需要環境の低迷を受け、フランスの8月企業活動はさらに縮小
重要ポイント
- •フランスの8月速報総合PMIは48.8に低下し、民間部門の活動縮小がさらに1か月続いたことを示した。
- •サービス業PMIは48.4で、サービス業が企業活動全体の最大の足かせとなった。
- •製造業PMIは51.5に上昇し、生産は4月以来初めて増加した。
- •新規受注は再び減少し、販売数量の減少が続く期間は9か月に達した。
- •投入価格のインフレ率は5か月ぶりの低水準まで鈍化した一方、サービス業のインフレ率は小幅に上昇した。

フランスの8月速報PMIは以下の通り:
- サービス業速報PMI:48.4(予想 49.8、前回値 49.6)
- 製造業速報PMI:51.5(予想 50.0、前回値 49.8)
- 総合速報PMI:48.8(予想 49.5、前回値 49.4)
フランスの民間部門経済は8月も低迷し、企業活動全体が再び縮小した。PMI指数では50が拡大と縮小の分岐点となっており、50を下回った総合指数は、産出の縮小がさらに1か月続いたことを示している。このデータは、需要環境が軟調なまま続くなか、フランスが再び低調で平凡な四半期の成績に向かっていることを裏付けている。月次調査回答の大部分に基づいて作成される速報値は、毎月の民間部門の健全性を最初に幅広く、速やかに示す指標である。
サービス業が最大の足かせとなり、4月以来となる生産の増加を記録した製造業の好調な内容を相殺した。特筆すべき点として、記録的な暑さが活動水準の低下の理由に挙げられた。新規受注が緩やかに減少したことで需要環境は一段と悪化し、販売数量の減少が続く期間は9か月に達した。この長期化ぶりは、需要の弱さがいかに根強いものとなっているかを浮き彫りにしている。
一方、投入価格のインフレ率は5か月ぶりの低水準まで鈍化し、コスト圧力の後退を示唆したが、販売価格の上昇率はほぼ横ばいにとどまった。なお、低下したとはいえ、投入価格のインフレ率は中東紛争直前の期間の水準を依然として上回っている。販売価格の動向はフランスの国境を越えて重要な意味を持つ。ユーロ圏全体で2%のインフレ率を目標とする欧州中央銀行(ECB)は、サービスインフレを引き続き注視点としており、域内第2位の経済規模を誇るフランスの企業による価格決定は、その全体像に反映される。
S&P Globalは次のように指摘している:
「今夏、ヨーロッパ各地で気温が確かに上昇するなか、フランス経済はかろうじてぬるま湯程度にとどまっている。速報PMI報告書は、脆弱な経済状況がさらに1か月続いたことを示した。一部の企業、主にサービス業の企業は、記録的な暑さを活動水準と需要の低下の理由として指摘している。一方で製造業には一定の活力が戻り、4月の在庫積み増し主導の押し上げ以来初めて生産が増加した。財の生産部門のインフレが低下傾向を維持するなか、工場にはより安定した状況が訪れる可能性を示している。ただし、世界の原油価格への圧力の再燃が燃料コストの上昇につながり、5月以来初めてサービス業のインフレ率が上昇した。企業がコスト増を価格に転嫁する断固さ次第では、インフレ見通しに影響が及ぶ可能性がある。」
9月初めに発表される8月のPMI確定値は、サービス業の弱さが製造業の緩やかな回復を相殺するという速報値の構図が維持されるかどうかを確認することになる。
出典:ForexLive