AIメモリー需要が業界地図を塗り替え、半導体売上高でSKハイニックスがインテルを逆転
重要ポイント
- •SKハイニックスの2025年の売上高は前年比42.3%増の672億ドルに達し、3.7%減の485億ドルだったインテルを上回り、世界の半導体サプライヤーで4位から3位に浮上した。
- •SKハイニックスの成長は高帯域幅メモリー(HBM)に牽引されており、HBMでおよそ50%の市場シェアを持ち、サムスンの追い上げでややシェアを落としたものの、Nvidiaの最大の供給業者であり続けている。
- •SKハイニックスは2026年第2四半期に約76%の営業利益率を記録した。これは、繁栄と不況を繰り返してきたメモリー業界の歴史においてほとんど前例のない水準である。
- •過去最高となった2025年の半導体市場で、インテルはトップ10のサプライヤーの中で唯一減収となり、純損失を計上している。
- •インテルは2026年8月の増額された株式発行で200億ドルを調達し、2026年10月6日には、次世代トランジスタ、配線スケーリング、AIワークロード向け先進パッケージングを対象としたアプライド・マテリアルズとの技術協業を発表した。

SKハイニックスは2025年の売上高として672億ドルを記録し、前年から42.3%増加した。同じ期間にインテルの売上高は485億ドルとなり、3.7%減少した。この逆転により、SKハイニックスは世界の半導体サプライヤーで4位から3位に浮上し、インテルはその直後に位置することとなった。売上高ランキングは業界の価値がどこに集約されているかを示すスナップショットであり、今回の結果は、AI需要が半導体サプライチェーンをどれほど徹底的に再編しているかを反映している。
メモリーにとって非常に好調な年
SKハイニックス急成長の原動力は、高帯域幅メモリー(HBM)だ。HBMはDRAMダイをスタックし、広い経路を通じてプロセッサーにデータを送る技術である。AIアクセラレーターにデータを供給する高速道路として機能し、これがなければ高性能アクセラレーターはデータの到着を待つ時間が大幅に増える。HBMは通常、供給先のアクセラレーターと同じパッケージ内に搭載され、汎用DRAMとは異なり、各プロセッサー世代に合わせて綿密に設計される。これが、メモリービジネスがもは薄い利益率と過酷な価格サイクルだけでは語れなくなっている理由の一部だ。
SKハイニックスはHBM市場でおよそ50%のシェアを握る。サムスンが地盤を固める中でこのシェアはやや低下したものの、SKハイニックスはNvidiaの最大のHBM供給業者であり続けている。サムスンがどの程度の速さで差を縮めるかは、メモリー業界で最も注目される動向の一つだ。
際立っているのは収益性だ。SKハイニックスは2026年第2四半期に、HBMとDRAMの好調に牽引され、約76%の営業利益率を記録した。参考までに、これは売上1ドルのうち約4分の3が営業コストを賄った後に残ることを意味し、メモリー業界の繁栄と不況を繰り返してきた歴史において、ほとんど前例のない水準である。
全体の構図も同じ方向に傾いている。2025年、半導体市場は過去最高を更新し、上位10社の半導体サプライヤーがその3分の2を掌握した。その成長の大部分を牽引したのは、メモリーメーカーのサムスン、SKハイニックス、マイクロン、そしてNvidiaである。
唯一の例外がインテルだった。市場全体が過去最高を更新した年に、トップ10の中で唯一減収となった。同社は純損失も計上しており、メーカーというよりソフトウェア企業のような利益率を誇るSKハイニックスとは対照的だ。
インテルの対応:資金調達と提携
2026年8月、インテルは増額された200億ドルの普通株式発行を完了した。この取引では株式2億1,050万株が1株95ドルで販売され、収入は設備投資を含む一般的な法人用途に充てられる。最先端の半導体製造がいかに資本集約的であるかを改めて示す結果となった。
続いて2026年10月6日、インテルとアプライド・マテリアルズは技術協業を発表した。協業はアプライド・マテリアルズのEPICセンターとインテルのオレゴンR&D拠点で行われ、次世代トランジスタ、配線スケーリング、AIワークロード向け先進パッケージングが対象となる。先進パッケージングはHBMのダイスタッキングを可能にする技術群と同じものであり、この提携はAIデータセンターを支える技術の核心に位置づけ。新たな資金とこの提携がインテルの軌道を変え始めるかどうかが、来年のランキングを占う最大の焦点となっている。