Inazuma、ペーパークラフト設計ソフト「ePaperCraft SHIRYU」をSteamで配信開始
重要ポイント
- •ePaperCraft SHIRYUは、Microsoft Storeでの先行配信に続き、Steamで世界向けに提供開始された。
- •このWindows向けソフトウェアは、ユーザーが作成した3Dモデルを、実際に組み立てられる印刷用ペーパークラフトテンプレートへ変換する。
- •SHIRYUには70点超のすぐに組み立てられるモデルが含まれ、ユーザーが制作したオリジナル作品の商用利用も認められている。
- •同ソフトは、第10回文化庁メディア芸術祭で審査委員会推薦作品に選ばれた「Paper Dragon」から発展した。
- •Inazumaは、同梱モデルとプログラムコードのいずれも生成AIで作成されたものではないとしている。

Inazuma Inc.は、工学博士の米村貴裕氏が開発したデジタルペーパークラフト設計ツール「ePaperCraft SHIRYU」が、Microsoft Storeでの先行リリースに続き、Steamで世界向けに提供開始されたと発表した。今回のリリースにより、このニッチなペーパークラフトツールは、ゲーム以外にもクリエイティブおよび教育向けアプリケーションへとカタログを着実に広げてきた、最大級のPCソフトウェア配信プラットフォームの一つに加わることになる。
このWindows向けソフトウェアでは、ユーザーがPC上で3Dモデルを作成し、そのモデルを印刷可能なテンプレートへ自動展開したうえで、紙、はさみ、のりを使って完成品を組み立てることができる。Steam上でePaperCraft SHIRYUは、Design & Illustration、Education、Utilitiesのカテゴリーに掲載されている。
SHIRYUには、すぐに組み立てられるモデルが70点以上含まれている。Inazumaによると、ユーザーは同ソフトで制作したオリジナル作品を商用利用する権利も保持する。
このソフトウェアの源流は、日本で「Paper Dragon」として知られる初期版にある。同作は、日本の文化庁が主催する第10回文化庁メディア芸術祭で審査委員会推薦作品に選出された。ソフトウェアの基礎となる研究は、技術誌NICOGRAPHに掲載されている。
発表によれば、Steam版は20年以上にわたる継続的な開発を通じて改良されてきた拡張版の後継ソフトにあたる。このソフトウェアは小学生にも利用実績がある一方で、ホビイスト、教育者、メイカー、アーティストによる細かな手作業や独創的なモデル設計の余地も残している。教育とメイカー志向の両カテゴリーにまたがる位置づけは、デジタル設計と物理的な工作をつなぐ実践型STEAMツールへの関心の高まりを反映している。
Inazumaはまた、同梱モデルおよびプログラムコードのいずれの作成にも生成AIは使用していないと説明した。同社はSHIRYUについて、対象物を設計し、印刷し、完成した作品を実際に手に取るプロセスを中心に据えたものだとしている。
米村氏はこれまでにも米国で作品を発表している。SFマンガ「Beast Code」(eigoMANGA、2022年)および「Recycled Brain」(eigoMANGA、2025-2026年)の作者であり、両作品はいずれも米国で商業出版され、Anime News Networkにも取り上げられた。英語書籍「The Metal Brain」は、2019年に日本政府の支援プログラムのもとで12カ国に配布された。
米村氏は工学博士号を持ち、日本の理工系大学で講義を行っている。
「なぜ工学博士がマンガを書き、紙を折るのかとよく聞かれます。私はこう答えます。科学者の仕事は、想像を現実のものにすることです。SHIRYUは、画面をはさみとのり、そして机の上の生き物へと変えるのです」と米村氏は述べた。
このソフトウェアはSteamおよび公式サイトで入手できる。