Zanoのハードフォーク6、ブロック3,833,000で8月26日に有効化へ クロスチェーンのネイティブZANO利用を解禁
重要ポイント
- •Hard Fork 6はブロック3,833,000で有効化予定で、2026年8月26日前後に実施される見込みですが、ブロック生成状況により前後する可能性があります。
- •アップグレード後、Zanoのブリッジは双方向で動作し、ネイティブZANOと対応するConfidential Assetsが公開ネットワークへ移動し、後でZanoへ戻すとプライバシーが回復します。
- •Gateway Addressesは、標準のZanoアドレスとそのプライバシー挙動を変更せずに、取引所、ブリッジ、その他のサービス向けの統合経路を簡素化することを目的としています。
- •Zanoは、このアップグレードがDeFi流動性や取引所上場の拡大に役立つ可能性があるとしており、THORchainや他のDEXを含むプラットフォームとHF6後の統合についてすでに協議しています。
- •HF6ではコンセンサス、ウォレット、マイニングプール、ノード、RPCの改善も追加され、Gateway Addressesは計画中のZano Execution Layerの前提条件です。

Zanoのハードフォーク6(HF6)は、ブロック3,833,000で有効化される予定で、アップグレードは2026年8月26日前後に実施される見込みです。ブロック高に基づくアップグレードであるため、実際の日付はブロック生成速度によって前後する可能性があります。プライバシー重視のLayer 1ネットワークとして7年の歴史の中で最も大きな変更と位置付けられており、これまでプロジェクトの外部サービス連携を制約してきた技術的な障害を取り除くことを目的としています。
双方向ブリッジで外部ネットワークへの移動が可能に
現在、ユーザーはBTC、ETH、SOLなどの資産をZanoへブリッジでき、その資産はネットワークのプライバシー保護を受けます。HF6の有効化後はブリッジが双方向で動作し、ネイティブZANOと対応するConfidential Assetsを、Ethereum、TON、Solanaなどの公開ネットワークへ移動できるようになります。これらの外部ネットワーク上では資産は公開状態のままであり、Zanoのプライバシー機能が再び適用されるのはネイティブチェーンへ戻された時点です。
今回のアップグレードは、既存ユーザーのプライバシーの仕組みを変更するものではありません。代わりに、Zanoへ接続できるサービスの範囲を拡大します。Gateway Addressesにより、中央集権型取引所、分散型取引所、ブリッジ、その他のプラットフォームは、これまで必要だった個別の実装を大幅に減らし、より直接的な統合経路を利用できます。その結果、ネイティブZANOが初めてノンカストディアルな形でチェーン間を移動できるようになり、標準のZanoアドレスは従来のプライバシー特性を維持します。
「Hard Fork 6は、ZANOをDeFiの流動性プールやより広範な取引所上場へとつなぐより容易な経路を開くため、Zanoの採用に実質的な変化をもたらす可能性があります。ZanoはすでにTHORchainや他のDEXを含むプラットフォームと、HF6後の統合について協議しています」と、ZanoのHead of GrowthであるQuinten van Welzen氏は書面で述べました。
技術的基盤と今後の開発
このアップグレードの意義はZano自身にとどまらず、プライバシー重視の資産が自ネットワークのプライバシーを損なうことなく公開チェーン上の流動性へアクセスできるかを試すものでもあります。ZanoはUTXOモデルで動作しており、これはチェーンが追跡不能性と取引金額の秘匿を実現するうえで不可欠です。しかし、この構造は大規模に運用するサービスにとって課題を生みます。ブリッジや取引所が残高を検証するたびに、チェーンの履歴から現在の状態を再構成し、使用可能な出力を組み立てる必要があるためです。標準的な機関向けカストディや統合ツールはこの処理を前提に作られていないため、Zanoのサポートには従来、アカウントベースチェーンでは発生しない問題に対する専門的な実装が必要でした。
Gateway Addressesは、既存のUTXOアドレスと並行して機能する新しいアカウントベースのアドレス型です。このアドレス型を使うサービスは、単一の直接追跡可能な残高を即時同期で受け取れます。
「UTXOモデルはZanoのプライバシーにとって根本的なものであり、それを置き換えることは当初から目的ではありませんでした」と、Zanoの共同創設者兼Lead DeveloperであるAndrey Sabelnikov氏は書面で述べました。「Gateway Addressesは、大規模サービスが必要とするアカウント型の状態を追加しつつ、標準のZanoアドレスが持つプライバシー保証を維持します」と同氏は付け加えました。
この追加はプロトコルに対する妥協ではなく補完であり、標準アドレスで取引を続けるユーザーは従来と同じプライバシーモデルを維持します。
有効化時点では、双方向ブリッジ機能はBridgelessを通じて動作し、EVMネットワーク、TON、Solanaをカバーします。より長期的には、Zanoは独自のブリッジを、独自のproof-of-stakeコンセンサスを備えた今後のEVM互換Layer 1であるZEL上に構築する計画です。
