スティーブ・アイズマン、AIブームがOpenAIとAnthropicに大きく依存していると警告
重要ポイント
- •OpenAIとAnthropicの2社で、Microsoft、Amazon、Alphabet、Oracleなどの主要ハイパースケーラーに流入するAI関連収益の約70%を占めている。
- •AI主導の収益はこれら企業のクラウド総収益の25%〜35%を占め、各社は合計数千億ドルをAIインフラに投資している。
- •アイズマンは、わずか2社の民間AI研究所への収益の集中をAI投資の「アキレス腱」と位置づけている。
- •より低価格な中国のオープンウェイトAIモデルが業界全体の価格競争を引き起こし、マージンを圧力するとともにハイパースケーラーのリターン前提を揺るがす可能性がある。
- •アイズマンは2026年7月にもAIリターンに対する懐疑的な見方を示し、自身のAI関連投資へのエクスポージャーを減らしていた。

映画『マーサン(The Big Short)』でサブプライム住宅ローンへの先見の明ある空売りで知られる投資家スティーブ・アイズマンが、新たな懸念を示している。今回の問題は担保債務証券(CDO)ではなく、ビッグテックのAI収益エンジンの基盤そのものである。
CNBCの「Fast Money」に出演したアイズマンは、OpenAIとAnthropicの2社だけで、Microsoft、Amazon、Alphabet、Oracleなどの主要ハイパースケーラーに流入するAI関連収益の約70%を占めていると述べた。彼の見解では、この集中こそがAI投資の「アキレス腱」である。
2社への大きな依存
アイズマンは、AI主導の収益がこれら企業のクラウド総収益の約25%〜35%を占めていると指摘した。クラウドは長年、セクター全体のプレミアム評価を支える成長ストーリーであった。
この依存関係は理論上ではなく、現実のものとなっている。MicrosoftはOpenAIとのパートナーシップを中心にAI戦略を構築し、同研究所のモデルを生産性ソフトウェアやAzureクラウドプラットフォーム全体に統合している。AmazonとGoogleはそれぞれAnthropicに数十億ドル規模の投資を行い、AIサービスの一部をこのスタートアップの技術に結びつけている。Oracleは自社のクラウドインフラをAIワークロードに対するコスト効率の高い環境として位置づけているが、同セグメントの成長もやはり同じAI研究所の集中によって生み出される需要に依存している。
Microsoft、Amazon、Google、Oracleは合計で数千億ドルをAIインフラに投資してきた。その投資に対するリターンは、わずか2社の民間AI研究所の継続的な拡大と支出に大きく依存している。
中国という変数
アイズマンはまた、より低価格な中国のオープンウェイトAIモデルが、業界全体の価格競争を引き起こす可能性があることを指摘した。
オープンウェイトモデルはパラメータを公開し、他者が構築できるようにするもので、OpenAIやAnthropicが開発する独自システムの代替として存在感を高めている。特に中国の研究所は、有意に低い価格で競争力のあるモデルを積極的にリリースしてきた。
これらのモデルが企業顧客の乗り換えを促す品質水準に達した場合、あるいは価格交渉の材料として使われた場合、マージンは圧力にさらされる可能性がある。ハイパースケーラーは、AIワークロードが時間の経過とともに強力なリターンを生み出すという前提の下で、巨額の資本支出を正当化してきたが、価格競争はその前提を揺るがすことになる。
懐疑姿勢の継続
アイズマンの発言は、同セクターに対する初めての懸念表明ではない。2026年7月にも、AI分野でのリターン低下の可能性を警告し、自身もAI関連投資へのエクスポージャーを減らしたことを明かしていた。
彼の発言は、2026年を通じて激化しているより広範な議論の中でなされたものである。テクノロジー企業はより大規模なAIインフラ予算を発表し続け、資本支出は四半期ごとに増加している。セクターにとっての中心的な問いは、企業のAI導入がどれほど迅速に大規模な経常収益につながるか、そして現在それを牽引している少数の企業を超えて収益基盤を拡大できるかどうかである。