ChatGPT登場以降のウェブページの3分の1にAI執筆の顕著な兆候、ピュー調査
重要ポイント
- •ピューは、AI検出器Open Pangramを用いて、2021年1月から2026年7月までの期間をカバーするCommon Crawlの約49万ページを分析した。
- •2026年7月のスナップショットの約10%にAI執筆の顕著な兆候が見られ、ChatGPT登場以降に公開されたページではこの割合が35%に上昇した。
- •.comドメインのページは、.eduや.govサイトの約10倍、.orgサイトの約2倍の割合でAI執筆の兆候を示した。
- •ピューは、検出器が個々のページを誤分類する可能性があること、また検出されたコンテンツは完全な機械生成ではなくAI支援によるものである可能性があると指摘した。
- •調査では、AI執筆テキストの増加に伴い、検索エンジンやAI企業がコンテンツの来歴証明やスパム対策へとますます移行していることが指摘された。

英語のウェブページの10分の1が現在、AIによって執筆された顕著な兆候を示している——木曜日に発表されたピュー・リサーチ・センターの調査によるものだ。サンプルを、OpenAIが2022年11月に公開したChatGPT以降に公開されたページに限定すると、この割合は35%に跳ね上がる。
この結果は、研究者らが2021年1月から2026年7月までの期間を対象にCommon Crawlのウェブアーカイブから約49万ページを抽出し、AI検出モデル「Open Pangram」にテキストを通して得られたものだ。2026年7月時点のコーパスのスナップショットでは、10%にAI執筆の顕著な兆候が確認された。コーパスの選択には特別な意味がある。Common Crawlは長年、大規模言語モデルの学習データの情報源として利用されてきた。つまり、AIのウェブ全体での拡大を測定するために使われるアーカイブが、そのウェブを書いているモデルの原材料にもなっているのだ。
偏在するAIの指紋
AIの指紋はウェブ全体に均等に広がっているわけではない。.comドメインのページは、それぞれ1%前後にとどまる.eduや.govドメインと比べてAI執筆の兆候を約10倍の割合で示しており、.orgサイトの4.6%という割合の約2倍に達している。生成AIツップが主流となる前の2021年には、この4種類のドメインタイプはほぼ同じ水準だった。
ピューが機械を見抜いた方法
この検出器は特定の単語やフレーズを検出対象とするのではなく、大量のテキスト群にまたがる統計的パターンを重み付けして判断する。それでも、2023年以降はいくつかの個別の兆候が急増している。エムダッシュ(—)は現在、約2倍の頻度で使われ、オックスフォード・カンマは63%増加、「delve」「interplay」「testament」といったAIに好まれる単語の出現頻度は2倍以上になった。
「否定並行法(negative parallelism)」——「it's not just X, it's Y(それは単なるXではなく、Yなのだ)」のような構文——は2023年以降、約3倍に増えたが、ピューは全体としては依然まれだと指摘している。Decryptは以前からこれらと同じ兆候を追跡してきたほか、Merriam-Websterは12月に「slop」を今年の言葉に選出し、これを公式なものとした。
検出の限界
ピューはこの調査の限界についても慎重に言及している。検出モデルは個々のページを両方向に誤分類する可能性があり、「AI執筆の顕著な兆候」がページ全体を機械が書いたことを意味するわけではない。検出されたテキストの多くは、純粋なAI生成ではなく、AI支援を受けたものである可能性が高いという。
Open PangramはPangram Labsが開発したもので、同社の検出器は、今年の米国の新聞記事の約9%——The New York Timesなどの媒体のオピニオンページを含む——にAI生成テキストが見られたとする別の研究にも登場している。
とはいえ、AI検出は時間の経過とともに容易になっていく可能性がある。言語的パターンではなく、基盤技術によるものだ。Anthropicのような大手AI企業はすでにモデルレベルのテキストフィンガープリンティングに取り組んでおり、これにより誤りを最小限に抑えながらAIテキストを容易に識別できるようになる。これは、事後の推測よりもコンテンツの来歴、つまりコンテンツがどこから来たのかを証明することを重視する方向性を示しており、メディア・テクノロジー企業がコンテンツに資格情報を付与するために採用しているC2PA規格と同じ原則だ。
急峻なトレンドライン
ドメイン間の格差は、誰が何のために公開しているかを反映している。学術サイトや政府サイトは編集レビュー、組織による承認、より遅い公開サイクルを経る一方、.comドメインにはニュースルームから、人間の編集者には維持できないペースでページを量産するアフィリエイトマーケティングのコンテンツファームまで含まれる。検索エンジンはすでにこの洪水への対応を始めており、Googleは2024年から「スケールされたコンテンツの乱用(scaled content abuse)」ポリシーの執行を開始し、人間が書いたものでも機械が書いたものでも、大量生産されたページにペナルティを科している。
いずれにせよ、規模のレベルではトレンドラインは急峻だ。.comのAI執筆率は、2021年1月の約1%から、5年後の2026年1月には単月で9.35%にまで上昇した。