既知の制約
このリリースにはいくつかの重要な制約があります。ネイティブZANOはZanoネットワーク上で引き続きプライベートであり、標準のZanoアドレスとそのプライバシー挙動はHF6の影響を受けません。プライバシーは公開チェーンとの境界で失われるため、ZANOが透明なネットワークへ移動した場合、Zanoのプライバシー保護は一時的に失われ、再びZanoへブリッジされるまで復元されません。加えて、Bridgelessはまだ初期段階のインフラであり、そのバリデータネットワークと本番成熟度はなお発展途上です。
追加のプロトコル改善
Hard Fork 6では、ほかにも複数のプロトコル改善が導入されます。
- より厳格で一貫した検証ルールと、より明確なfork-choice ruleによるコンセンサス強化
- 盗難または複製されたウォレットファイルの解読を大幅に困難にする強化されたウォレット暗号化
- 受取人のプライバシーを維持しながら、取引所や加盟店が支払いを正確に照合できる出力単位のpayment IDs
- 問題のあるトランザクションを除外して停止を避けるため、確定前にブロックをdry-runできる、より堅牢なマイニングプール
- 新しいanti-DoS制限と、Tor経由でトラフィックをルーティングするためのSOCKS5プロキシ対応を備えた、より堅牢でよりプライベートなノード
- より安全なサードパーティ統合のための強化されたRPCサーフェス
Zano Execution Layer(ZEL)
メインネット上でのGateway Addressesの展開は、今後のZano Execution Layer、またはZELの前提条件です。ZELはEVMサイドチェーンであり、ZanoのLayer 1が引き続きプライバシーチェーンとして機能する一方、エコシステムにスマートコントラクト機能をもたらします。Hardhat、Foundry、MetaMaskを含む標準的なSolidityコントラクトや開発ツールは変更なしで動作すると見込まれており、監査済みのコントラクトライブラリも初回リリースから動作すると予想されています。ブリッジされたZANOはネイティブのガスコインとして機能し、レンディング市場、自動マーケットメーカー、ZANOおよびfUSDのようなConfidential Assets向けの利回り機会などをエコシステム内で実現します。
「Zanoは、プライベートなベースレイヤーに透明なスマートコントラクトを追加しているわけではありません。Zano L1は引き続きプライベートチェーンであり、ZELはEVMアプリケーション向けの別個の、公開検証可能な環境を提供します」と、Zanoの共同創設者であるPavel Nikienkov氏は書面で述べました。
2つのチェーン間での資産移転は、意図的かつ可視的な境界を構成します。Zano上でのアクティビティは非公開のままですが、価値がZELへ移動すると、ブリッジされた金額とその後のコントラクト活動は公開されます。
ZELは、しきい値署名ブリッジを通じてZanoと接続されたEVM互換サイドチェーンです。これはrollupでもなく、プライベートEVMでもありません。ZELは独自のCosmos SDKとCometBFT proof-of-stakeコンセンサスで動作し、独自の最終確定性に到達します。ネイティブZANOはZano上でロックされ、ZELのガスおよび決済コインとして1対1で表現されるため、新たなインフレ型ガストークンはなく、ZEL上でのZANOの事前発行もありません。別の固定供給資産であるstZANOが、コンセンサスのステーキングとガバナンスを担います。予定されているアプリケーションには、クロスチェーン転送、クロスチェーンスワップ、担保付きステーブルコイン、レンディングが含まれます。ZELは現在アクティブ開発中であり、ブリッジフローとスワップメッセージングのプロトタイプ作業はすでに統合済みです。
Zenithコンセンサスプロトコル
Zanoは、次世代コンセンサスプロトコルであるZenithも公開しました。Zenithは、Zarcanumのプライバシー基盤の上に構築され、Common Prefixとともに開発された純粋なproof-of-stake設計です。現在提案されているパラメータでは、ブロックは約10分のエポック内で15秒ごとに生成され、古いエポックはコンパクトな暗号学的スケルトンに剪定されるため、ブロック生成の高速化がチェーンの肥大化につながりません。Zenithは2027年第2四半期のロードマップに載っており、2026年6月に論文が公開されています。
Zanoについて
Zanoは、機密トランザクション、非表示金額、ステルスアドレス、そしてチェーン上で直接発行されるプライベートトークンであるConfidential Assetsを備えた、プライバシー最優先のLayer 1です。共同創設者のAndrey Sabelnikov氏は、Moneroやその他のプライバシー重視プロジェクトの技術的基盤形成に寄与したオリジナルのCryptoNoteコードベースの開発を主導しました。
Source: Metaverse Post