ニュースマクロS&P Globalの7月米製造業PMI確報値、53.9で横ばい 速報値53.8を上回る

S&P Globalの7月米製造業PMI確報値、53.9で横ばい 速報値53.8を上回る

著者: ForexLive·

重要ポイント

  • •S&P Globalの7月米製造業PMIは53.9で、6月から横ばい、速報値の53.8をわずかに上回り、製造業の拡大継続を示した。
  • •生産の伸びは3月以来の最も遅いペースに減速し、新規受注は3カ月連続で弱含むなど、製造業の勢いは鈍化した。
  • •サプライチェーンの混乱は中東関連の遅延を背景に4年ぶりの高水準に近づき、受注残の増加や材料不足につながった。
  • •企業景況感はインフレ、供給制約、売上鈍化への懸念から2025年10月以来の低水準に落ち込んだ。
  • •米株式市場は製造業指標の慎重な内容にもかかわらず上昇し、Microsoft、Amazon、Salesforceが上昇を主導、ダウは1.22%上昇した。
S&P Globalの7月米製造業PMI確報値、53.9で横ばい 速報値53.8を上回る

S&P Globalの7月の米製造業PMI確報値は53.9となり、6月の53.9から変わらず、速報値の53.8をわずかに上回った。拡散指数では50を上回ると拡大、50を下回ると縮小を示し、7月は明確に拡大圏にとどまった。今回の数値は製造業の継続的な拡大を示す一方、基調指標は勢いの鈍化を示している。

調査のポイント

  • 総合PMIは53.9で横ばいとなり、製造業は引き続き拡大したが、そのペースは限定的だった。
  • 生産の伸びは3月以来の最も遅いペースに減速した。
  • 新規受注は3カ月連続で弱含んだ。
  • 輸出需要は低調で、関税と世界需要の弱さが重しとなった。
  • サプライチェーンの混乱は悪化し、納入遅延は中東関連の混乱を背景に4年ぶりの高水準の一角となった。
  • 仕入れコストと販売価格は引き続き上昇したが、インフレ圧力はやや緩和した。
  • 採用は低調なままで、材料不足を背景に受注残はやや増加した。
  • 企業景況感はインフレ、供給制約、売上鈍化への懸念から2025年10月以来の低水準に落ち込んだ。

この報告は、製造業がなお拡大しているものの、徐々に勢いを失っている姿を示している。国内需要が成長を下支えしている一方で、続く供給網の混乱、高止まりするコスト、弱い輸出需要、そして低下する企業景況感は、年後半に向けて同セクターの脆弱性が高まっていることを示唆している。S&P Global PMIは、米国の製造業を示す2つの注目指標の1つで、Institute for Supply ManagementのISM製造業PMIと並んで注視されており、両者を合わせることで政策当局や企業は、より広い経済の勢いを測る手がかりを得ている。

S&P Global Market Intelligenceのチーフ・ビジネス・エコノミスト、Chris Williamson氏は次のように述べた。

"Although the headline PMI held steady in July, beneath the survey we see some warning signs about the future growth trajectory. Production rose at a markedly slower rate in July, linked to a third month of weakened growth of new business, in turn reflecting reduced inventory building after the especially strong precautionary stock accumulation reported in the second quarter. Further pressure came from increased supply chain delays, falling exports, and further pushback on high prices from customers. While input cost inflation moderated slightly, inflationary pressures remained elevated thanks principally to the combination of high energy prices and tariffs. In response, producers are either trying to raise selling prices to protect margins or boost productivity, hence July also saw another month of high factory gate price inflation and subdued job gains. In this environment, business optimism about growth prospects slipped to the lowest since last October, underscoring the downside risks to the near-term outlook."

株式市場の反応

将来の成長見通しに関する慎重なシグナルが出たにもかかわらず、米国株式市場は上昇した。ナスダックは約1%高、S&P 500は0.82%高、ダウ工業株30種平均は1.22%高となった。主な上昇銘柄は以下の通り。

  • Microsoft (MSFT): +5.40%
  • Amazon (AMZN): +5.29%
  • Salesforce (CRM): +4.90%
  • Boeing (BA): +4.11%
  • Sherwin-Williams (SHW): +3.58%