北京大会で中国人型ロボットが人類の世界記録を更新、ウサイン・ボルトの100メートル記録も破る
重要ポイント
- •人型ロボットが100メートルを9.39秒で走り、2009年にウサイン・ボルトが樹立した9.58秒の人類世界記録を更新した。
- •人型ロボットは立ち高跳びでも2.88メートルを記録し、2.45メートルの人類記録を上回った。
- •北京で開催中の5日間の世界人型ロボット競技大会には、51競技・1,000を超える試合に2,000体を超える人型ロボットが出場している。
- •中国工業情報化部は、国内の人型ロボット産業が2027年までに世界トップレベルに到達するという目標を設定した。
- •専門家は、人型ロボットは依然として主に実演、パフォーマンス、研究に利用されており、大規模展開までにはなお時間を要すると指摘した。

土曜日、北京で開催されたオリンピックさながらの「世界人型ロボット競技大会」の開幕日、中国人型ロボットがウサイン・ボルトの100メートル走世界記録を含む、人類が樹立した一連の記録を更新した。
主催者によると、2,000体を超える人型ロボットが今大会に出場している。
2回目の開催となる5日間の今大会は、米国との技術競争が激化する中、先進ロボット工学における中国の急速な進歩を示す一大イベントとなっている。プログラムは51競技・1,000を超える試合で構成され、ランニング、卓球、サッカーなどが含まれる。このショーケースは国の政策推進とも連動している。中国工業情報化部は2023年に指針を発表し、人型ロボットをコンピュータやスマートフォンに匹敵する潜在的に破壊的な製品と位置づけ、国内産業が2027年までに世界トップレベルに到達するという目標を設定した。
大会は2022年北京冬季オリンピックのために建設された国家スピードスケート競技場で行われており、企業が人型ロボットを含む約3,000点の製品を展示した年次業界イベント「2026年世界ロボット会議」を北京が開催した週と同じ週に開幕した。
世界の人型ロボットの過半数は中国が製造しており、米国は同国産ロボットへの審査を強めている。テスラ、Figure AI、ボストン・ダイナミクス、Agility Roboticsなどの米国の開発企業も、工場や倉庫での作業を想定した人型ロボットの開発競争を進めている。先月、米連邦通信委員会(FCC)は、国家安全保障上の理由を挙げ、中国を標的とする動きとして、新規の外国製人型ロボットの輸入禁止を発表した。米国防総省も最近、中国を代表する人型ロボットメーカーの一つであるUnitreeを、中国軍と関係があるとみなす企業のリストに追加した。北京はこれらの指摘に反発している。
土曜日のロボット競技大会の開幕式では、数百体の人型ロボットが隊列を組んで競技場に入場し、壮大な同調連携を披露する中、主催者とロボットメーカーは、中国人型ロボットが人類の世界記録を破ったと述べた。
100メートル走では、人型ロボットが9.39秒を記録し、2009年にベルリンでの世界選手権でジャマイカのウサイン・ボルト選手が樹立した9.58秒の人類記録を上回った。
立ち高跳びでは、人型ロボットが2.88メートルに達し、昨年の第1回大会での人型ロボットの最高成績0.95メートルを大きく上回ったほか、1993年にキューバのハビエル・ソトマヨールが樹立した走高跳びの人類記録2.45メートルをも超えた。いずれのロボットも、北京に本拠を置くX-Humanoidが製造した。
開幕に先立ち、2020年にファーウェイ(Huawei)から分離した中国のスマートフォン企業Honorは、同社の人型ロボットが大会のトライアルで100メートル走を記録となる9.32秒で走破したと発表した。最高速度は毎秒14.5メートルだった。
それでも専門家によれば、人型ロボットは少なくとも現時点では主に実演、パフォーマンス、研究に利用されており、実世界での大規模な展開の実現にはなお時間がかかるという。
ロボット競技大会を訪れた観客の中には、人型ロボットの急速に向上する能力に興奮したと語る人もいた。
人型ロボットは「急速に進化している」と、教育関係者で北京在住のリー・ヤンフォン(Li Yanfeng)氏は語った。
「最初のうちは、人工知能をあまり受け入れられませんでした。人間に取って代わったり、その居場所を奪ったりする可能性があったので、少し抵抗も感じていました」と彼女は言う。「でも、この発展が止められないものだとわかった今、見に来ようと決めたのです」
「これらのスポーツは人間にとってはごく当たり前のものですが、今やロボットにもできる。素晴らしいと思います」と、別の観客であるヤン・シャンジョン(Yang Shangzheng)氏は語った。
息子とともに観戦していたリウ・タオ(Liu Tao)氏は、「中国が現在持っている最高のロボット」を見られることを期待していたと語った。
主催者によると、今年のロボット競技大会には16カ国が参加しており、ドイツ、日本、米国なども含まれる。重量挙げや綱引きなどの競技も行われる。
この記事はFortune.comに最初に掲載されたものです。