マイクロン(MU)株、2,500億ドル規模の米半導体拡張策にもかかわらず5.93%下落
重要ポイント
- •マイクロンは、ボイシの既存事業の近くに6万平方フィートのトレーニングセンターを開設。最大20基の半導体プロセス装置を備え、新入社員向けに実際のファブ環境を再現している。
- •アプライド・マテリアルズ、ラム・リサーチ、SCREEN、国際電気、東京エレクトロンといった装置サプライヤーが設備導入を支援しており、各社は同施設で自社のトレーニングも実施する予定。
- •マイクロンと米商務省はウェスタン・アイダホ・カレッジ(CWI)との提携拡大に300万ドルを拠出。今秋から同センターで「高度メカトロニクス・エンジニアリング・テクノロジー」および「半導体製造テクノロジー」の各プログラムが提供される。
- •このトレーニングセンターは、米国の製造と研究に2,500億ドル超を投資するというマイクロンの方針を支えるもので、同社の見積もりではこの投資プログラムは米国で9万人超の雇用を支える可能性がある。
- •マイクロンはこのほど、ボイシで第6期かつ過去最大の徒弟プログラム参加者グループを認定し、2027会計年度末までに3桁(100人以上)の登録者数を目指している。

マイクロン・テクノロジー(MU)の株価は5.93%下落して909.48ドルとなった。ただ、このメモリーチップメーカーは米国内の半導体製造戦略をさらに拡大し、先進的な製造業務を担う人材を育成するために、ボイシに大規模なトレーニングセンターを開設した。同施設は、米国の製造および研究分野全体に2,500億ドル超を投資するというマイクロンのより広範な方針を支えるものである。
今回の開設では、マイクロンのより広範な米国投資プログラムの一環として、実践的な人材育成訓練、大学との提携拡大、300万ドルの教育資金が組み合わされており、同社の拡張が設備や不動産にとどまらないことを示している。半導体の生産能力は訓練された労働力の供給に依存しており、ボイシのセンターは、今後の生産計画と並行してこうした運営上のニーズへの対応を支援する狙いがある。
マイクロン、半導体人材の育成に向けボイシにトレーニングセンターを開設
マイクロンは、ボイシにある既存の事業拠点の近くに、6万平方フィートの「マイクロン・トレーニングセンター」を開設した。この施設では、新入社員が半導体製造工場(ファブ)内で働き始める前の実践的な準備が可能で、同社は拡大を続ける従業員全体の技術知識の向上を図りながら、導入研修期間を短縮できるようセンターを設計した。
センターには最大20基の半導体プロセス装置が備えられており、稼働中のファブ環境の重要な部分が再現されている。従業員は、その後の生産で実際に操作することになる機械と同様の設備を使って訓練を受けられ、これによりマイクロンは、従業員が稼働中の生産区域に入る前に製造上の責務への準備を整えることができる。
アプライド・マテリアルズ、ラム・リサーチ、SCREEN、国際電気(Kokusai Electric)、東京エレクトロンの各社が、同施設への設備導入を支援した。これらの技術サプライヤーは、自社の製造システムを用いた実践訓練にもこのセンターを利用する予定である。その結果マイクロンは、この共同利用型の訓練体制が、より迅速な設備導入とより高い運用準備態勢の実現につながると期待している。
教育提携が半導体分野のキャリア形成の道を拡大
マイクロンはまた、この新しいボイシの施設を通じて、ウェスタン・アイダホ・カレッジ(College of Western Idaho、CWI)との提携を拡大した。今秋からCWIは、選定された半導体および工学プログラムをトレーニングセンター内で直接提供する。学生は、最新の半導体製造に関わる設備を扱いながら、技術的な経験を積むことができるようになる。
CWIは新しい拠点で「高度メカトロニクス・エンジニアリング・テクノロジー(Advanced Mechatronics Engineering Technology)」および「半導体製造テクノロジー(Semiconductor Manufacturing Technology)」の各プログラムを提供し、同カレッジはボイシでのプログラムに加えて、ナンパ(Nampa)キャンパスでも関連講座の提供を続ける。マイクロンはさらに、同社の登録徒弟制度プログラム(Registered Apprenticeship Program)における技術教育にもこのセンターを活用する。
マイクロンと米商務省は、CWIとの提携を支援するため300万ドルを拠出した。この資金は、教育担当者への報酬、教室設備、技術教育に必要な専門設備に充当される。その結果、この提携によって、教室での教育と半導体製造で実際に使われる実践的スキルがより直接的に結び付き、訓練からチップ生産を支える職種への、より明確な道筋が生まれる。
2,500億ドル規模の拡張、米国製造業の長期計画を支える
このトレーニングセンターは、米国の半導体製造および研究に2,500億ドル超を投資するというマイクロンの計画を支えるものだ。同計画の下で同社は、米国内の生産能力を拡大するとともに、先端メモリー製造に必要な人材の育成も進める。マイクロンによれば、より広範な投資プログラムは米国で9万人超の雇用を支える可能性があるという。
マイクロンはまた、人材戦略の一環として登録徒弟制度プログラムの拡大を続けている。同社はこのほど、ボイシで第6期となる徒弟プログラム参加者グループを認定した。これは同市で過去最大の規模であり、マイクロンは2027会計年度末までに徒弟プログラムの登録者数を3桁(100人以上)に到達させることを目指している。
この徒弟プログラムは、地域団体との提携を通じて、有給の雇用と体系的な技術教育を組み合わせたものである。マイクロンは、実践的なキャリア形成の道筋を強化するため、CWIおよびアイダホ・マニュファクチャリング・アライアンス(Idaho Manufacturing Alliance)とともにこのプログラムを開発した。一方、アイダホ州は、雇用主による技能人材プログラムの拡大が進むなか、2029年までに州全体の登録徒弟数を倍増させることを目指している。