ニュースマクロヘルシンキ造船所、フィンランド次期砕氷船「アイノ」の建造契約を獲得

ヘルシンキ造船所、フィンランド次期砕氷船「アイノ」の建造契約を獲得

著者: Splash247·

重要ポイント

  • ラシオテック(Railotech)社が設計した新造船「アイノ」は全長96メートル、幅24メートルでB+クラスとして建造され、推進出力10.5 MWを持ち、氷を砕いて幅25メートルの航路を開く能力を備える。
  • 建造は2027年に開始され、ポリのSata Shipbuildingが鋼材生産とブロック建造を、ヘルシンキ造船所が組立と引き渡しを担当し、2029年9月の完工を目指す。
  • 本事業はEUのConnecting Europe Facility輸送プログラムから4,200万ユーロの資金を確保しており、フィンランドに交付されたCEF輸送助成金として最大規模。ただし契約金額は公表されていない。
  • アイノは、1954年建造でフィンランド唯一のBクラス砕氷船であり、現在も就航中の世界最古の砕氷船「ヴォイマ」を置き換える。予定引き渡し時点でヴォイマは就航75年を迎える。
  • 今回の受注により、ヘルシンキ造船所の砕氷船建造業務はさらに拡大した。受注残はフィンランド、カナダ、米国の政府プログラムに及び、カナダの「ポーラーマックス」や、ダビー・ディフェンス社の35億ドル・5隻プログラム下の2隻のアークティック・セキュリティ・カッターなどが含まれる。
ヘルシンキ造船所、フィンランド次期砕氷船「アイノ」の建造契約を獲得

ヘルシンキ造船所(Helsinki Shipyard)は、フィンランドが老朽化した冬季航行船団の更新に着手するなかで、同国の次期砕氷船の建造契約を獲得した。新造船は、同国の1954年建造の砕氷船を置き換える。

ヘルシンキ造船所を傘下に持つDNY Finlandは2027年に建造を開始し、2029年9月の完工を目指す。鋼材の生産とブロック建造は、フィンランド西岸のポリにある系列企業Sata Shipbuildingが担当し、組立と引き渡しはヘルシンキで行われる。

「アイノ(Aino)」と命名される本船は、全長96 m、幅24 mで、B+クラスとして建造される。推進出力は10.5 MWで、氷を砕いて幅25 mの航路を開く能力を備える。ラシオテック(Railotech)社が設計した本船は、船尾に2基の従来型推進軸と舵、船首に全回転式推進装置を配しており、この構成は模型試験を経て選定された。

契約金額は公表されていない。本事業はEUの輸送プログラム「Connecting Europe Facility(ヨーロッパを結ぶ基金)」から4,200万ユーロの資金を確保しており、フィンランド交通インフラ庁によれば、これはフィンランドに交付されたCEF輸送助成金として最大規模のものである。

アイノは、フィンランド唯一のBクラス砕氷船であり、現在も就航している世界最古の砕氷船である「ヴォイマ(Voima)」の任務を引き継ぐ。予定どおり2029年9月に引き渡される時点で、ヴォイマは就航から75年を経過している。新造船は主に、冬季にフィンランド各港へ向かう商船の支援を担う。冬季にはボスニア湾とフィンランド湾が結氷し、海路で運ばれるフィンランドの対外貿易の大半は、港湾を開いた状態に保つため砕氷船の護送に依存している。

今回の受注により、ヘルシンキ造船所の砕氷船建造業務はさらに拡大し、その受注残はフィンランド、カナダ、米国の政府プログラムにまたがるものとなった。同所は現在、カナダの砕氷船「ポーラーマックス(Polar Max)」の船体組立を進めており、またSata Shipbuildingとともに、米国沿岸警備隊向けにフィンランドで建造する2隻のアークティック・セキュリティ・カッター(Arctic Security Cutter)の1隻目の工事に着手している。この2隻はダビー・ディフェンス(Davie Defense)社の35億ドル・5隻建造プログラムの一部であり、1隻目は2028年の引き渡しが予定されている。