冷房需要は減速、それでも持続する暑さが天然ガス貯蔵量の積み増しを低位に保つとの見方
重要ポイント
- •NGIは8月28日終了の週について31 Bcfの貯蔵注入を予測しており、前週の16 Bcfの積み増しをほぼ倍増させる水準。
- •予測される注入は、前年同週の50 Bcfおよび過去5年平均の37 Bcfをいずれも下回る。
- •ヘンリー・ハブのスポット価格は今週、平均2.805ドル/MMBtuで推移。
- •8月28日時点の米国天然ガス貯蔵量は3,184 Bcfで、前年同時期を30 Bcf下回る一方、過去5年平均を167 Bcf上回っている。
- •EIAは木曜日に週間貯蔵報告を発表し、注入量がNGIの推計と一致するかどうかが判明する。

NGIの価格・データアナリストによる分析によると、冷房需要が二桁台の割合で低下したことで、今週の米国天然ガス貯蔵量は前週をほぼ倍増させる積み増しとなりそうだ。
NGIは8月28日終了の週について、31 Bcfの注入を予測している。この推計は、米国エネルギー情報庁(EIA)が先週木曜日に発表した16 Bcfの積み増しに続くものだ。EIAは毎週木曜日に、地下貯蔵事業者への調査に基づく「週間天然ガス貯蔵報告」を公表しており、貯蔵は生産と季節需要(夏季の注入、冬季の取り出し)の間の緩衝材として機能するため、この数値は需給バランスの指標として注視されている。
予想される31 Bcfの積み増しは、米国天然ガスの指標価格拠点であるヘンリー・ハブの週間スポット価格が平均2.805ドル/MMBtuと小幅に下落した動きと整合している。ヘンリー・ハブのスポット価格は北米全体の物理・金融天然ガス契約の基準点となっているため、同地の週間貯蔵結果や天候に左右される需要変化は、生産者、公益事業者、トレーダーによって広く注視されている。
それでも、予測される注入はこの週の歴史的な水準を下回る見通しだ。31 Bcfの積み増しは、前年同週の50 Bcfの注入や過去5年平均の37 Bcfと比べると小さい。夏後半の補充期に平年を下回る注入が続くことは、例年より多くのガスが消費されていることを示すことが多く、暖房期を迎えるにあたり余剰在庫の余裕を狭める要因となる。
EIAによれば、8月28日時点の貯蔵量は3,184 Bcfで、前年同時期を30 Bcf下回る一方、過去5年平均を167 Bcf上回っている。冬季が近づくにつれ、市場参加者の多くが注目するのは過去5年平均に対する余剰であり、寒波需要に対する市場の耐性の見通しを左右する。木曜日に発表される次回のEIA貯蔵報告では、注入量がNGIの予測と一致するか、上方・下方にサプライズとなるかが明らかになる。