ニュースマクロ米8月企業在庫は予想通りの+0.4%増

米8月企業在庫は予想通りの+0.4%増

著者: Investinglive·

重要ポイント

  • •米企業在庫は8月に0.4%増加し、予想の0.4%増と一致した一方、前月の0.8%増からは伸びが鈍化した。
  • •国勢調査局は対象月の終了から約6週間後にこの報告を公表し、製造業、卸売業、小売業の在庫・販売データを統合している。
  • •大半の構成要素は先行指標で公表済みのため、同報告が市場を動かすことはまれで、主に最終的な小売在庫数値と合計値を加える。
  • •民間在庫の変化は四半期GDPを1ポイント以上動かしうるため、8月の減速は第3四半期推計に織り込まれる。
  • •今後は9月分の公表に注目が集まる。対象月の終了から約6週間後に公表され、第3四半期の最終月次在庫データとなる。
米8月企業在庫は予想通りの+0.4%増

米企業在庫は8月に0.4%増加し、+0.4%の市場予想通りとなった一方、前月の+0.8%増からは伸びが鈍化した。自動車除く小売在庫は、前回の+0.8%増との対比で報告された。

正式名称を「製造業・商業在庫・売上高(Manufacturing and Trade Inventories and Sales)」統計というこの報告は、米国勢調査局が対象月の終了から約6週間後に毎月公表する。製造業、卸売業、小売業という3セクターの在庫・販売データを統合したもので、これらを合わせると米経済が保有する商品の大部分をカバーする。

公表時点で、データの多くはすでに明らかになっている。製造業在庫は先行的に工場受注統計で公表され、卸売・小売在庫の速報値は月末から約4週間後に先行的経済指標(Advance Economic Indicators)で公表される。企業在庫統計は、それら先行推計を修正しうる最終的な小売在庫数値と、合計値を加えて全体像を完成させる。このため、市場を動かすことはまれだ。

注目すべき数値は、在庫総額の月次変化と、現在の販売ペースで既存在庫を売り切るまで何か月かかるかを測る在庫販売比率である。比率の上昇は需要の弱含み、あるいは意図的な在庫積み増しを示唆しうる。逆に比率の低下は、在庫の薄さと追加発注の必要性の可能性を示す。

この報告の主な価値はGDPの追跡にある。民間在庫の変化は四半期成長率の最も変動の大きい構成要素の一つで、headline数値を1ポイント以上動かすこともある。エコノミストは月次データ、特に自動車除く小売在庫を用いてGDP推計を精緻化しており、7月のペースからの8月の減速は第3四半期の計算に織り込まれることになる。数値は名目ドル建てのため、商品インフレが急速に進んだ時期には、実物在庫が変わらなくても在庫額が押し上げられることがある。

近年、企業が関税前倒し輸入を行い、サプライチェーンを再構築し、変化する通商政策に対応するなかで、在庫の変動は四半期GDP数値に大きな歪みを生み、その重要性が増している。8月データが確定したことで、注目は9月分の公表に移る。これは対象月の終了から約6週間後に公表される予定で、第3四半期の最後の月次在庫データとして、その後のGDP推計に反映される。

出典: Investinglive