Solanaのシミュレーション、主要アプリとルーターへのSGP-0003の手数料影響を評価
重要ポイント
- •SGP-0003は、Solanaの一律ベースフィーを固定のインクルージョン手数料と要求コンピュートユニットに基づく変動手数料に置き換える。
- •シミュレーションでは、トランザクションが平均して実際の消費量より約20%多いコンピュートを要求していることが判明した。
- •Jupiter、Titan、DFlowなどのルーターとアグリゲーターは、提案されたモデルの下で手数料上昇に直面する可能性が高い。
- •バリデーターの最適化された投票トランザクションは約12.3%安くなる可能性がある。
- •提案が採択されれば、日次手数料バーンは約648 SOLから1,500 SOL~9,000 SOLへ増加する可能性がある。

Solanaの手数料モデルはさらに細分化される見通しで、この変更ですべてのアプリケーションが恩恵を受けるわけではない。アナリストの@MostlyData_が実施したシミュレーションは、SGP-0003がネットワーク全体のトランザクションコストに実際にどのような影響を与えるかを推定しており、その結果は明確な勝者と敗者、そして大幅に上昇するバーン率を示している。
2026年8月3日にSIMD-0553とともに提出されたこのガバナンス提案は、Solanaの一律5,000ラムポートのベースフィー(1ラムポートはSolanaの最小単位で、SOLの10億分の1)を2部構成の仕組みに置き換える。ブロックリーダーに支払われる固定2,500ラムポートのインクルージョン手数料に加え、要求されたコンピュートユニットごとに0.1ラムポートから始まり、全額がバーンされる変動リソース手数料だ。
シミュレーションで判明したこと
中心的な発見は明快だ。Solanaのトランザクションは、実際に使用する量より大幅に多いコンピュートを要求している。平均で、トランザクションは消費量の約20%多いコンピュートユニットを要求している。この余裕には実際的な理由がある。要求されたコンピュート上限を超えたSolanaのトランザクションは失敗するため、アプリケーションは失敗を避けるために要求に余裕を持たせているのだ。現行の一律課金モデルでは、この過大な見積もりに追加コストはかからない。SGP-0003の下ではコストが発生する。
このギャップの影響を最も大きく受けるのは、ルーターとアグリゲーターだ。シミュレーションでは、平均手数料の上昇幅はJupiterで約0.000068 SOL、Titanで約0.00010 SOL、DFlowで約0.00012 SOLと推定された。
リソース価格が実際の消費量に密接に連動した場合、手数料上昇が10%未満に抑えられるトランザクションは約28%にとどまる。
バリデーターは、数少ない直接の恩恵にあずかれる可能性がある。最適化された投票トランザクションは、提案モデルの下で約12.3%安くなる可能性がある。
バーン率は大幅に上昇
Solanaは現在、署名手数料から1日あたり約648 SOLをバーンしている。シミュレーションによると、SGP-0003により日次バーン量は1,500 SOLから9,000 SOLの間に増加する可能性があるという。トランザクション手数料のバーンを供給の調整手段とする仕組みはSolana特有のものではない。Ethereumは、2021年8月のLondonアップグレードでこの仕組みが導入されて以来、すべてのトランザクションのベースフィーを焼却している。
この提案は、Solanaのディスインフレ率を15%から30%に倍増させる別の措置とともに提出された。これは、ネットワークがトークンのバーンを増やすと同時に、新規トークン発行の削減を加速させることを意味する。
アプリケーションには調整が必要に
この提案は事実上、非効率に対するペナルティを生み出す。コンピュート要求を厳密に調整するアプリケーションは、現行の一律料金に近いか、場合によってはそれ以下の手数料を支払うことになる。恒常的にコンピュートユニットを過剰に要求するアプリケーションは、その余裕のために多くを支払うことになる。
中央指値注文簿(CLOB)のマーケットメーカーは特に難しい判断を迫られる。これらのシステムは大量のコンピュートを必要とする多数のトランザクションを送信しており、トランザクションごとのわずかな手数料変動も急速に積み重なって無視できないコスト変化につながり得る。シミュレーションは、CLOBマーケットメイキングを提案された価格変更に特にさらされやすいカテゴリーとして特定している。
JupiterなどのルーターはすでにSolanaのDeFiトランザクションフローの大きな割合を占めている。スワップごとの手数料上昇がわずかでも、エンドユーザーに影響が及ぶか、アグリゲータープロトコルのマージンを圧迫する可能性がある。
これらの変化はいずれもまだ実装されていない。SGP-0003は依然としてガバナンス提案であり、シミュレーションはネットワークで採用済みの変更ではなく、提案されたパラメータをモデル化したものだ。