CBRE、建設コスト上昇を受けミッドスケールホテルとリフラグを今後の道筋と指摘
重要ポイント
- •CBREフィリピンは、ミッドスケールホテルがデベロッパーにとって最も実践的な注力領域であり、新規物件の建設よりも既存資産のリフラグが望ましいと述べた。
- •フィリピンのホテル客室数は人口1億1,500万人に対して5万室未満にとどまるのに対し、人口7,200万人のタイには約15万室がある。
- •Hearn & Hearn Consultingは、建設コストは2026年下半期にかけて上昇傾向を維持する見通しで、特に輸入資材や石油系製品を使用するプロジェクトで顕著だと述べた。
- •Colliers Philippinesは、今年メトロマニラで2,486室のホテル客室が完成すると予想しており、2025年に供給された739室から236%増となる。
- •Colliersによると、2026年から2029年までの新規供給のうち48%を海外ホテルブランドが占め、パイプラインの14%をマカティ市が占める。

CBREフィリピンによると、建設コストが上昇を続ける中、フィリピンのホテルデベロッパーはミッドスケール(中級)プロジェクトに注力し、新規物件の建設ではなく既存資産のリフラグ(ブランド転換)を検討する可能性があるという。
CBREは第2四半期報告書の中で「ミッドスケールこそが進むべき道であり、多くのフィリピン人旅行者が実際に宿泊しているのもこのセグメントだ。合理的な道は新規建設ではなく既存資産のリフラグである」と述べた。ミッドスケールホテルは価格およびサービス水準の面でエコノミーとアップスケールの中間に位置する。一方、リフラグとは通常、新規建設ではなく改修およびブランド再構築を通じて、既存物件を新たなブランドへ転換することを指す。
同社は、タイと比較してフィリピンのホテル客室が依然として供給不足であると指摘した。CBREは「同国はホテルが不足している。人口1億1,500万人に対し客室は5万室未満であるのに対し、人口7,200万人のタイには約15万室がある」と述べた。
供給計画(パイプライン)に関しては、CBREは今後登場するサービスレジデンス3,297室を追跡しており、うちマカティが1,660室、メトロマニラのその他地域が1,143室、セブが430室を占める。今後予定されているサービスレジデンスプロジェクトには、Lanson Placeの389室、Novotel Suitesの310室、Wyndhamの100室、Dusit Thani Residencesの85室が含まれる。
またCBREは、200室のホテル客室と900戸のブランドレジデンスを含むセブ州マクタンでのホスピタリティ開発に加え、169室のPARKROYAL、160室のdusitD2、80室のJW Marriottについても注視している。
一方、Hearn & Hearn Consultingによると、建設コストは今年下半期にかけて上昇を続ける見通しだという。
同社は第2四半期の建設コストデータ報告書で「今後、建設コストは2026年下半期にかけて上昇傾向を維持すると予想される。特に輸入資材および石油系製品への依存度が高いプロジェクトにおいて顕著である」と述べた。
同社はまた、主要な建設資材の価格が軒並み上昇したと報告した。「建設固有のインフレは加速しており、鉄骨、コンクリート製品、電気工事、塗料、燃料を含む主要資材で価格上昇が記録された」と同社は付け加えた。
首都圏(National Capital Region)での7月の1日当たり最低賃金85ペソ引き上げも、労働集約的な建設活動に影響を及ぼす可能性がある。
これとは別に、Colliers Philippinesは、今年メトロマニラで2,486室のホテル客室が完成すると予想しており、これは2025年に供給された739室から236%増に相当する。2026年から2029年までの期間、メトロマニラの年間ホテル完成数は平均1,880室と見込まれている。
Colliersによると、2026年上半期には846室が完成した。その内訳は、Wyndham Garden Manila Bayが300室、W9 Hotel Manilaが236室、Somerset Valero Makatiが182室、Alino Hotelが128室である。
2026年から2029年の間に供給される客室のうち48%は海外ホテルブランドが占めると予想されており、パイプラインの14%はマカティ市が占める見通しだ。
2029年までに完成が予定されているホテルには、745室のHotel 101 Libis-Bridgetowne、460室のWestside City Resorts World、400室のCanopy by Hilton、350室のAscott DD Meridian Park、300室のFili Hotel Bridgetowne、275室のMandarin Orientalが含まれる。こうした追跡対象パイプラインの供給ペースは、今後数年間でタイと比べた同国の客室不足が縮小するかどうかを測る指標となる。
— Juliana Chloe A. Gonzales