エヌビディア株、堅調な業績見通しとAI開発者獲得戦略で急騰
重要ポイント
- •エンヌビディアの株価は、更新された売上高見通しがAI支出の減速懸念を和らげたことで7%上昇した。
- •同社は、DeepSeek V4 Flash、アリババのQwen 3.8、Googleのモデルなど複数のモデルへの対応を強化していると発表した。
- •中国のAIモデルの普及が広がり、米政府が規制強化を検討する中でも、エンヌビディアは開発者を米国の技術システムにとどめようとしている。
- •純売掛金は1月から7月にかけて約63%増加し、5社の直接顧客が総額の70%を占めた。
- •報道によれば、エンヌビディアはHugging Faceを129億ドルで買収することで合意しており、AIソフトウェアやオープンソース開発者ツール分野への展開を一段と広げることになる。

エヌビディア(NASDAQ: NVDA)の株価は木曜日、更新された売上高見通しがAI支出ブームの勢い鈍化懸念を和らげたことを受け、7%急騰した。この動きはエヌビディアの2027会計年度第2四半期決算を受けたもので、経営陣は需要が引き続き強いことを示す売上高見通しを提示した。AIインフラへの支出がセクター全体の重要テーマであり続ける中、投資家が依然として同社を信任する用意があることを示すサインとなった。
株価上昇には、中国製モデルを利用するAI開発者を獲得しようとするエヌビディアの取り組みも反映されている。同社は水曜日、DeepSeek V4 Flash、アリババグループ(NYSE: BABA)のQwen 3.8、アルファベット(NASDAQ: GOOGL)傘下Googleのモデル、そしてエヌビディア自社のソフトウェアへの対応を強化していると発表した。
米当局が新たな規制を検討する中、エヌビディアは中国製AI向けにプラットフォームを調整
中国のAIモデルは2026年に急速に進歩しており、世界中でより多くの開発者が利用するようになっている。エヌビディアは中国のハードウェアメーカーに余地を譲るのではなく、チップとソフトウェアを適応させて開発者を自社エコシステム内にとどめようとしている。アセンド(Ascend)プロセッサーを製造するファーウェイ(Huawei)やアリババはすでに、DeepSeekやQwenなどオープンモデルへの対応を導入している。
エヌビディアはこの取り組みを「主要なオープンモデル向けに最適化を行うローカルAIイニシアチブ」と説明している。より大きな目標は、開発者が選んだモデルが中国で開発されたものであっても、米国のコンピューティングシステムを使い続けてもらうことだ。
エンヌビディアの従業員はCNBCに対し、「世界中のモデルへのサポートを提供することで、開発者は米国のテックスタックの上で構築できるようになる」と述べたと伝えられている。
この従業員はさらに、「人気のある米国製および中国製のモデルを使う開発者は、そのモデルが最適化されているスタックを選ぶことになる。だからこそ、米国のスタック向けに最適化することが極めて重要になる」と付け加えた。
エンヌビディアはまた、オープンウェイトAIに対する初期段階の連邦規制にも反対している。マイクロソフト(NASDAQ: MSFT)、メタ・プラットフォームズ(NASDAQ: META)、パランティア・テクノロジーズ(NASDAQ: PLTR)、エンヌビディアなど20社超の企業は7月、企業がダウンロード、改変、運用できるAIモデルに対して「性急な制限」を科さないよう当局に求める書簡に署名した。
その一方で、エンヌビディアは政治が課題を生む可能性を認めている。最新のSEC提出書類の中で同社は、中国で開発されたAIを標的とするホワイトハウスの規制が、事業の一部に打撃を与える可能性があると警告した。
この従業員はさらに、「開発者は勝ち残るAIエコシステムを構築する上で非常に重要な存在になる。中国は世界有数の開発者人口を抱え、オープンソースの基盤モデルを生み出している。すべてのモデルが米国のテクノロジースタックで最良に動作するべきであり、それが世界中の国々に米国を選ぶよう促すことになる」とも述べた。
売掛金が急増、Hugging Face買収でソフトウェア領域を拡大へ
四半期決算には、市場の注目を集めるもう一つの数字も含まれていた。エンヌビディアの純売掛金は1月から7月の間に約63%増加し、385億ドルから631億ドルへと膨らんだ。これは、顧客による支払いがまだ済んでいない売上を同社がはるかに多く計上していることを意味する。
D.A. Davidsonのテクノロジー調査責任者、ギル・ルリア(Gil Luria)氏はCNBCに対し、「注視する価値がある」と述べた。ルリア氏はさらに、「数字が非常に大きく、先々の将来にわたって極めて大きなコミットメントを行っているため、注意深く見守る必要がある」と付け加えた。
ウォール街の銀行は、この総額がさらに増加するとみている。バンク・オブ・アメリカ(NYSE: BAC)は、エンヌビディアの売掛金が2027年1月に約710億ドルに達し、その後2028年に1,130億ドル、2029年に1,470億ドルになると予測している。2027年から2029年にかけては、約107%の増加に相当する。
モルガン・スタンレー(NYSE: MS)はさらに高い推計を示している。同社はこの数字が2027年1月の約786億ドルから2029年1月には1,710億ドルに増加し、およそ117%の成長に相当するとみている。
エンヌビディアの売掛金は、少数の買い手に集中してもいる。同社によれば、5社の直接顧客が売掛金総額の70%を占め、その大半は大手クラウドプロバイダーだ。1年前の同じ時期には、3社の直接顧客が56%を占めていた。
一方、エンヌビディアは昨日、オープンソースAIプラットフォームのHugging Faceを129億ドルで買収することで合意したと、取引を直接把握する人物が明らかにした。Business Insiderも別途、エンヌビディアがHugging Faceの買収について「協議中」だったと報じている。
開発者はHugging Faceを利用して、オープンソースAIモデルの共有、テスト、構築を行っている。取引が実現すれば、エンヌビディアはこの活動の中心にある主要プラットフォームを手中に収めることになる。また同社は、中核となるGPU事業からさらに一歩進み、開発者がどのモデル、ツール、コンピューティングシステムを使うかを決めるソフトウェア分野へと、一段と深く足を踏み入れることになるだろう。