マイクロンの割安なバリュエーション、AI成長でブロードコムを上回る可能性を強める
重要ポイント
- •マイクロンは来年度予想PERが約6〜13倍で、ブロードコムの18〜30倍と比較して、予想利益1ドルあたりの投資家の支払額が少ない。
- •マイクロンは2026年度通期売上高1,332億ドル(前年比256%増)を発表し、2027年度第1四半期の売上高を615億ドルと guidance、長期供給コミットメントを320億ドルに引き上げた。
- •ブロードコムのAI半導体売上高は2026年度第3四半期に167億ドル(前年同期比221%増)に達し、2027年度に約1,150億ドル、2028年度に2,300億ドルを見込む。
- •マイクロンの割安感は、歴史的に循環的なメモリー市場でHBM不足が緩和されるという懸念を反映する一方、ブロードコムのプレミアムは、置き換えが難しいGoogle、Meta、OpenAI、AnthropicとのカスタムASIC関係に支えられている。
- •両社ともアナリストのコンセンサスは「Strong Buy」で、マイクロンは9月下旬の数値ベースで約60%の目標株価上昇余地を示している。

2つの半導体企業が同じAIインフラ投資の波に乗っているが、市場は両者をまったく異なる水準で評価している。マイクロンテクノロジーの株価は来年度予想PERが約6〜13倍で推移するのに対し、ブロードコムは18〜30倍程度。来年度予想PERは今後1年間の予想利益に対して株価を評価する指標であり、この格差は、マイクロンの予想利益1ドルに対して投資家が支払う金額が少ないことを意味する。この格差は、The Motley Foolが最近投資家に投げかけた質問の中心にある。今後3年間でAI投資先として優れているのは、この2つの半導体銘柄のどちらか?
両社とも過去1年間、半導体業界で最も急激な成長率を示しているが、そのビジネスモデルと、市場が将来の利益に割り当てる確実性が両社を分ける要因となっている。
マイクロンへの強気材料:メモリーがボトルネック
マイクロンは、高帯域幅メモリー(HBM)のほか、データセンターを満たすDRAMやSSDストレージで主導的地位を占める。HBMはAIプロセッサーのすぐ横に搭載される高速メモリーで、大規模モデルの学習や実行に十分な速度でデータを供給する。DRAMとSSDは、こうしたシステムの背後にある作業用メモリーとストレージを担う。
同社は2026年度第4四半期の売上高が542億ドル、前年同期比379%増と発表した。2026年度通期売上高は1,332億ドルで、256%増となった。
マイクロンは2027年度第1四半期の売上高を615億ドル前後(±15億ドル)と guidance し、2027年度を通じて増収が続くと込んでいる。また、長期供給コミットメントを320億ドルに引き上げた。
同社に関する調査結果によると、メモリーの供給逼迫は2028年まで続くと予想されている。マイクロンに対するアナリストのコンセンサスは「Strong Buy」で、9月下旬の数値ベースで約60%の目標株価上昇余地がある。
ブロードコムへの強気材料:離れない顧客層
ブロードコムは、特定のテクノロジー大手に合わせたカスタムチップやソリューションを構築している。実際には、既製品ではなく各顧客の独自アーキテクチャ向けに設計されたASIC(特定用途向けチップ)である。顧客リストには、Google、Meta、OpenAI、Anthropicが名を連ねる。
同社は2026年度第3四半期のAI半導体売上高が167億ドル、前年同期比221%増と発表した。2027年度のAI半導体売上高を約1,150億ドル、2028年度を約2,300億ドルと見込んでいる。ブロードコムもアナリストのコンセンサスで「Strong Buy」評価を受けている。
バリュエーション格差が存在する理由
マイクロンの低い倍率は、現在のHBM不足がいずれ緩和されるという投資家の懸念を反映している。メモリーは歴史的に半導体業界で最も循環的な分野のひとつであり、需給のバランス崩壊に伴い価格が不足と過剰供給の間で振れやすい。こうしたパターンが、急成長の中でも投資家がメモリー株を割り引いて評価する理由を説明している。もし逼迫が本当に2028年まで続けば、その懐疑姿勢は慎重すぎると判明する可能性がある。ブロードコムの高い倍率は、置き換えが難しい特定顧客向けのカスタムチップを反映しており、ハイパースケーラーとの複数年パートナーシップは、スポットのメモリー価格では得られない見通しの確実性を提供している。
投資家にとっての意味
ブロードコムの2028年度約2,300億ドルという目標には失望の余地がほとんどなく、高い倍率で取引される株は成長が鈍化した際に急激に反応しやすい。マイクロンの次四半期の guidance レンジが±15億ドルであることは、強い見通しにも不確実性が伴うことを思い起こさせる。
重要な確認ポイントは四半期決算だ。マインが2027年度を通じて約束した増収を実現するか、長期コミットメントが320億ドルを超えて増加し続けるかを注視したい。ブロードコムについては、2027年度のAI売上高目標約1,150億ドルに向けた進捗が注目のサインとなる。
マイクロンはより割安なエントリーポイントを提供するが、メモリーサイクルに対する感応度が高い。ブロードコムは予測可能性を提供するが、その価格にはすでに極めて順調なシナリオが織り込まれている。