ニュース株式東京証券取引所ベンチマーク指数が過去最大の構成見直しへ、600社超が削除対象に

東京証券取引所ベンチマーク指数が過去最大の構成見直しへ、600社超が削除対象に

著者: Investinglive·

重要ポイント

  • 新たなルールの下、フリーフロート時価総額で下位3%の企業を対象に、東京証券取引所のベンチマーク指数から600社を超える企業が削除される可能性がある。
  • 削除プロセスは10月から2年間かけて段階的に実施され、ランキングは8月時点で測定される。
  • 今回の構成見直しは、ベンチマーク指数の流動性プロファイルを改善し、指数を複製するパッシブファンドのトラッキングコストを削減することを目的としている。
  • 一部の投資家はすでに削除が予想される小型株を空売りしているが、ボーダーラインの企業が閾値を上回った場合、ショートカバーによる上昇リスクを伴う。
  • 今回の指数見直しは、TSEが2022年にプライム、スタンダード、グロース区分への再編を実施して以降、勢いを増している日本のより広範な市場改革イニシアチブの一環である。
東京証券取引所ベンチマーク指数が過去最大の構成見直しへ、600社超が削除対象に

日本の東京証券取引所のベンチマーク指数は、過去最大の構成見直しに向かっている。アナリストの試算では、新たに導入された組入ルールの下で600社を超える企業が段階的に削除される可能性があるという。

今回の変更により、8月時点でTSE上場企業のなかでフリーフロート時価総額が下位3%にランクされる企業はベンチマーク指数から削除される。このプロセスは10月から2年間の移行期間をかけて段階的に実施される。

予想される削除の規模の大きさから、すでに小型株の発行体は今月、閾値に近い企業が削除開始前に自社の地位を守ろうと動くなかで防衛的な対応を取っている。ベンチマーク指数からの削除は、組み入れに伴うパッシブおよびインデックス連動の資金需要を失うことから、株価下落圧力と取引流動性の低下を招く可能性が高い。下位3%のカットオフ付近に集中する企業にとって、市場が最終的な結果を織り込み始めるなか、その圧力は正式な削除日よりかなり前から高まる可能性がある。

今回のルール変更は、ベンチマーク指数に小規模で流動性の低い銘柄が膨張し、パッシブファンドにとって指数複製コストが上昇しているという投資家の長年の不満に直接対応するものである。TSEは、指数の尾部を削ることで、ベンチマーク構成銘柄全体の流動性プロファイルを改善し、指数をミラーリングする多額の資金のトラッキングコストを削減することを目指している。この見直しは、TSEが2022年に実施した市場区分再編(上場企業をプライム、スタンダード、グロースの各区分に統合)以降、勢いを増している日本のより広範な市場改革の取り組みの枠組みに位置づけられる。同再編の後には、純資産価値を下回る株価で取引されている企業に対し資本効率の改善を促すガバナンス・キャンペーンが展開された。

下位3%の閾値に近い銘柄は、インデックス連動ファンドが事前のポジション調整を行うなかで、流動性の低下と持続的な売り圧力に見舞われる可能性が高い。今回の構成見直しは、最もリスクの高い企業を巡って独自の取引ダイナミクスも生み出している。みずほは、一部の投資家がすでにインデックスから削除されると予想される小型株を空売りしており、ベンチマーク除外に典型的に伴う流動性と価格の下落圧力を見込んだポジションを取っていると指摘した。

ただし、このポジショニングにはリスクも伴う。時価総額ランキングは8月の測定日に向けて推移するなかで変動する可能性があり、畑野氏は、削除されると予想された企業が最終的に削除を免れた場合、急激なショートカバーによる上昇が起こる可能性があると指摘した。時価総額の変動でボーダーラインの企業がカットオフを上回った場合、削除予想銘柄の空売り建玉は急速に解消される可能性がある。

2年間の移行期間があるため、ベンチマーク指数全体やパッシブの資金フローへの影響は、単一の破壊的なイベントではなく、段階的なものになると見られる。ただし、小型株の個別発行体は正式な削除日よりかなり前に強い圧力に直面する。移行期間を目前に控え、投資家が最終的に残る銘柄の再調整を続けるなか、小型株市場はボラティリティが高い状態が続く可能性がある。

関連して、日本は年金の巨人GPIFが第1四半期の利益を報告するなか、同機関に対する柔軟性の付与を検討している。

出典:Investinglive