NBIS株に圧力、AIインフラ資金調達の懸念でNebiusは持ちこたえられるか
重要ポイント
- •NebiusのCEOアルカジー・ヴォロジュ氏は、資産担保型の一部の融資チャネルが一時的に閉じたと述べた。
- •NebiusのCitigroupによる35億ドルの担保付き信用枠は364日後に期限を迎え、初期金利はSOFR+2.75%に設定されている。
- •イーロン・マスク氏は、AIデータセンター収入に主に依存する企業向けの融資が縮小したと述べ、200社を超える専門クラウド企業の間で破綻や合併が起きると予測した。
- •Nebiusの空売り残高は自由流通株の20%に達し、ORTEXは空売り筋の含み益を29億4000万ドルと推計した。
- •Nebiusの長期顧客契約は400億ドルを超えるが、この契約によって建設と拡張の資金調達の必要性が解消されるわけではない。

Nebius Group N.V.(NASDAQ:NBIS)の株価は、AIインフラ企業向けの融資環境が引き締まっていることが意識されるなか、月曜の米国開場前のプレマーケット取引で下落した。下落は、資金調達の制約についてのCEOアルカジー・ヴォロジュ氏の発言や、AIクラウド業界全体で破綻が起きる可能性についてのイーロン・マスク氏の警告を受けたもの。データセンターの構築には多額の先行投資が必要であるため、セクターの拡大計画がいかに信用供与と密接に結びついているかを浮き彫りにした。
Nebiusに対する資金調達の懸念
ヴォロジュ氏は木曜に開かれたNvidiaのGTCベルリン カンファレンスで講演し、資産担保ローンを含む一部の融資チャネルが一時的に閉じたと述べた。この発言は、AIインフラ事業者が新たなデータセンターやその他の拡張プロジェクトをどのように資金調達するのかという疑問が高まるなかでのもの。
ヴォロジュ氏は、Nebiusの財務体質は健全だと述べ、顧客からの前払い金やその他の資金調達方法を挙げた。CEOによれば、これらの資金は少なくとも1ギガワットの計算能力を支えられるという。前払い金は債務と異なり、利息や返済義務を伴わない。貸し手の意欲が低下する局面では、この違いが重みを増すn
Nebiusは10月22日、Citigroupとの間で35億ドルの担保付き信用枠の締結を発表した。同社はこの資金を、世界的な拡大に伴うデータセンター建設、Nvidiaチップの購入および一般経費に充てる計画だ。この信用枠は364日後に期限を迎え、初期金利はSOFR+2.75%に設定されており、引き上げの可能性もある。SOFR(担保付き翌日物資金調達金利)は米ドル調達の一般的なベンチマークであり、信用枠のコストは短期金利と合意されたスプレッドに連動して変動する。約1年の期間であるため、返済または更新の判断が迫ることになる。
マスク氏、AI債務の圧力を警告
マスク氏は日曜、収入の大半をAIデータセンターに依存する企業向けの融資が貸し手によって大幅に縮小されたと述べた。この発言は、AI拡大のコストを投資家が問い直すなかで先週起きたテクノロジー株の広範な下落を受けてのもの。複数の収入源を持つ企業と、AIインフラ収入のみに依存する企業との違いを際立たせる発言だ。
マスク氏は、200社を超える専門クラウド企業の間で破綻や合併が起きると予測した。その上で、SpaceXは衛星インターネットや打ち上げ事業がAIインフラ以外の収入を生み出しているため、すでに債務調達を確保していると述べた。
またマスク氏は、SpaceXがAIチップ向けに400億ドルを確保したと主張したが、Bloombergは価格交渉がまだ継続中だと報じている。
空売り筋が利益を計上
Reutersによれば、AIインフラ5社を空売りするトレーダーは10月に約60億ドルの含み益を得た。ORTEXのデータでは、Nebiusの空売り筋の含み益は29億4000万ドルに達した。Nebiusの空売り残高は自由流通株の20%に達しており、一般投資家が取引可能な株式の5株に1株が空売りされていることになる。弱気のポジションを示す注目度の高い指標だ。
売りはNBISにとどまらず、CoreWeaveやIRENも圧力に直面した。AIクラウド株の広範な下落は、借入コストへの懸念を反映している。各社は計算機材やデータセンターサイトへの多額の支出を続けている。
Nebiusによれば、長期顧客契約は400億ドルを超えている。こうした契約は将来の借入の支えになり得るが、建設などの拡張コストを調達する必要性を解消するものではない。364日物のCitigroup信用枠が返済されるか、延長される、代替されるのか、そして契約の受注残が追加の借入を可能にするかどうかは、AI向け融資環境がどう展開するかを見極めるうえで注目すべき具体的なポイントとなる。
出典:CoinCentral