日経平均・S&P500のチャートは保ち合いへ、HSBCは米国・日本株に強気の見通しを維持
重要ポイント
- •HSBCの第4四半期の株式ストラテジーは、バリュエーション拡大ではなく収益の裾野の広がりを基盤とし、米国株と日本株を選好している。
- •日経225は2025年の安値からの上昇トレンドラインの上方に位置しているが、週足の高値は6月下旬の約73,600から63,700付近まで切り下がり、収束するレンジが形成されている。
- •企業統治改革と日銀政策の段階的な正常化が、日本株の中長期的な支援材料として挙げられている。
- •S&P500は6,100付近、6,900〜7,000、7,500付近の保ち合いの棚を通じて上昇してきたが、約7,800までの直近の上昇局面は以前のものより明らかに小さかった。
- •今後の重要なシグナルは、日経平均の59,000〜66,000のレンジ外への決定的な週足終値と、S&P500の7,570の棚が維持されるかどうかであり、いずれもHSBCの収益主導のシナリオを試すものとなる。

HSBCの第4四半期の株式見通しは、伸びきったバリュエーションではなく、収益の裾野拡大に基づくものであり、特に米国と日本に傾いている。この区別は株式ストラテジーにおける定番の論点である。収益主導の上昇は、より多くの企業やセクターへ実質的な利益成長が広がることに基づく一方、バリュエーション主導の上昇は、投資家が同じ水準の利益に対して徐々に高い価格を支払うことに依存する。日経225とS&P500双方の週足チャート(日々の変動を平滑化して基調となるトレンドを浮き彫りにする時間軸)は、この見方をおおむね支持しているが、両指数が示す内容は現時点で同一ではない。
日経225:上昇トレンドは維持、レンジは収束中
2025年の安値からの数年にわたる上昇は構造的に維持されており、価格は2026年3月の51,000付近の安値以降、トレンドを規定してきた長期の上昇トレンドラインの上方に位置している。ただし近年、週足の高値は切り下がっており、6月下旬の73,600付近のピークから、8月の69,600付近の高値を経て、現在は63,700付近まで下がっている。下方の上昇し続けるサポートラインと上方の低い高値を描く下降の組み合わせにより、明確な天井 rather than ではなく、収束するレンジが形成されている。これは、2つの境界線が近づくにつれて値動きが引き締まる構造であり、通常はいずれかの方向へのブレイクアウトで終わる。
このパターンは、HSBCの日本に対するより建設的な見方と整合的である。企業統治改革(日本企業の資本効率と株主還元を高める多年にわたる取り組み)と、日銀政策の段階的な正常化(長年にわたる超低金利と大規模な金融緩和の計画的な解除)は中長期的な支援材料であり、チャートが示す主要な上昇トレンドは破られていない。破られたのは勢いだけであり、6月の急激なラリー後、勢いは圧縮された状態に冷えている。終値ベースで60,000台後半を回復する動き(一瞬のザラ場のタッチではなく週足の終値ベース)は、これがトレンド内の一時的な停滞であり反転ではないという見方を裏付けるだろう。
S&P500:階段状の上昇は継続、ただし直近の一歩は小さい
S&P500の2025年の安値からの上昇は、保ち合いの棚とその後のブレイクアウトの連続として展開してきた。6,100付近、次いで6,900〜7,000、さらに7,500と、それぞれが次の上昇局面前のベースとなっていた。このパターンは維持されており、バリュエーション拡大(バリュエーションが利益よりも速く上昇し、基調となる収益の改善を伴わずに価格を押し上げる動き)ではなく、収益が主導してきたというHSBCの見方と整合的である。
一つの特徴が際立っている。直近の棚である7,500付近から約7,800の直近高値までの上昇は、前の2つの局面よりも明らかに小さかった。その後、価格は直近の棚そのものに近い7,570〜7,650エリアへ調整している。上昇トレンドの構造は破られていないが、直近の上昇局面が浅かったため、今回のサポートへの調整はこれまでよりも意味のある試練となっている。で持ちこたえれば階段状のパターンは継続し、一方、終値ベースで7,570の棚を明確に割り込めば、4月にラリーが再開して以来、初めて構造に実際の亀裂が入ることになる。
注目ポイント
日経平均については、59,000〜66,000の圧縮ゾーンをいずれかの方向で決定的に終値で抜けられるかに焦点が当てられる。S&P500については、7,570〜7,600の棚が週足の終値で維持されるかどうかが注目される。直近の上昇局面がすでに以前の勢いの一部を失っているだけに、そこを割り込む場合はより重みを持つだろう。両方の試練は、日経平均の圧縮ゾーンとS&P500の直近の棚という、HSBCの収益主導のシナリオを補強するか複雑化するかを左右する構造そのものに位置しているため、注視する価値がある。
教育的ポイント
各上昇局面が小さくなっていっても、トレンドは技術的には維持されうる。勢いの喪失は反転とは同じではないが、市場が減速しようとしている、あるいは次の上昇が確認される前にベースを築くためにより多くの時間を必要としている、最初の目に見えるサインであることが多い。
テクニカルな水準や指標は参考値を提供するものであり、保証ではない。市場環境は、特に高いボラティリティの時期には急速に変化しうる。取引や投資にはリスクが伴い、参加者は自身の状況に応じたリスク管理を行うべきである。