Techcross、AI活用の船舶管理を強化する「スマートプラットフォーム」を全面刷新
重要ポイント
- •刷新されたスマートプラットフォームは、船隊の船舶を「アラート」「警告」「正常」の3段階に分類し、船主が注意が必要な船舶を即座に優先付けできるようにしました。
- •AIによる分析は、電極効率の低下への対処など、機器の状態と推奨される対応策を平易な言葉で提示し、トラブルシューティングマニュアルへのリンクを提供します。
- •強化された分析機能は、電極効率のトレンドから洗浄・交換時期を判断し、TRO濃度と中和剤使用量を比較して薬品使用状況を評価します。
- •月次アラートメールや韓国語・英語・日本語・中国語の多言語対応に加え、アカウント単位の船舶管理やカスタマイズ可能な表示設定も利用可能になりました。
- •今回の刷新は、BWMS機器供給からデジタル・アフターマーケットサービスへのTechcrossの事業拡大と、陸上リモート監視・予知保全への海運業界の移行を反映しています。

Techcrossは、船主向け専用ウェブサービス「スマートプラットフォーム」の全面刷新を実施しました。今回の刷新の重点は、バラスト水管理装置(BWMS)の運用データを単に提供するだけにとどまらず、情報構造とデータ分析機能を強化することで、船の状態や必要な対応をより迅速に把握できるようにすることです。
新スマートプラットフォームダッシュボード: 船隊が3段階のステータスに分類され、注意が必要な船舶が一目でわかるようになりました。
シップモニター: 個別船舶の運用状況、航跡、月次レポートが1つの画面に集約されます。
刷新されたスマートプラットフォームは、船主の船隊に属する船舶の状態を「アラート」「警告」「正常」の3段階に分類し、優先的に対応すべき船舶を即座に特定できるようにしています。従来複数のウェブページに分散していた情報も5つのメインメニューに再編され、詳細データを一つひとつ確認しなくても、船隊全体の状態を評価し、対応の要否を判断できるようになりました。
とりわけ注目されるのは、AIによるデータ分析を活用し、主要機器の状態と推奨される対応策を分かりやすい言葉で提示する点です。電極効率の低下など異常の兆候が検出された際には、単に数値を表示するのではなく、現在の状態と推奨される対処方法の双方を説明します。また、船主や乗組員の初動対応を支援するため、該当するトラブルシューティングマニュアルへのリンクも提供されます。これにより、プラットフォームは単にデータを「確認」するツールから、実際の意思決定と是正措置を支援するものへと進化します。
こうしたサービスの背景も重要です。IMO(国際海事機関)のバラスト水管理条約の発効以降、船舶は排出前にバラスト水を所定の基準まで処理することが義務付けられており、BWMSの不調はコンプライアンスおよび運用面に直接的な影響を及ぼしかねません。Techcrossは韓国を拠点とするBWMSサプライヤーで、そのシステムは電気分解によってバラスト水を処理するため、プラットフォームでは電極効率やTRO(総残留酸化剤)濃度が重点的に扱われています。同社は近年、機器の供給からデジタル・アフターマーケットサービスへと事業を拡大しており、今回のスマートプラットフォーム刷新は、船 onboard 単独の監視から、船隊全体を対象とした陸上からのリモート監視・予知保全への海運業界全体の移行を反映したものといえます。
分析機能も強化され、メンテナンス効率が向上しています。電極効率の月次トレンドから洗浄や交換の適切な時期を判断できるほか、平均TRO濃度を中和剤の使用量と併せて分析することで、薬品が適切に使用されているかを評価できます。ログファイルを個別にダウンロードして処理する手間が減ることで、陸上での機器管理もより便利かつ効率的になります。
利便性機能も拡充され、月次アラートメールや多言語レポートが加わりました。プラットフォームは韓国語、英語、日本語、中国語に対応しており、プラットフォームに直接アクセスしなくても、異常や必要な点検に関する重要情報を受け取れます。また、アカウント単位の船舶管理や、船主ごとにカスタマイズ可能な表示設定も提供されます。
Techcrossの担当者は次のように述べています。「今回の刷新は、単により多くのデータをお客様に見せることではなく、意思決定と行動のためにまず必要な情報を提供することに重点を置いています。今後も蓄積された運用データをもとにデジタルサービスを強化し続け、船主の機器管理効率と運用信頼性の向上に取り組んでいきます。」
出典:Techcross、Hellenic Shipping News経由