ニュース暗号資産オンチェーンレポート、複数の暗号資産インシデントの盗難資金がZcashへ移動している実態を追跡

オンチェーンレポート、複数の暗号資産インシデントの盗難資金がZcashへ移動している実態を追跡

著者: Blocktelegraph·

重要ポイント

  • •Cryptobills Ledgerインシデントおよび1,200万ドルのTriple-Aエクスプロイトに関連する資金が、Bitget攻撃の資産とともにZcashへ移動されており、追加の送金を行った人物は特定されていない。
  • •ZachXBT氏の報告によると、攻撃者は2026年9月24日にホットウォレットから約18,900 ZEC(約2,830万ドル相当)を窃取し、ZcashのIronwoodプールを通じて約2,700 ZEC(約380万ドル相当)のシールディングを開始した。
  • •セキュリティ企業のSlowMistとMandiantは、11のブロックチェーンにわたるBitgetの損失を3億8,750万ドルと確認し、取引所の初期推計3億5,160万ドルから3,590万ドル上方修正した。
  • •cashのプライバシープールで資産をシールドすると、送信者、受信者、金額の詳細がオンチェーンで公開されなくなり、資金がプールに入った後の追跡に利用できるデータが制限される。
  • •Bitgetは10月17日、一部の顧客に影響する一回限りのアカウント閉鎖措置を発表したが、報告では影響を受けるアカウント数は明記されず、閉鎖と特定のZcash送金を結び付けてもいない。
オンチェーンレポート、複数の暗号資産インシデントの盗難資金がZcashへ移動している実態を追跡

オンチェーンアナリストのSpecter氏は、複数の暗号資産インシデントに関連する盗難資金がZcashへ移動しており、その活動は9月のBitget攻撃を超えて拡大していると報告した。各レポートは複数の脅威アクターによる送金を記述しており、ZachXBT調査官による、資金がZcashを通じてシールドされているという説明を引用している。

Specter氏によると、これらの送金にはCryptobills Ledgerインシデントに関連する資金および1,200万ドルのTriple-Aエクスプロイトの収益が含まれる。同氏の調査結果は、Bitgetの攻撃者が資産の移動を開始したとするZachXBT氏の開示に続くものである。各レポートは、追加の送金を行った人物を特定していない。

盗難資金は複数のインシデントにまたがる

ZachXBT氏の報告によると、攻撃者は2026年9月24日、ホットウォレットから約18,900 ZECを窃取した。同氏はSpecter氏の投稿に含まれるTelegramの更新情報で、これらのトークンを約2,830万ドルと評価した。報告によれば、疑われる攻撃者はその後、約2,700 ZEC(約380万ドル相当)のシールディングをZcashのIronwoodプールを通じて開始した。ここでいうシールディングとは、資産をZcashのプライバシープールの一つに移動することを意味し、プールに移された資産については、送信者、受信者、金額などの取引詳細がオンチェーンで公開されない仕組みとなっており、資金追跡に利用できる公開データが制限される設計となっている。

これらの数値は調査官の説明におけるZEC保有分のみを反映したものであり、複数のネットワークにわたるBitgetのより大きな損失とは別のものである。Zcashへの送金は報告された活動の一部を示すのに対し、取引所の推計は11のブロックチェーンに分散する資産を対象としているため、この区別は重要である。

Zcashへの資金流入は、Bitgetの攻撃者にとどまらない。Specter氏はCryptobills LedgerインシデントおよびTriple-Aエクスプロイトに関する送金を特定し、これらの資金移動を複数の脅威アクターに帰した。提供されたレポートには、これらのインシデントに関する完全な取引ごとの内訳は含まれていない。

調査を経てBitgetの損失推計が上方修正

報告によると、セキュリティ企業のSlowMistとMandiantは、11のブロックチェーンにわたる損失の合計を3億8,750万ドルと確認した。攻撃後のBitgetの初期推計は3億5,160万ドルであり、その後の評価で報告総額は3,590万ドル引き上げられた。この差は、外部のセキュリティ企業が影響を受けたチェーン全体で独自の集計を完了するにつれ、損失額が変わり得ることを示している。

報道によると、BitgetのインシデントにはZEC以外の資産も関与していたため、取引所の報告損失をZcashのみの数値と読むべきではない。Bitgetの暗号資産窃盗に関する別のレポートも、この取引所インシデントについて取り上げている。

暗号資産の調査には、さまざまな疑惑、被害者、金額が関わり得る。別の事例では、検察はGoliath Venturesに関わる3億2,800万ドルのスキームを主張しており、詳細は暗号資産ポンジスキームの報道に記載されている。また、別のレポートではKey Coin Assetsスキームで損失を被った投資家について取り上げている。これらの事例は、Zcashへの送金と関連があるとは特定されていない。

Bitget、一回限りのアカウント閉鎖を発表

Bitgetは10月17日、一部の顧客向けサービスを停止すると発表した。取引所はこの措置を、一部のユーザーに影響する一回限りのアカウント閉鎖措置と説明している。報告では、閉鎖されるアカウント数は明記されておらず、閉鎖と特定のZcash送金を結び付けてもいない。

記事ではまた、一部のLedgerウォレットにスパイウェアが仕込まれた結果、約9,000万ドル相当の暗号資産が盗まれたと報じられている。報道によると、Ledgerは損失が発覚する数か月前からウォレットの改ざんについて警告を受けていたという。情報源は、これらのウォレットインシデントがBitgetのエクスプロイトの一部であったことを裏付けていない。

レポートの市場データによると、ZECは1,142.98ドルとなり、24時間で3.7%下落した。CoinGeckoの表示レンジは1,132.57ドルから1,190.18ドルだった。同じデータには、時価総額194億2,500万ドル、日次取引高6億6,415万2,000ドルが記載されている。この価格スナップショットは市場状況の文脈を示すものであるが、報告された送金が下落の原因であることを裏付けるものではない。

現時点で、この説明は送金と報告された損失を特定しているものの、追加のアクターは匿名のままである。情報源は、Cryptobills LedgerおよびTriple-Aの資金移動に関する取引レベルの詳細や調査結果を提供していないため、規模の特定や帰属のためにはアナリストによる追加の開示が必要となる。