オーストラリアの失業率、7月に約4年ぶりの高水準へ上昇
重要ポイント
- •オーストラリアの失業率は7月に4.5%へ上昇し、予想の4.4%を外して2021年後半以来の高水準となった。
- •7月の雇用者数は1万5,800人減少し、6月の大幅増加(当初推計7万6,300人から8万200人へ上方修正)を打ち消した。
- •月間の雇用減少はすべてパートタイムによるもので、フルタイム雇用は1万6,300人増加した。
- •3か月平均失業率は4.4%で横ばいであり、同期間の平均雇用増加数も3万4,200人を維持し、緩やかな軟化を示している。
- •今回のデータにより、オーストラリア準備銀行は9月末の次回会合で政策スタンスを変更するかどうかを判断するまでの時間をより多く確保できる可能性がある。

オーストラリアの失業率は7月に4.5%へ上昇し、4.4%という予想を明確に外したうえ、2021年後半以来の高水準を記録した。このデータは、弱めの月次指標がより広範なトレンドに反映されているかどうかを政策担当者が引き続き注視するなか、オーストラリア準備銀行(RBA)が近い将来さらなる利上げに踏み切るのではなく、引き締めバイアスを一時停止する余地があるとの期待を強める可能性が高い。
一方で、労働市場の弱さは全面的なものではなかった。7月にはフルタイム雇用が増加し、月間の減少はすべてパートタイム雇用によるものだった。3か月平均の雇用増加ペースは3万4,000人と比較的堅調に維持され、3か月平均失業率は4.4%と変わらなかった。これらの数値を総合すると、労働市場は急激に悪化するのではなく緩やかに軟化していることが示唆され、RBAは政策スタンスを直ちに転換する圧力にさらされることなく、政策設定の累積的な効果を評価する時間を確保できる。
オーストラリア・ドルは、ヘッドラインでの失望を受けて一定程度の圧力に直面するとみられるが、6月数値の大幅な上方修正により、市場の反応はある程度限られる見通しだ。
木曜日に発表されたデータによると、オーストラリアの雇用者数は6月の大幅増加の後、7月に予想外に減少した。失業率は2021年後半以来の高水準まで上昇しており、労働市場には従来考えられていた以上の余剰が蓄積しつつある可能性が示唆された。
7月の雇用者数は1万5,800人減少し、小幅な増加という市場予想に反した。6月の雇用増加は、より強いフルタイム構成と併せて、当初推計の7万6,300人から8万200人へと上方修正された。
失業率は4.4%から4.5%へ上昇した。労働参加率は67.0%から66.9%へ低下し、雇用対人口比率は0.2ポイント低下して63.9%となった。参加率の低下が雇用の減少を部分的に相殺したため、失業率は小数第2位でのわずかな上昇にとどまり、この点がヘッドラインの結果をいくらか和らげている。
減少の構成が注目される。雇用の減少はすべてパートタイムによるもので、3万2,100人減少した一方、フルタイム雇用は当月中に1万6,300人増加した。総実労働時間は前月比0.6%減少し、フルタイム雇用の基調が底堅さを維持するなかでも、労働市場の軟化を示す兆候がさらに加わった。
雇用対人口比率や労働力データの月々の変動は、振れの大きい指標として知られている。6月の大幅な上方修正と併せ考えると、今回の報告が示すのは、急激に弱くなった労働市場ではなく、緩やかに緩和しつつある労働市場である。
この見方は3か月トレンドによっても裏付けられる。同期間の平均雇用増加数は3万4,200人を維持し、3か月平均失業率は4.4%と変わらず、いずれも単月の数値が示唆するよりも明らかに安定している。年初来では雇用者数は14万5,800人増加しており、昨年同期の10万4,900人増加を上回るペースとなっている。
今回の数値は、オーストラリア準備銀行が自らの政策設定の経済への波及を評価するための時間を、さらにもたらすものとなっている。同中銀は次回会合を9月末に控えており、今回の報告は、労働市場の余剰の程度や国内情勢の減速ペースの評価を形成する一助となる一連のデータに加わる。
同中銀の次回会合は9月末に開催される。