ニュースマクロマーケットパルス:9月2日の取引セッションに向けた注目ポイント

マーケットパルス:9月2日の取引セッションに向けた注目ポイント

著者: CNBC-TV18 Markets·

重要ポイント

  • 米国株は9月1日、FRBの9月会合を前に米国債利回りの上昇、原油価格の高止まり、西アジア紛争の不確実性が投資家心理を圧迫し下落した。
  • 世界的な債券売りで米10年債利回りは2025年1月以来の高水準に達し、日本の10年債利回りは1996年以来、ドイツとフランスの利回りは複数年来の高値を付けた。
  • ユーロ圏インフレは8月に7月の2.9%から3.3%に上昇。エネルギーコストの高騰が主因で、今月のECB追加利上げの根拠が強まった。
  • 注目される米国指標は、ADP雇用報告(47,000人の雇用増を予想)、7月の製造業受注(0.7%増を予想)、FRBのベージュブック。
  • イランは米国が6月の覚書の条件に戻れば直ちに応じる用意があると表明し、失効した平和の枠組み復活の可能性を示した。
マーケットパルス:9月2日の取引セッションに向けた注目ポイント

マーケットパルス:9月2日の取引セッションに向けた注目ポイント

米国株は9月1日(火)――今月最初の取引日――に下落した。米国債利回りの上昇、原油価格の高止まり、そして西アジア(中東)紛争をめぐる不確実性の再燃が投資家心理の重しとなったためだ。ウォール街は8月を堅調な上昇で終えた後だけに、投資家はFRBの9月政策会合を前に慎重姿勢に転じ、金利見通しを再評価している。債券利回りの上昇は、固定金利資産の相対的な魅力を高め、企業の調達コストを引き上げることで株式を圧迫する傾向があり、この日の米国債市場の動きが株式を同時に押し下げた。

米国経済指標

今週、市場は米国経済の健全性を占う新たな手がかりを得るため、3つの経済指標の発表を注視する。午前8時15分発表の8月のADP全米雇用報告は、前月の44,000人に対し47,000人の雇用増が期待されている。ADP報告は民間部門の雇用状況を每月最も早く伝える指標の一つであり、参考指標として注目されるが、週末後に発表される政府の非農業部門雇用者数とは歴史的に乖離してきた。午前10時発表の7月の製造業受注は0.7%の増加が見込まれており、前期の0.3%減からプラスに転じる見通しだ。同日午後2時にはFRBがベージュブックを公表する。これは中央銀行の12地区のビジネス状況に関する定性調査で、政策担当者は毎回の金利決定前に参照する。これらの指標は、エネルギーを中心にインフレ圧力が再燃する中でFRBが金融緩和を続けられるかどうかを市場が吟味するなかで、雇用のペース、製造業需要、そしてより広範な経済見通しを測る一助となる。

世界債券市場の下落

新たな売り波が世界の債券市場を覆い、投資家が世界の金利と政府借入の見通しを再評価するなか、ウォール街の株価も押し下げられた。米10年債利回りは2025年1月以来の高水準に達し、30年債利回りは8月19日の財務省による介入前の水準に近づき、イールドカーブの両端で圧力が再燃していることを示した。

売りは米国だけにとどまらなかった。日本の10年債利回りは1996年以来の高水準に達し、ドイツとフランスの10年債利回りも複数年来の高値に上昇した。これは借入コストの上昇が特定国の現象ではなく、広範で世界的な現象であることを裏付けている。主要経済圏で利回りが同時に上昇していることは、特定国の財政事情ではなく、政府の借入需要の高止まりと粘着的なインフレという共通の要因を示唆しており、大西洋の両側の中央銀行にとって次の金利判断を難しくしている。

ユーロ圏インフレ

ユーロ圏のインフレ率は、エネルギーコストの上昇を受け8月に3%を再び上回り、イラン戦争が物価に上昇圧力をかけ続ける中、今月の欧州中央銀行(ECB)による追加利上げの、すでに固いとされていた根拠を強めた。ユーロを共有する21カ国のインフレ率は、8月に7月の2.9%から3.3%に加速した。ユーロスタットが火曜日に公表したデータによると、原油と天然ガスの価格が双方とも上昇し、製油所がマージンを引き上げたことで、上昇はほぼすべてエネルギーコストの高騰によるものだった。この数値により、ユーロ圏インフレはECBの2%目標を上回ったままで、西アジア紛争がエネルギー価格に影響し続ける限り、中央銀行が利上げを休止する余地はほとんどない。

資金フロー

外国機関投資家(FII)はこの日、株式で1,143.38クローレのネット買い(暫定値)となった。国内機関投資家(DII)もネット買いを維持し、1,846.94クローレ相当の株式を購入した(暫定値)。FIIとDII双方による買いが続くことは、海外市場のリスク回避ムードに対する下支えとなっており、海外の債券利回りが上昇を続ける場合に注視すべき材料である。

米国・イラン紛争

イランは9月1日(火)、米国が6月の覚書(了解覚書)の条件に戻るなら「直ちに」応じる用意があると表明した。数週間前に失効した平和の枠組みを復活させる扉を開くものだが、その一方で新たな軍事衝突により紛争はより危険な段階に入っている。この膠着状態は地政学を大きく超えた意味を持つ。紛争はユーロ圏インフレを押し上げている原油・ガス価格の高止まりの主要な要因であり、ひいては金利予想の債券市場での再評価につながっている。そのため、外交面での動きは、今週の経済指標と並んで投資家が注視する変数となる。

出典:CNBC-TV18