ニュース株式モルガン・スタンレー、S&P500の成長を支える1.58兆ドルのAIコンピューティング投資波を予測

モルガン・スタンレー、S&P500の成長を支える1.58兆ドルのAIコンピューティング投資波を予測

著者: CryptoBriefing·

重要ポイント

  • •モルガン・スタンレーは、ハイパースケーラーおよびネオクラウド事業者による世界のAIコンピューティング投資が、2026年の約9,800億ドルから2027年には約1.58兆ドルに増加し、2028年には1.81兆ドルに達すると予測している。
  • •予測される2027年投資の半分は借入で賄われる見込みで、ハイパースケーラー全体ではOracleの572億ドルを筆頭に、1.1兆ドルを超える未履行のリースコミットメントを保有している。
  • •NVIDIAはAI関連流入の約3分の2、約6,900億ドルを獲得すると予測されている。
  • •AIイネーブラーとアダプターは、2027年のS&P500営業利益成長の約78%、および同指数の売上成長の約25%を牽引すると推計されている。
  • •データセンターのリースはキャップックスとして計上されないため、従来のキャッシュフロー計算書では構築の規模が過小表示される可能性があるが、リース債務は標準的な財務諸表で開示されている。
モルガン・スタンレー、S&P500の成長を支える1.58兆ドルのAIコンピューティング投資波を予測

モルガン・スタンレーの新たな予測によると、ハイパースケーラー(最大手のクラウドインフラ事業者)およびネオクラウド事業者による世界のAIコンピューティング投資は2027年に約1.58兆ドルに達し、同行はこれが同年のS&P500売上の約5%、同指数の売上成長の約25%を占めると見ている。S&P500は米国上場の大型企業で構成されるベンチマーク指数であり、これが少数のクラウド企業の支出計画と市場全体の成長プロファイルを結び付けている。

この投資波の特徴は、その資金調達方法である。予測投資額の半分は借入で賄われる見込みだ。

大規模投資の背景にある数字

2027年の予測は、2026年の約9,800億ドルから大幅な増加を示しており、モルガン・スタンレーは総額が引き続き増加し、2028年には1.81兆ドルに達すると予測している。

この数字には現金以外も含まれている。同行はリースコミットメントを織り込んでおり、2027年にはリースキャップックスとして約1,950億ドル、2028年までに2,460億ドルに達すると推計している。リースを含めることで、現金支出のみを追跡した従来の推計より予測が14%上振れる。

リースではOracleが572億ドルで首位を占め、Microsoft、Meta、Amazon、Googleがそれに続く。グループ全体で、ハイパースケーラーは現在1.1兆ドルを超える未履行のリースコミットメントを保有している。

誰が資金を受け取るのか

AI支出がゴールドラッシュなら、まだツルハシを売っているのはNVIDIAだ。レポートは、同チップメーカーがAI関連流入の約3分の2、約6,900億ドルを獲得すると予測している。

モルガン・スタンレーは、より広範な「AIイネーブラー」と「アダプター」が合計で2027年のS&P500営業利益成長の約78%を牽引すると推計している。

Goldman Sachsも過去を振り返って同様の結論に達している。同社は、AI関連の資本支出が最近のS&P500の営業利益成長の半分近くを牽引したことを明らかにした。

会計上の問題点

データセンターのリースは借入による資産購入とよく似た機能を果たすが、キャップックスとしては計上されない。つまり、従来のキャッシュフロー計算書では構築の実態が過小表示される可能性がある。ただ、これらのコミットメントが不可視というわけではない。リース債務とその支払スケジュールは標準的な財務諸表で開示されている。

調査によると、高格付けのハイパースケーラーは依然として大幅な借入余力を維持している。しかし、支出の多くが前倒しされているため、フリーキャッシュフローの圧力に直面している。

投資家への示唆

2027年の予測営業利益成長の約78%がAIイネーブラーとアダプターに依存する場合、指数の運命は単一の投資サイクルに深く結び付くことになり、売上成長の4分の1が単一テーマから生まれる場合、分散投資の在り方は変わって見える。

調査は、総支出が2028年には1.81兆ドルへ増加し続けるものの、2027年以降はキャップックスの成長率が減速すると予測している。

1.1兆ドルを超える未履行のリースコミットメントと、予測投資の半分が借入で賄われる見込みであることを踏まえ、投資家は表面的なキャップックスの数字以上に、リース開示や借入動向を確認したいところだ。ハイパースケーラーの高い信用格付けは当面のクッションとなるが、前倒しの支出とフリーキャッシュフローの圧力の組み合わせは注視に値する。四半期決算や年次報告書でこうした数値が詳細に明らかとなり、借入で賄われる構築が予測通りの進捗かを定期的に確認する機会となる。