ニュース株式タイソンズコーナー・センター、アラスカ永久基金が半分を所有する全米第8位のモールに

タイソンズコーナー・センター、アラスカ永久基金が半分を所有する全米第8位のモールに

著者: Marginal Revolution·

重要ポイント

  • タイソンズコーナー・センターは1968年に開業し、ワシントンD.C.郊外のバージニア州タイソンズに約220万平方フィートの商業面積を有する。
  • 同モールは地域最大級のオフィス市場の一つでもあり、メトロの駅、オフィスタワー、ホテルの追加によって再編されてきた。
  • 施設の半分は、アラスカの石油収益を運用し、対象となる州民に毎年配当を支払うアラスカ永久基金が所有している。
  • 残りの半分はカリフォルニア州に本拠を置くREITのMacerichが所有しており、同社はこのほど7億1,000万ドルのリファイナンスを完了した。
  • ジョセフ・ローラー氏は、遠方の投資家へと分散した所有形態は、場所の美しさを気にかける動機を弱めうると論じている。
タイソンズコーナー・センター、アラスカ永久基金が半分を所有する全米第8位のモールに

タイソンズコーナー・センターは現在、全米で8番目に大きいショッピングモールであると同時に、都市規模未満のエリアとしては最大級のオフィス市場の一つとしても機能している(WTOP)。同モールは1968年に開業し、現在ではワシントンD.C.郊外のバージニア州タイソンズに約220万平方フィートの商業面積を有する。同地は、ジャーナリストのジョエル・ガローが「エッジシティ(edge city)」と呼んだ概念の典型例となった郊外である。2014年以降、メトロのシルバーラインの駅がこの施設に直接乗り入れており、商業施設に加えてオフィスタワーとホテルが建設された。これは、買い物のオンラインシフトが進む中で米国のモール所有者が次々と取り組んできた複合用途への転換の一例だ。フェアファックス郡の長期計画では、鉄道沿線を中心とした歩きやすい都市型ダウンタウンへとタイソンズを育てることが掲げられている。

同施設の半分は、アラスカ州の石油収益を州民のために運用する州営企業、アラスカ永久基金が所有している(ワシントン・ポスト)。同基金は、ノーススロープの石油収入が流入し始めた時期にあたる1976年の州憲法改正によって設立され、その収益から対象となるアラスカ州民へ毎年配当を支払っている。その収益には、北バージニアのショッピングモールといった保有資産からのリターンも含まれる。残りの半分を保有するのは、カリフォルニア州サンタモニカに本拠を置く不動産投資信託(REIT)のMacerichだ。同社は数百の大手機関投資家と多くの個人によって所有されており、このほどタイソンズコーナー・センターの7億1,000万ドル規模のリファイナンスを完了した(Macerich)。

ジョセフ・ローラー氏は『The New Atlantis』に寄稿したエッセイの中で、流動性の高い不動産市場と、タイソンズコーナー・センターに見られるような遠隔地からの所有形態が組み合わさると、美しさが損なわれやすいと論じている。タイトルの「You Probably Own This 7-Eleven(あなたもこのセブン-イレブンを所有しているかもしれない)」は、同氏の言う連鎖を描いたものだ。アラスカの石油ロイヤルティーが政府系ファンドに流れ込み、そのファンドがモールの半分を買い、モールの共同所有者は遠方の機関や個人が保有するREITであり、その連鎖の行き着く先には、そこで買い物をしても自分の所有物件とは気づかないオーナーたちがいる。所有がそこまで分散していると、もはや場所が美しいかどうかを気にかける立場の者はいない、とローラー氏は主張する。