ニュース株式Google、8億9,000万ユーロのEU独占禁止法罰金を受け検索スパムポリシーを更新

Google、8億9,000万ユーロのEU独占禁止法罰金を受け検索スパムポリシーを更新

著者: CryptoBriefing·

重要ポイント

  • Googleの2026年8月28日付のポリシー更新は、サイト評価悪用の執行に関するEEA専用の規則を設けるものです。
  • 手動対策の対象となる可能性のあるEEA内のウェブサイトは、降格や除外ではなく、独立した検索順位を維持できます。
  • 欧州委員会は2025年11月、Googleのスパム執行が第三者商業コンテンツを持つパブリッシャーなどのサイトを不利に扱ったかどうかについて正式な調査を開始しました。
  • 委員会は2026年7月23日、検索結果での自己優遇を理由にDMAに基づきGoogleに8億9,000万ユーロの罰金を科しました。
  • 今回のポリシー変更は、検索での可視性に依存するクーポンやコマース部門からの収益をヨーロッパのパブリッシャーが維持する助けとなり得ます。
Google、8億9,000万ユーロのEU独占禁止法罰金を受け検索スパムポリシーを更新

Googleは検索スパムポリシーを改定し、欧州経済領域(EEA)で運営されるウェブサイト向けに別個の規則を設けました。これは、欧州委員会によるさらなる独占禁止法上の制裁を回避することを狙った措置です。2026年8月28日付の今回の更新により、Googleのサイト評価(サイトレピュテーション)ポリシーに基づき手動対策に直面する可能性があったEEA内のサイトは、検索結果における独自の順位を維持できるようになります。

経緯:10億ドル級の圧力

この方針転換は、2025年11月13日に欧州委員会が、Googleによるサイト評価悪用(サイトレピュテーション・アビューズ)ポリシーの執行が、第三者の商業コンテンツを取り入れるニュースパブリッシャーやその他の組織を不当に不利な立場に置いたかどうかについて正式な調査を開始したことを受けたものです。

委員会の中心的な問いは単純明快でした。Googleのスパム執行は、デジタル市場法(DMA)が求める公正かつ無差別的なランキング条件の要件に違反していたのか、というものです。2022年後半に発効し、2024年3月から指定されたゲートキーパーを拘束しているDMAは、2023年9月にAlphabetを最初の指定企業の一つに名指ししました。同法は、支配的な技術企業がエコシステム内で競争相手やビジネスユーザーをどのように扱うかについて厳格な義務を課しており、その執行力は相当なものです。単発の罰金は企業の全世界年間総売上高の最大10%に達する可能性があり、不遵守が続く場合には全世界の平均日次売上高の最大5%に相当する日額制裁金が科され得ます。

2026年7月23日、欧州委員会はGoogleに8億9,000万ユーロの罰金を科しました。これはDMAに基づき同社に科された初の制裁です。違反の内容は、Googleが検索結果において競合他社のサービスよりも自社サービスを優遇的に表示したとされる自己優遇の慣行に関連するものです。DMAの執行枠組みの下では、不遵守が続くと、企業が順守するまで日々蓄積する日額罰金が発動し得ます。

Googleは、ニュース検索とランキングに関する委員会の懸念に応えて、2026年5月までにスパム対策ポリシーの変更をすでに提案していました。8月の更新は、これらの提案を正式なポリシーとして確定したものです。

実際に変わったこと

Googleのサイト評価悪用ポリシーは、2024年に当初明確化され、同年5月から執行されたもので、通称「パラサイトSEO」と広く呼ばれる慣行を対象としています。これは、確立されたドメインのランキング権威を主に借用するために、そのドメイン上に第三者向けセクション(クーポンページ、スポンサー付きガイド、アフィリエイト型コマースコンテンツなど)を設置する行為です。改定されたポリシーは現在、地理的な区別を導入しています。サイト評価違反により手動対策の対象となる可能性のあるEEA内のサイトは、検索結果での降格や除外という制裁を受けるのではなく、独自の順位を維持できるようになります。

DMAが効き続ける理由

欧州委員会は10年以上にわたり独占禁止法関連の案件でGoogleを追及してきました。2017年にはショッピング検索での偏向に対して24億2,000万ユーロ、2018年にはAndroidの抱き合わせ慣行に対して43億4,000万ユーロ、2019年には広告市場での行動に対して14億9,000万ユーロの罰金を科し、その合計は80億ユーロを超えています。これらの案件はそれぞれ数年がかりの調査を必要とし、長期にわたる控訴手続きが続きました。DMAはまさにこの隙間を埋めるために設計されたものです。同法は、これらの懸念の多くを自動的な執行メカニズムを備えた法律として明文化しました。これには、ゲートキーパーが検索結果で競合のサービスより自社サービスを優遇することを直接禁止するランキング規則である第6条(5)項も含まれます。ゲートキーパーに指定された企業は、何年も続く法廷闘争で敗訴する前でも制裁に直面し得るようになり、日額制裁金の規定は順守への継続的な圧力となります。

パブリッシャーと市場全体にとっての意味

ヨーロッパのパブリッシャーにとって、今回のポリシー変更は実質的にプラスになり得ます。多くのニュース組織は、従来型ディスプレイ広告の収益率が低下するなか、収益源の多様化戦略として、第三者コンテンツとの提携(なかでもホスト型のクーポンやコマース部門)に依存するようになってきました。こうしたページが制裁のリスクにさらされるのではなく独立した順位で表示されることは、Googleの以前の執行が危険にさらしていた収益化の経路を回復させるものです。

投資家にとって、8億9,000万ユーロの罰金はAlphabetの貸借対照表と比べればささいなものです。より重要なのは、この罰金が作る前例です。日額罰金の仕組みを踏まえると、コンプライアンス費用と潜在的な収益の調整は、ヨーロッパで事業を営む技術プラットフォームにとって定常的に発生する費用項目になり得ます。

今後注視すべき2つの流れがあります。1つは、委員会が他の指定ゲートキーパー(Amazon、Apple、Meta、Microsoft、ByteDance、Booking.comはいずれも同じ地位にあります)に対しても同じランキング公平性の審査を適用するかどうか。もう1つは、他の管轄地域が同様のプラットフォーム規則を検討するなかで、GoogleのEEA向けの特例措置が地域的な例外にとどまるかどうかです。いずれの問いも決着しておらず、それぞれが検索プラットフォームによるスパム対策と規制リスクのバランスの取り方を左右します。