エヌビディアの35億ドル出資、米国以外で最大の直接投資を受けたメディアテック株が10%急騰
重要ポイント
- •エンヴィディア(Nvidia)がメディアテックに35億ドルを出資し、米国以外で最大の直接投資となったことで、メディアテック株は10%上昇した。
- •メディアテックは台湾・新竹に本社を置く有力なファブレス半導体企業で、モバイルプロセッサやスマートエッジ製品で知られ、自動車、ネットワーク、AIエッジデバイスへ事業を拡大している。
- •今回の出資は、2023年にメディアテックの自動車用チップセットへエンヴィディアのGPU・AI技術を提供するパートナーシップや、DGX SparkプラットフォームへのDimensityチップ採用など、過去の協業を踏まえたものだ。
- •この取引はアジアの半導体エコシステムにおけるエンヴィディアの存在感を拡大するとともに、クアルコムやメディアテックなどモバイルチップ設計各社のAIシリコン競争激化を浮き彫りにしている。
- •投資の構造と条件は公表されていない。

エヌビディア(Nvidia)が台湾のチップ設計企業メディアテック(MediaTek)に35億ドルを出資したことを受け、同社株価が10%急騰した。エヌビディアにとって米国以外で最大の直接投資となる。
この出資は、メディアテックのAIチップ分野への取り組みを強化するものだ。台湾・新竹に本社を置くメディアテックは、世界有数のファブレス半導体企業の一つであり、モバイルプロセッサ、スマートフォン用チップセット、スマートエッジ製品を世界のデバイスメーカーに供給することで知られている。近年、同社は中核のスマートフォン事業から脱却し、自動車、ネットワーク、AI対応エッジデバイスへの事業拡大を進めてきた。
今回の提携は既存の関係をさらに広げるものでもある。メディアテックとエヌビディアは2023年、メディアテックの自動車用チップセットにエヌビディアのGPUおよびAI技術を車内システム向けに提供する協業を発表しており、メディアテックのDimensityチップはエヌビディアのコンパクトAIスーパーコンピュータプラットフォーム「DGX Spark」で採用されている。
米カリフォルニア州サンタクララに本社を置くエヌビディアは、グラフィックス処理ユニット(GPU)とAIアクセラレータの主要設計企業であり、そのチップはAIデータセンター構築の大部分を支えている。35億ドルのコミットメントは、アジアの半導体エコシステムにおける同社の足跡を大幅に拡大するものであり、グローバル半導体産業においてAI関連シリコンの戦略的重要性が高まっていることを裏付けている。また、この取引は、クアルコム(Qualcomm)やメディアテックといったモバイルチップ設計各社が自社プラットフォームへのAIコンピューティング能力追加を競うなど、AIシリコン分野での競争が一段と激化していることの表れでもある。
投資の構造や条件に関する詳細は、報道では明らかにされていない。
出典:CNBC-TV18