ニュース株式ブロードコム(AVGO)株:Cathie WoodのARKが買い増し、Benchmark社は決算前に強気見解を維持

ブロードコム(AVGO)株:Cathie WoodのARKが買い増し、Benchmark社は決算前に強気見解を維持

著者: Coincentral·

重要ポイント

  • ウォール街はブロードコムのQ3 FY26 EPSを3.22ドル、売上高を292.4億ドルと予想しており、前年同期比でそれぞれ90.5%増、83.3%増に相当する。
  • Benchmark社のアナリストCody Acree氏は目標株価545ドル付きで「買い」評価を再確認し、Q3売上高294.03億ドル、EPS 3.24ドルと、ストリート予想をわずかに上回る数値を想定している。
  • 経営陣はFY27のAIチップ出荷量を約10ギガワットと見込んでおり、Anthropic、OpenAI、MetaがGoogleに加えて需要を増やすと期待されるほか、2社の匿名顧客も候補にある。
  • 今後数世代のTPUと2031年までのAIネットワーキングをカバーする4月のGoogleとの合意が事業の錨となっている一方、MediaTekとMarvellは「シェア・オブ・グロース」型の競争リスクとなっている。
  • ARK Investは8月28日に約2,048万ドル相当のAVGO株55,131株を買い増し、AMDを売却。ウォール街の「強力な買い」コンセンサスの平均目標株価は512.36ドルで、約39%の上昇余地を示唆している。
ブロードコム(AVGO)株:Cathie WoodのARKが買い増し、Benchmark社は決算前に強気見解を維持

ブロードコムは9月2日に2026年度第3四半期(Q3 FY26)の決算を発表する予定で、決算発表を前にアナリストの期待は高まり続けている。同社は、カスタムアクセラレータ(XPU)事業に加え、ネットワーク用チップや既存のソフトウェア・半導体事業を通じて、ハイパースケーラーのAI支出最大の恩恵を受けた企業の一つとなっており、その決算はAIインフラ需要を測る重要なバロメーターとして注目されている。

AVGO株は368.62ドルで推移しており、Q2 FY26決算後に13%下落するなど苦しい局面を経て、年初来ではわずか7%の上昇にとどまっている。同決算は表面上は堅調だったが、買い側で高まっていたAIへの過度な期待には応えられなかった。これは、業績が予想を満たすにとどまった場合、急成長中のAIチップ供給企業であっても市場から厳しく評価されるという動向が繰り返し見られることを示している。

決算前にBenchmark社が「買い」を再確認

Benchmark社のアナリスト、Cody Acree氏は、決算を前にAVGOへの「買い」評価を再確認し、目標株価を545ドルに維持した。同氏は、直近の株価下落が投資家にとってより良い買い場を提供していると指摘した。

Acree氏はTipRanksの12,499人以上のアナリスト中63位にランクされており、成功率68%、1年あたりの平均リターンは評価ごとに33.40%となっている。

業績見通しの数字

ウォール街はQ3 FY26のEPSを3.22ドル、前年同期比90.5%増と予想している。売上高は292.4億ドルで、前年同期比83.3%増と見込まれる。この成長率は、カスタムAIシリコン事業が同社の売上高をいかに急速に拡大させたかを反映している。

Acree氏はやや楽観的だ。Q3の売上高を294.03億ドル、EPSを3.24ドルと予測しており、いずれもストリートをわずかに上回っている。

Q4 FY26のガイダンスについては、Acree氏は売上高349.02億ドル、EPS 3.89ドルの見通しを示すと予想している。同氏は、Q3の小幅な誤差よりもQ4の見通しに投資家の関心が集まると見ている。これはブロードコムに典型的なパターンであり、AI需要に関する将来ガイダンスが四半期業績そのものよりも決算後の株価反応を左右することが多い。

AIチップ面では、Acree氏は経営陣がFY27の出荷量を約10ギガワットと見込んでおり、202627年期はすでに確保済みで、202829年期に向けた計画策定が進行中だと指摘した。

GoogleはブロードコムのカスタムXPU顧客の中で依然として出荷量のリーダーだが、Acree氏はAnthropic、OpenAI、Meta Platformsがさらなる需要を加えると見ている。さらに2社の追加顧客も候補に挙がっている。Google以外への顧客基盤の拡大は、カスタムシリコン成長における単一ハイパースケーラーへの依存を低減するため重要である。

競争環境

Acree氏は競争上のリスクにも言及した。MediaTekは特定のプログラムでセカンドソースとしての役割を果たすと見込まれ、Marvellは新たな推論およびTPUアタッチプログラムを開始しており、AVGOの市場シェアに圧力をかける可能性がある。ハイパースケーラーはコストと供給の安定確保のためにセカンドサプライヤーを認定するのが通例であり、これらの動きはそうした背景によるものだ。

とはいえ、Acree氏はいずれもブロードコムの中核となる高性能TPUパートナーシップへの短期的な脅威とは見ていない。同氏は、今後数世代のTPUと2031年までのAIネットワーキングをカバーする4月のGoogleとの合意を、事業の重要な錨として挙げた。

Googleのチップサプライヤー多様化の取り組みは、AVGOの既存TPU事業への直接的脅威ではなく、「シェア・オブ・グロース(成長シェア)」リスクと評された。

ARK Investが買い増し

機関投資家面では、ARK Investが8月28日にAVGO株55,131株、約2,048万ドル相当を買い増した。これは同週早くにあった同様の買い増しに続くもので、同時にARKはAMD株の売却を進めており、Cathie Wood率いる同社によるAI半導体銘柄内での注目すべきポートフォリオ入れ替えとなっている。

ウォール街のAVGOに対する「強力な買い」コンセンサスには512.36ドルの平均目標株価が伴い、現在水準から約39%の上昇余地を示している。AVGOはAI関連銘柄グループの中で評価の下限付近で取引されている。9月2日の決算発表以降の注目点は、Q4ガイダンス、匿名の2社のカスタムXPU顧客に関する更新情報、そしてFY27の出荷計画がどう展開するかである。