スーパーマイクロコンピュータ(SMCI)株が13%急騰、売上見通しが予想を数十億ドル上回る
重要ポイント
- •スーパーマイクロは、AIサーバー需要の増加を理由に、会計年度第1四半期の売上ガイダンスを145億〜155億ドルから185億〜195億ドルに引き上げた。
- •粗利益率予想は10.4%〜10.8%から12.0%〜12.5%に上方修正され、改善の大部分はより有利な顧客・ミックスによるものとしている。
- •スーパーマイクロ株はプレマーケット取引で約13%急騰し、デル・テクノロジーズ、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ、エヌビディアやAMDなどの主要半導体株も時間外取引で上昇した。
- •更新された見通しが実現すれば、四半期売上は前年同期の約4倍となり、新の中間値はアナリスト コンセンサスの149.9億ドルを大きく上回る。
- •会計年度第1四半期の最終決算は11月3日に発表予定で、投資家は暫定・監査前の数値が維持されるかどうかを確認する。

スーパーマイクロコンピュータ(SMCI)の株価は水曜日のプレマーケット取引で約13%急騰し、上値は遅い時間帯の取引にも及んだ。サーバーメーカーである同社が第1四半期(会計年度)の見通しを大幅に引き上げる暫定業績更新を発表したことがきっかけ。株価は火曜日の取引を32.47ドルで終えていた。
カリフォルニア州サンノゼに本社を置くスーパーマイクロは、AIワークロード向けサーバーの有力サプライヤーの一つであり、その四半期業績はAIハードウェア支出の注目度の高い指標となっている。同社は見通し引き上げの要因としてAI需要の増加を挙げた。数値は暫定のもので、最終結果は来月発表される予定だ。
売上ガイダンスが数十億ドル規模で上方修正
火曜日の更新でスーパーマイクロは、9月30日に終了した会計年度第1四半期の売上を185億〜195億ドルと見込むと発表した。同社の会計年度は6月に終了するため、対象四半期は7月〜9月に相当する。これは従来の145億〜155億ドルの予測からの引き上げとなる。新レンジの中間値はアナリスト コンセンサスの149.9億ドルを大きく上回り、同社自身の従来ガイダンスの中間値からも約27%高い水準だ。
"Supermicro $SMCI RAISES its fiscal Q1 revenue outlook to $18.5B-$19.5B (prior: $14.5B-$15.5B), citing stronger AI demand. Gross margin now seen at 12%-12.5% (prior: 10.4%-10.8%). Figures are preliminary, with final earnings due Nov. 3. pic.twitter.com/oCt0ttDGWS"
— Wall St Engine (@wallstengine) 2026年10月20日
更新された見通しが実現すれば、四半期売上は前年同期の約4倍となる。AIブームに乗る企業としては破格の伸びだ。
利益率も上振れ
スーパーマイクロは粗利益率の見通しも引き上げた。新たな粗利益率予想は12.0%〜12.5%で、従来の10.4%〜10.8%から上昇。粗利益率はシステム構築コストを差し引いた後に残る収益の割合を示す。同社によれば、改善の大部分はより有利な顧客・製品ミックスによるもの。売上増加に加えて利益率の改善は、投資家が不満を抱くことのない組み合わせだ。
みずほのアナリストは発表後のコメントで、「急速に増加するサーバー需要とエージェント型AIの追い風」を指摘しており、この見通し更新が需要主導であることを裏付ける内容となった。同社が会計年度第4四半期の売上が予測レンジの下限近くになるとの警告を出していたことから、このニュースは安心材料となった。水曜日の暫定更新は、その見方を一変させるものだ。
同業他社と半導体株の反応
好材料は他のサーバーメーカー、すなわちチップデータセンターや企業向けの完成システムに組み込む企業にも波及した。デル・テクノロジーズは時間外取引で5.3%上昇し、同じエンタープライズサーバーベンダーのヒューレット・パッカード・エンタープライズは4.5%上昇した。半導体メーカーの上昇はやや小幅で、エヌビディア、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、マイクロン・テクノロジー、マーベル・テクノロジーはそれぞれ時間外取引で約2%高となった。
この反発は、セクターの苦しい時期を経てのものだ。フィラデルフィア半導体指数は月曜に1.6%上昇するまで8営業日連続で下落し、火曜日は0.3%下落していた。巨額の借入による支出や調達コスト上昇への懸念がAIデータセンター関連銘柄を圧迫しており、先週はCoreWeaveやオラクルが軟調な銘柄に名を連ねていた。
バロンズは、顧客がハードウェアを購入していること自体を疑う投資家はいないと指摘。問われているのは、そうした顧客が支出を正当化できるだけのリターンを得られるかどうかだ。同誌はさらに、スーパーマイクロが競合他社から事業を奪っているか、あるいはより高価格なシステムを販売している可能性があり、同社の好業績が半導体業界全体の需要増加を示すとは限らないと指摘している。
今後の注目点
スーパーマイクロは先週、ウエスタンデジタル出身のマーク・ロング氏を最高財務責任者(CFO)に任命した。同社は11月3日に会計年度第1四半期の最終決算を発表する予定で、投資家は暫定数値が維持されるかどうかを確認することになる。暫定業績は通常監査前であるため、この報告で数値が正式なものとなる。注目ポイントは、売上がガイダンスレンジのどこに着地するかと、利益率改善の要因として同社が挙げた顧客・製品ミックスの詳細だ。