9月米雇用統計(NFP)の発表を控え、市場が注目
重要ポイント
- •9月米雇用統計は、雇用者数の本体、失業率、平均時給を含め、本日米東部時間午前8時30分に同時発表される。
- •今月のFRBの金融政策会合に関する市場織り込みは7.1ベーシスポイントに達しており、標準的な市場慣行では0.25ポイントの利上げ確率が概ね28%に相当する。
- •金利観測が非常に拮抗していることから、平均時給が市場反応を最も左右する可能性が高いと見られている。
- •S&P500先物は統計発表前に0.4%上昇しており、この楽観論は主に欧州備蓄放出の観測を背景とした原油安によるものとされる。
- •USD/JPYは40ピップス安の157.64まで下落しており、週末が近づくにつれ日本の為替介入の可能性に注目が集まっている。

金融市場は9月米雇用統計(非農業部門雇用者数変動、NFP)の発表を間近に控えている。本日発表予定の米雇用統計は、経済カレンダーでも最も注目されるデータの一つだ。統計的な概要については、姉妹記事プレビュー:9月雇用統計を数字で見るを参照。同記事では今回の発表を取り巻く季節性パターンを取り上げており、このパターンが発表後の変動を大きくする可能性があると指摘している。
雇用統計は米労働統計局が通常毎月第1金曜日の米東部時間午前8時30分に発表し、米国経済全体の月次雇用動向を失業率や平均時給とともに示す。失業率は別の家計調査に基づいており、各回の発表には前月分の改定値も含まれる。これらの構成要素を総合することで、米労働市場の現状を最も即時に把握でき、特に賃金の伸びはFRBの金融政策への影響という観点から注目されている。
発表前の時点で、金利観測はギリギリの均衡状態にある。今月のFRBの金利観測は7.1ベーシスポイントまで低下しており、これは28%に相当する。標準的な市場慣行では、0.25ポイントの利上げが概ねこの確率に織り込まれていることを意味する。参考までに、0.25ポイントの利上げが完全に織り込まれた場合は25ベーシスポイントの織り込みに相当する。この観測は本日の統計によって変動する可能性があり、特に賃金データが注目される。昨日の製造業景況指数における支払価格(輸入価格)の高さも一時的に市場の関心を引いた。この指数は製造業者が報告する投入コストの価格を示すもので、インフレ指標として注目されている。
本日の原油価格は、欧州備蓄放出の観測を背景に下落している。トランプ氏は欧州首脳に対し、中間選挙での自陣営の勝算を高める措置を取るよう圧力をかけているとされる。全体的に、雇用統計の発表を控えた市場センチメントは楽観的で、S&P500先物は0.4%上昇している。この楽観論は主に原油安によるものであり、Nikeの再びの不振な決算を受けて同社株が下落していることが追い風を弱めている。
外国為替市場では、USD/JPYが40ピップス安の157.64で取引されている。昨日の謎めいた下落を受けて、週末が近づくにつれ日本による為替介入の可能性に注目が集まるだろう。日本当局は過去に円の急激な変動に対して為替市場に介入してきた実績がある。その他の通貨ペアの動きは小幅にとどまっている。
金利観測がこのように拮抗し、季節性パターンが作用する中で、賃金データが市場反応の鍵を握る見通しだ。雇用者数の本体、失業率、平均時給はいずれも米東部時間午前8時30分に同時発表されるため、発表は単一の数字ではなくパッケージとして読み解かれることになる。
本日の統計を取引する皆さんの幸運を祈る。