ニュース株式FalとFireworks AI、AI推論バリュエーション急騰の中で新たな資金調達を検討

FalとFireworks AI、AI推論バリュエーション急騰の中で新たな資金調達を検討

著者: CryptoBriefing·

重要ポイント

  • •Falは2025年12月、Sequoia主導のシリーズDラウンドで評価額45億ドルのもと1億4,000万ドルを調達し、2026年3月までに推定80億ドルの評価額で3億〜3億5,000万ドルの調達を目指していると報じられた。
  • •Fireworks AIは2025年10月に評価額40億ドルで2億5,000万ドルのラウンドを実施した後、2026年7月に評価額175億ドルの15億500万ドルのシリーズDを完了した。
  • •Falの年間経常収益(ARR)は数ヶ月で約4億ドルに倍増したと報じられ、Fireworksは日々数兆のトークンを処理しながら、前年比5倍増となる10億ドル超のARRを達成した。
  • •AdobeやShopifyを含む企業顧客が両社のインフラに依存しており、Sequoia、a16z、Lightspeed、Index Ventures、Nvidiaといった投資家が両社を支援。
  • •これらの取引はFireworksでおよそ17.5倍、Falで20倍の収益倍率を含意しており、両社の急速なARR成長が続くとの市場期待を反映している。
FalとFireworks AI、AI推論バリュエーション急騰の中で新たな資金調達を検討

マルチモーダルモデルホスティングプラットフォームのFalと、オープンソースモデルの推論に特化するFireworks AIは、それぞれ今年初めに示したバリュエーションをほぼ倍増させる可能性のある資金調達ラウンドの準備を進めている。この2件の調達は、訓練済みモデルを実行しエンドユーザーに出力を生成するAIスタックの層であるAI推論インフラへ資金が流入する速さを浮き彫りにしている。この市場の一角では、収益の伸びが一部の企業群を他の競合から引き離しつつある。

資金調達を支える数字

Falは2025年12月、Sequoiaが主導するシリーズDラウンドで1億4,000万ドルを調達し、評価額は45億ドルとなった。この数字は数ヶ月前の企業価値の3倍に相当するものであった。2026年3月までに、Falは推定80億ドルの評価額を前提に3億ドルから3億5,000万ドルの調達を目指していると報じられている。

Fireworks AIはさらに急速な動きを見せている。同社は2025年10月に評価額40億ドルで2億5,000万ドルを調達した。2026年5月には評価額150億ドルの潜在ラウンドをめぐる協議が浮上し、2026年7月には評価額175億ドルの15億500万ドルのシリーズDを完了した。

バリュエーションの急騰は投資家の熱狂だけが要因ではない。両社はこの注目を裏付ける収益実績を上げている。Falの年間経常収益(ARR)は数ヶ月の間に約4億ドルへ倍増したと報じられている。Fireworksは前年比5倍増となる10億ドル超のARRを達成し、日々数兆のトークンを処理している。推論事業者は通常使用量に応じて課金されるため、この収益は企業が実際にどれほどAIモデルを活用しているかを示すほぼリアルタイムの指標となっている。

なぜ推論が新たなフロンティアなのか

2021年設立のFalは、テキスト、画像、動画、音声を扱えるマルチモーダルモデルのホスティングに注力している。1年後の2022年に登場したFireworks AIは、企業顧客向けにオープンソースモデルの推論を高速かつ低コストにすることを軸にプラットフォームを構築した。このセグメントはAI経済における利用側に位置する。モデル訓練のような一回限りの計算ではなく、推論はユーザーに応答を提供する継続的な処理であり、AI機能が日常のソフトウェアに広く普及するにつれて需要が拡大する。

両社は大企業を主要顧客として抱えており、AdobeやShopifyがそのインフラに依存する組織に含まれている。これは大企業が現在どれほど多くのAI提供能力を専門事業者から調達しているかを示す指標である。投資家顔負けの名簿も同様の物語を語っている。Sequoia、a16z、Lightspeed、Index Ventures、Nvidiaがいずれも両社に出資している。とりわけNvidiaの参画は示唆に富む。同チップメーカーは、自社GPUの需要を牽引する堅牢な推論インフラが存在することに戦略的利害を持っているからだ。

競合を引き離す市場

想定される収益倍率は、この拡大する格差を物語っている。Fireworksが前年比5倍の成長率で10億ドルのARRに到達し、その成長が一部でも維持されれば、175億ドルの評価額は収益の17.5倍という倍率を意味する。Falの状況も同様に注目に値する。ARRを約4億ドルに倍増させながら80億ドルの評価額を目指すことは、およそ20倍の収益倍率を含意する。この水準の倍率には持続的な急成長への期待が織り込まれている。だからこそ、今後注視すべきは誇大なバリュエーションではなく収益の推移、すなわち報じられているFalのラウンドが協議中の評価額に近い形で成立するかどうか、そして両社のARRの伸びが規模拡大とともに持続するかどうかである。

これらの数字を総合すると、AI推論はテクノロジー市場で最も急速に評価が高まっているセグメントの一つであり、これまでのところ両社の収益の軌跡は投資家が付けた上昇する評価額に見合っていることを示している。