米政府の新AIチャットボット、マインクラフトの質問に書き直された「エンドポエム」で回答
重要ポイント
- •新たに公開されたAmerica.govのAIチャットボットは、マインクラフトに関する質問に対し、ゲームの「エンドポエム」を約1,800語で書き直した文章で応答しており、原文の宇宙的なイメージがZIPコードなどの官僚的な記述に置き換えられている。
- •マインクラフトへのこの回答はハルシネーションではなく意図的なイースターエッグだったが、TechCrunchは誰がチャットボットに追加したのかを特定できなかった。
- •9月29日に公開され、約29,000の政府系ウェブサイトから情報を取得する同プラットフォームは、GoogleのGeminiとイーロン・マスク氏のGrokで動作し、Edward Coristine氏がリードエンジニアを務めた。
- •チャットボットのイースターエッグは、ホワイトハウスがメッセージにゲームやアニメをしたことに対する一連の論争に続くもので、株式会社ポケモン、「遊戯王」公式アカウント、「Halo」声優のSteve Downes氏、日本の経済安全保障担当大臣・小野田紀美氏らが反対を表明している。
- •同サイトは現在利用者を政府サービスへ誘導するものであり、プラットフォーム上で手続きを完結・追跡できる機能は2027年に実装される見込みだ。

米政府が新たに公開したAIチャットボットは、マインクラフトに関する質問に対し、ゲームの有名な「エンドポエム」を約1,800語で書き直した文章で応答する。TechCrunchの報道によると、この挙動はハルシネーション(幻覚)ではなく意図的なイースターエッグだが、TechCrunchは誰が追加したのかを特定できなかったとしている。
このチャットボットは、9月29日(火)に公開されたAmerica.govで提供されている。FedScoopによると、同サイトは約29,000の政府系ウェブサイトの情報を統合しており、利用者はキャンプ場の予約、パスポートの取得、社会保障カードの再発行などの手続きについて質問できる。TechCrunchはサイト公開と同じ日にこの調査結果を公表した。
ただし、マインクラフトについて尋ねると、ボットはヘルプデスクのような対応から離れる。TechCrunchのAmanda Silberling氏が発見したところによると、このプロンプトは約1,800語のモノローグを引き出し、あたかも実存的危機に陥ったかのような文体になる。この文章は、アイルランド人作家Julian Gough氏が手がけたマインクラフトの「エンドポエム」の書き直し版で、本来はプレイヤーがエンダードラゴンを倒して出口ポータルに踏み込んだ後にゲーム内で表示される。
政府版は原文の構成を保ちつつ、宇宙的なイメージを官僚的な書類仕事に置き換えている。TechCrunchが公開した箇所では、詩の象徴的な愛の一文がZIPコード(郵便番号)についての一文に変わっている。つまりこれはイースターエッグであり、誤作動ではない。ただし、誰が仕込んだのかはまだ明らかにされていない。
この発見は、より大きな流れの中で明らかになった。ホワイトハウスはこれまで繰り返しアニメやゲームを政治メッージに転用しており、声を上げた権利者は承認を受けていなかったと主張している。3月には、ゲーム「ポケモンPokopia」のピカチュウのアートに「Make America Great Again」の文字を重ねた画像を投稿し、株式会社ポケモンは関与していないことも許諾もしていないと表明した。イラン攻撃に関するホワイトハウスの動画には「遊戯王」と「ドラゴンボール」の映像が混ざり込んでおり、「遊戯王」公式Xアカウントは、原作やアニメの関係者は誰も関与していないと述べた。
「Halo」のマスターチーフ役声優のSteve Downes氏は、自身の声が使われた攻撃動画について「不快で幼稚な戦争ポルノだ」と非難し、ホワイトハウスに削除を要求した。6月にトランプ氏が自分をナルトにしたAI動画をTruth Socialに投稿した後、日本の経済安全保障担当大臣・小野田紀美氏は、こうした悪用は作品のイメージを損なう可能性があると警告した(Honolulu Star-Advertiserによる)。この慣行に反対するファンの嘆願書には約24,000の署名が集まっている一方、バンダイナムコとスタジオぴえろはコメントせず、漫画家が対応したとの報告もない。まとめれば、ホワイトハウスによるゲームやアニメの利用への反対は、権利者、声優、そして外国政府の関係者から寄せられている。
CNBCによると、このプラットフォームはGoogleのGeminiとイーロン・マスク氏のGrokで動作しており、「Big Balls」の愛称で知られる20歳の元DOGE職員、Edward Coristine氏がプロジェクトのリードエンジニアを務めた。
現行バージョンのサイトは利用者を政府サービスへと誘導する。プラットフォーム上で手続きを継続し、進捗を追跡できるようにする計画があり、これらの機能は2027年に実装される見込みだ。これによりAmerica.govは、利用者をサービスへ誘導する存在から、直接手続きを処理する存在へと移行することになる。