トランプ氏、支持拡大中の民主党候補者らに深夜のSNS攻撃──エルサイード氏とタラリコ氏を標的に
重要ポイント
- •トランプ大統領は重要な議会選挙を数週間前に控え、ミシガン州のアブドゥル・エルサイード氏とテキサス州のジェームズ・タラリコ氏という民主党上院候補2人に向け、深夜に一連の個人攻撃を投稿した。
- •政治アナリストらは、大統領の投稿を、1議席の動きで院内の議事運営主導権が決まる上院で共和党の僅かな多数派を左右しうる脆弱な議席への懸念の表れと見ている。
- •41歳の元公衆衛生官僚エルサイード氏への攻撃で、トランプ氏はミドルネームを意図的に「Mohammed」と誤記し、Fox Newsが同氏に放送時間を与えたことに始まる批判をさらに拡大した。
- •トランプ氏はタラリコ氏が公の場から姿を消したと非難して討論を要求し、サンアントニオの集会では牛肉を食べて体調を崩したと主張。一方タラリコ氏の陣営はインフルエンザからの回復中だったと説明し、タラリコ氏はSNSで招待を受諾した。
- •世論調査の平均でテキサス州の選挙戦が予想外に挑戦者有利の接戦となっているなか、直接的な侮辱への注目は、堅固な地盤を高コストの防衛戦に変える民主党の新人候補に対し、共和党指導部がまとまった対応を見いだせていないことを示唆している。

重要な議会選挙を数週間後に控え、勢いを増す民主党候補2人に対し、ドナルド・トランプ大統領は深夜のSNSで一連の個人攻撃を展開した。
The Daily Beastの報道によると、80歳の大統領によるこうした極めて個人に向けた投稿は、共和党の辛うじて保つ上院多数派を脅かす脆弱な議席への不安の表れだと政治アナリストらは解釈している。上院は単純過半数で運用されるため、1議席の動きが院内の議事運営主導権を左右しうる──この構造的事実により、今サイクルでは各州全体の選挙が例外に大きな重みを持つ。深夜の突発的な投稿は、主要な激戦州で革新派の挑戦者が勢いを強めるなか、高まる緊張を浮き彫りにしている。
トランプ氏の最初の標的は、ミシガン州の空席となった上院議席で競争の激しい選挙戦を展開するアブドゥル・エルサイード氏だった。真夜中近くに投稿したトランプ氏は、41歳の元公衆衛生官僚である同氏が野党にとって不適切な選択だと断じ、エルサイード氏のミドルネームを意図的に「Mohammed」と誤記した。
この攻撃は、Fox Newsが同氏に放送時間を与えた後、大統領が非難していたなど、最近エルサイード氏に向けられた一連の批判の流れに沿うものだ。こうした防御的なメッセージは、バラク・オバマ前大領ら重鎮が民主党の投票率最大化のためデトロイトで遊説に乗り出そうとしているなど、選挙戦の勝負どころでの発言となっており、投票日まで注目を集め続けることになる。
その直後、トランプ氏はテキサス州に矛先を向け、現職の共和党ケン・パクストン氏に挑む民主党候補の州下院議員ジェームズ・タラリコ氏を攻撃した。同氏を「James TalaFREAKo」と呼び、トランプ氏はタラリコ氏が公の場から姿を消したと主張し、即時の討論に応じるよう要求した。
トランプ氏はその後、サンアントニオでの選挙集会で同様の不満を繰り返し、タラリコ氏が演出のために無理して牛肉を食べ、体調を崩したという不可解な説明を行った。タラリコ氏の陣営は、同氏が単にインフルエンザから回復中だったと直ちに説明し、タラリコ氏自身もSNSを通じて討論への招待を正式に受諾した。テキサス州の選挙戦で次に注目されるのは、この一対一の討論が実際に実現するかどうかである。
こうした攻撃的な深夜投稿は、共和党指導部の戦略的ジレンマの深まりを浮き彫りにしている。タラリコ氏やエルサイード氏のような挑戦者は、伝統的な堅固な地盤を高コストの防衛戦に変えており、世論調査の平均ではテキサス州の選挙戦が予想外に接戦化し、挑戦者側に風が吹いている。
幅広い経済メッセージや党の政策綱領を強化するのではなく、直接的な侮辱に焦点を当てる姿勢は、国家規模の政治地図を広げるカリスマ的な新人候補に対し、共和党がまとまった対抗戦略を見いだせずにいることを示唆している。