ニュースマクロフィレンツェのロスコ展、照明とキュレーションの組み合わせで高評価

フィレンツェのロスコ展、照明とキュレーションの組み合わせで高評価

著者: Marginal Revolution·

重要ポイント

  • フィレンツェで同時開催中のマーク・ロスコ展2件は、ルネサンスにゆかりのある歴史的空間で現代抽象画を提示しており、より幅広く若い観客を遺産施設へ引き寄せるイタリアの戦略を反映している。
  • ミューゼオ・サン・マルコの展示では、ロスコの絵画がフラ・アンジェリコのフレスコ画と並べられ、ロスコのカラーフィールド作品に長く指摘されてきた精神性と信仰性が強調されている。
  • パラッツォ・ストロッツィの展示は照明が高く評価されており、ロスコ作品の層のある画面や微妙な色調変化を適切に見せるうえで重要だとされている。
  • アメリカの億万長者ケン・グリフィンのコレクションからの作品が展示に含まれており、ロスコ作品の高い市場価値と個人コレクションからの貸与の重要性を示している。
  • 8月としては異例にフィレンツェの観光客数は少なめで、イタリアのオーバーツーリズム論争の中心にある都市として注目される動きとなっている。
フィレンツェのロスコ展、照明とキュレーションの組み合わせで高評価

フィレンツェで現在公開されているマーク・ロスコの2つの展覧会は、ルネサンス美術と結びつきの強い会場でアメリカの抽象画家の作品を展示しており、来場者から熱い反応を集めている。こうした二つの展示は、近年イタリアの主要機関が歴史的空間の中で現代美術や近代美術の介入を積極的に行う流れの中にあり、より幅広く若い観客を遺産施設へ引き寄せるためのキュレーション戦略でもある。

フラ・アンジェリコのフレスコ画で知られる、かつてのドミニコ会修道院であるミューゼオ・サン・マルコでは、付属展示として、より小ぶりで明るい色調のロスコ作品がルネサンスの巨匠の壁画と並べて展示されている。この対比はロスコ芸術の精神的側面を際立たせ、彼の本質が宗教画家であったことを示している。フレスコ画に覆われた館内の空間は、20世紀の抽象表現と初期ルネサンスの信仰画との間に印象的な対話を生み出している。ロスコ自身もイタリアやヨーロッパ各地を訪れた際にルネサンス美術を学んでおり、研究者たちは彼の成熟したカラーフィールド作品にフレスコ画や信仰空間の影響があると長く指摘してきた。

サン・マルコの展示を訪れた人々は、中国人来場者の割合が予想外に高かったと述べている。ただし、この時期のフィレンツェでは中国人観光客が特に多いわけではない。

フィレンツェの主要な展示会場であるパラッツォ・ストロッツィでのロスコ展は、ルネサンス美術との関連を示す初期のロスコ作品に充てた冒頭の部屋を設けている。展示の残りの部分は照明が高く評価され、ある来場者は「これまで見た中で最も素晴らしいロスコ展示」と評した。ロスコの絵画では、層をなす画面と微妙な色の移行が一般的な美術館照明の下では平板に見えやすいため、適切な照明が特に重要とされる。

この展示には、著名な美術コレクションを持つことで知られるアメリカの億万長者投資家・慈善家ケン・グリフィンのコレクションからの作品も含まれている。ロスコの絵画は戦後美術の中でもオークションで最も高額な部類に入り、数千万ドルで落札された例もあるため、個人コレクションからの貸与はロスコ展における注目すべき要素となっている。

マーク・ロスコ(1903–1970)は抽象表現主義を代表する作家で、感情、死生観、超越といった主題を探る大画面のカラーフィールド絵画で知られる。彼の作品は長く宗教芸術や精神性を帯びた美術との比較対象となっており、死去の直前に設計されたヒューストンのロスコ・チャペルは、そうした制作の側面を示す恒久的な証しとなっている。

通常は観光のピーク期とされる8月のフィレンツェは、予想よりも混雑していない。現在、多くの旅行者が別の人気観光地に向かっていることもあり、トスカーナのこの都市の状況は管理しやすく、夕食時にレストランへ入るための大きな行列も見られなかった。フィレンツェはイタリアのオーバーツーリズム論争の中心にあり、地元当局は人出の多い場所で定期的に混雑抑制策を導入してきたため、8月の人出の少なさは観光依存型経済にとって注目すべき点となっている。

これらの展覧会は期間限定で公開されている。