6月のフィリピンFDI純流入、前年同月比35%増も2カ月ぶりの低水準に
重要ポイント
- •フィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas)のデータに基づくと、6月のフィリピンFDI純流入額は前年同月比で35%増加しました。
- •前年同月比と短期間の比較では測定対象の期間が異なるため、6月の数値は同時に2カ月ぶりの低い月次水準でもありました。
- •2026年9月11日に公開されたBusinessWorldのインフォグラフィックでは、6月の流入額の絶対値は示されていません。
- •BSPは、純資本出資、利益の再投資、親会社から現地子会社への純貸付という3つの構成要素からFDI統計を取りまとめています。
- •中央銀行はFDI数値を暫定値として公表しているため、6月の数値は今後の月次報告で改訂される可能性があります。

同国中央銀行のデータによると、6月にフィリピンへの外国直接投資(FDI)の純流入額は前年同月比35%の伸びを示した一方で、月次の合計額は2カ月ぶりの低水準に落ち込みました。
2026年9月11日にBusinessWorldが公開したインフォグラフィックが、中央銀行のデータを引用してこの数値を取り上げました。インフォグラフィックでは、6月の流入額の絶対値は示されていません。BusinessWorldは、これらの数値に関する詳細レポートも併せて掲載しています。
データが示すもの
レポートによると、6月のフィリピンのFDI純流入額は前年同月比で35%増加しました。同時に、掲載元が引用した中央銀行のデータに基づくと、6月の数値は2カ月ぶりに低い月次水準となりました。この2つの数値は異なる比較を表しています。6月を前年同月と比べたものと、6月を直近数カ月と比べたものです。そのため、前年同月比での増加と2カ月ぶりの低水準は、同時に成立し得るのです。
数値について
フィリピンの中央銀行であるバンコ・セントラル・ン・ピリピーナス(BSP)は、同国の公式FDI統計を取りまとめています。月次FDI報告は、純資本出資、利益の再投資、そして純貸付(親会社が現地子会社に提供する債務手段)という3つの主要構成要素を対象としています。数値は純額ベースで算出されるため、当該期間に記録された流出分を控除した上で、経済に流入した投資の純額を捉えています。
FDIは、変動の大きいポートフォリオフローとは異なり、国内経済における持続的な投資ポジションを反映することから、外国人投資家の長期的な関与を示す指標として広く注視されています。BSPはこれらの数値を暫定値として公表し、その後、追加のデータが入手され次第改訂を行います。したがって、6月の数値は今後の月次報告で改訂される可能性があり、報告にはその後の月の数値も追加されていきます。