ルーシッド(LCID)株、サウジ王族の支援で21%上昇も、14億ドルの資金流出が懸念材料
重要ポイント
- •アルワリード・ビン・タラール王子は、7月23日に成立したパッシブ投資として、約1950万株、5%相当のルーシッド株保有を開示した。
- •ルーシッド株は21.8%高の7.92ドルとなり、取引中には8.50ドルまで上昇し、出来高は約3520万株に達した。
- •開示された保有分の価値は約1億5500万ドルだった一方、ルーシッドの時価総額は取引時間中に5億5000万ドル以上増加した。
- •ルーシッドは第1四半期に約14億ドルのフリーキャッシュフロー損失を計上し、最近の資金調達後の流動性は約47億ドルだった。
- •第2四半期の生産台数は4774台、納車台数は3953台で、次の決算発表は8月4日に予定されている。

ルーシッド・グループ(NASDAQ: LCID)の株価は火曜日、サウジの大富豪アルワリード・ビン・タラール王子が同EVメーカーへの5%の保有を開示したことを受け、21%以上急伸し、投資家心理を押し上げた。
ルーシッド株は取引時間中に8.50ドルまで上昇した後、21.8%高の7.92ドルで取引を終えた。出来高は、サウジの投資家による新たな保有開示を受けて約3520万株まで増加した。
提出資料によると、アルワリード王子は議決権を伴う約1950万株を保有している。この保有は7月23日に成立しており、会社支配に影響を与える意図のないパッシブ投資として説明された。
この発表は投資家心理を改善したものの、ルーシッドに新たな資金をもたらすものではなく、同社の財務見通しを変えるものでもなかった。
上昇は保有価値を上回った
ルーシッドの市場の反応は、投資額そのものを大きく上回った。王子の保有分の価値は約1億5500万ドルだった一方、同社の時価総額は取引時間中に5億5000万ドル以上増加した。
この急伸は、著名なサウジ投資家による支援をめぐる楽観を反映した。しかし、この買いは主にルーシッドのバランスシート改善ではなく、信頼感の向上につながった。
サウジアラビアはすでに、パブリック・インベストメント・ファンドの支援を通じて、ルーシッドの成長戦略で重要な役割を果たしてきた。今回の保有は、同社が引き続き同地域から強い支援を受けているとの見方を強めるものとなったが、日々の事業運営がその支援を継続的な業績改善につなげられるかは、なお証明が必要だ。
ルーシッド株は大きな空売り残高の恩恵も受けた。7月中旬時点で約6500万株が空売りされており、これは浮動株の約38%に相当した。ただし、踏み上げによる強制買い戻しが上昇の原因だった明確な証拠はない。
資金面の懸念は残る
株価が急伸したにもかかわらず、ルーシッドにとって最大の課題は依然として財務状況だ。同社は生産と拡大への投資を続けるなか、第1四半期に約14億ドルのフリーキャッシュフロー損失を計上した。
ルーシッドは最近の資金調達活動後、約47億ドルの流動性を報告した。また、7月にはサウジの投資関連会社から追加で8億ドルの融資を確保し、さらなる資金支援を受けた。
それでも投資家は、同社が損失を縮小し、収益性を改善できるかどうかに注目している。ルーシッドのプレミアムEV戦略は、長期成長を支えるためにより強い需要とより多い納車を必要としており、生産の実行力と販売転換が重要な注目点となる。
第2四半期にルーシッドは4774台を生産し、3953台を納車した。生産と納車の差は前四半期より改善したが、在庫を売上に変える必要がなお残っている。
決算が方向性を左右する可能性
8月4日の第2四半期決算は、同社にとって次の大きな試金石となる。投資家は、資金消費、生産目標、そして収益化に向けた経営陣の計画に注目するとみられる。
同社は以前、年間生産見通しとしていた2万5000台から2万7000台の予想を停止しており、市場は更新されたガイダンスを待っている。
Cantor Fitzgeraldのアンドレス・シェパード氏は、ルーシッドに対する投資判断をHoldとし、目標株価を8ドルとしている。同氏は、投資家が同社の収益化への道を加速させる、より明確な戦略を求めるとみている。
サウジからの投資はルーシッドに短期的な強い追い風をもたらしたが、同社の将来は、事業運営の改善、納車台数の増加、外部資金への依存低下にかかっている。
現時点では、この株価上昇は投資家の関心が再び高まったことを示している。今後の決算は、その楽観がより強いファンダメンタルズに支えられているのか、それとも大口投資家による最新の信任表明に過ぎないのかを示すことになる。
ルーシッド(LCID)株、サウジ王族の支援で21%上昇も、14億ドルの資金流出が懸念材料、と題した記事はCoinCentralに最初に掲載された。