇用者数は9万人の予想に対しわずか2.9万人増にとどまり、過去2か月分で合計6万人の下方修正により、7月は1万人の雇用減となった。
  • •賃金の伸びは予想以上に減速し、平均時給は前月比+0.1%(予想+0.3%)、前年比は予想の+3.2%から3.0%へ減速した。
  • •発表後、FRBの利上げ確率は28%から15%へ低下し、2年債利回りは4.72%に下落、年内利上げ確率は88%に縮小され、12月のFOMCが焦点となった。
  • •家計調査は相殺要因となり、雇用者数は40.6万人増、労働力は48.5万人拡大、参加率は61.8%に上昇し、失業率の4.2%への上昇の重みを和らげた。
  • •医療・建設・製造業の増加は、金融活動・政府・専門ビジネスサービス・情報業の減少を上回らず、弱点が特定業種の歪みではなく幅広いものであることを示した。
米9月非農業雇用者数は前月比2.9万人増と9万人予想を大幅に下回る、失業率は4.2%に上昇

米労働市場は9月、予想を大幅に下回る結果となった。ForexLiveが発表した雇用統計によると、非農業雇用者数の伸びは9万人増の予想に対し、わずか2.9万人増にとどまった。米労働統計局(BLS)が毎月作成する非農業雇用者数は、連邦準備制度理事会(FRb)の金利決定への期待に直接反映されるため、最も注目される米経済指標の一つである。

この弱さは下方修正によってさらに強調された。前月の雇用者数は当初発表の16.2万人から13.3万人に下方修正され、その前の2か月分も合計6万人引き下げられ、7月は1万人の減少となった。修正は雇用統計の常態的な特徴であり、より完全なデータが入手されるにつれて推計値が再計算されるもので、この規模の下方修正は当初の数値が示していた基調を大きく変えるものとなる。

主要な雇用関連データ

失業率は前回の4.1%から4.2%に上昇したが、エコノミストは据え置きを予想していた。端数処理前の失業率は4.1753%で、前回の4.1413%から上昇した。労働力参加率は61.6%から61.8%に上昇し、U6不完全雇用率は7.7%から7.6%にわずかに低下した。

民間雇用者数は4.6万人増と、予想の8.5万人増を下回り、前回の12.7万人増を大きく下回った。製造業雇用者数は1万人増の予想に対し9,000人増となり、政府雇用は前回の3.5万人増から1.7万人減となった。

賃金の伸びが明確に減速

平均時給は前月比で予想の+0.3%に対し+0.1%の上昇にとどまり、前年比の伸びも予想の+3.2%を下回る30%に減速した。金額ベースでは、時給は9月にわずか5セント上昇した。週当たり平均労働時間は34.4時間で予想の34.3時間をわずかに上回って推移しており、企業が労働時間を積極的に削減している証拠はほとんどないが、インフレの観点からは賃金圧力が好ましい方向に動いている。賃金の伸びは国内インフレの要因としてFRbが注視しており、今回の減速は雇用者数の予想外れと相まって重みを増している。

市場の反応

市場は発表後に急速に織り込みを修正した。データ発表前、フェデレーション・ファンド(FF)金利の先物価格が織り込む利上げ確率は28%で、ドル円は157.60、米2年債利回りは4.78%、10年債利回りは5.23%で取引されていた。発表直後には、利上げ確率は15%に低下し、ドル円は157.15まで下落、2年債利回りは4.72%へ、10年債利回りは5.17%へと低下した。年内の利上げ確率は88%に縮小され、12月のFOMCが決め手を欠く状況となっている。

ForexLiveの評価によれば、本報告はハト派的であり、極めて強いCPI(消費者物価指数)が出ない限り、10月利上げの議論は事実上終わった形だ。この見方に立てば、市場参加者の次の注目点は今後のCPI発表と12月のFRB会合であり、現時点の市場価格はその結果を未決のままにしている。

家計調査が一部を相殺

家計調査が唯一の明るい材料となった。同調査では雇用者が40.6万人増加し、労働力は48.5万人拡大、労働参加率は0.2ポイント上昇して61.8%となった。このため、失業率の4.2%への上昇は特に深刻なものとは見なされておらず、端数処理前の4.1753%という水準も4.2%表示の閾値をわずかに上回ったにすぎない。両調査の乖離は珍しいことではなく、事業所調査は企業の給与台帳上の雇用を、家計調査は就業中の個人を数えており、同じ月内でも両者の動きが分かれることがある。

産業別の内訳

弱さを単一の業種の歪みで説明することはできない。医療は1.7万人増(外来+1.3万人、病院+1.2万人)となったが、看護・施設ケアは9,000人減少した。建設業は1.1万人増(非住宅専門工事業+1.2万人)。製造業はさらに9,000人増加し、2025年12月の安値以来で合7.2万人の増加となっている。

弱い面では、金融活動が7,000人減と、2025年5月以来で合計12.9万人の雇用喪失(主に保険業)となっている。政府雇用は1.7万人減、専門・ビジネスサービスは9,000人減、情報業は1万人減となった。

8月とは異なり、見出し数字を下支えした教育機関やレストランの季節要因の特異さは見られなかった。今回の2.9万人増は、構成の偏りで容易に説明できる数字ではなく、正当に「弱い」と評価すべきものである。民間雇用はわずか4.6万人増、過去2か月の純下方修正は6万人、賃金も予想を大幅に下回った。