ニュースマクロ川崎重工がLPG燃料船「Lyla Pathfinder」を引き渡し

川崎重工がLPG燃料船「Lyla Pathfinder」を引き渡し

著者: Ship & Bunker·

重要ポイント

  • 川崎重工は86,700 m3のLPG/アンモニア運搬船「Lyla Pathfinder」をCamel Maritima SAに引き渡しました。これは同社のLPG燃料運搬船シリーズにおいて13隻目です。
  • 本船のシャフト発電機システムにより、通常航行時はLPG燃料のみでほぼ完全に運転可能であり、点火に必要な少量のパイロット燃料のみを使用します。
  • 本運搬船はUAEを拠点とするLPGトレーダーBGN INT FZCOにチャーターされ、日本最大級の海運会社であるNYKが管理を行います。
  • 「Lyla Pathfinder」は川崎重工にとってLPGでの運転が可能な20隻目の船舶となり、同社のクリーンエネルギー海運輸送への注力を強調しています。
  • 本船のLPGおよびアンモニアの二機能により、アンモニアを水素キャリアおよび潜在的なゼロカーボン船舶燃料として活用する需要の高まりに対応できます。
川崎重工がLPG燃料船「Lyla Pathfinder」を引き渡し

川崎重工は、86,700 m3のLPG/アンモニア運搬船Lyla PathfinderをCamel Maritima SAに引き渡しました。これは同造船会社の拡大を続ける二機能ガス運搬船船団に新たに加わる1隻です。

木曜日に川崎重工のウェブサイトで発表された声明によると、本船は同社の現在のLPG燃料LPG/アンモニア運搬船シリーズにおいて13隻目にあたります。Lyla PathfinderはLPGとアンモニアの両方を輸送可能であり、世界的な主要LPGターミナルとの適合性を確保するため類似の船体寸法を維持しながら、川崎重工の従来の84,000 m3 LPG運搬船よりも大きな貨物容量を提供します。アンモニアの輸送能力は、アンモニアを水素キャリアおよび潜在的なゼロカーボン船舶燃料として活用する需要の高まりに対応するものであり、主要なエンジンメーカー各社が商船向けアンモニア燃料エンジンの開発を積極的に進めています。

Ship & Bunkerは先月、本船の命名式について報じました。本運搬船はUAEを拠点とするLPGトレーダーBGN INT FZCOにチャーターされ、日本最大級の海運会社であるNYKが管理を行います。

Lyla Pathfinderの注目すべき技術的特徴はシャフト発電機システムであり、これにより通常航行時にはディーゼル発電機を停止することができます。これにより本船はLPG燃料のみでほぼ完全に運転可能となり、燃焼点火に必要な少量のパイロット燃料のみを使用します。船舶燃料としてのLPGは、従来の重油と比較して硫黄酸化物、粒子状物質、二酸化炭素の排出を大幅に削減し、国際海事機関(IMO)のより厳格な温室効果ガス削減要件に先立って船主が採用している過渡的燃料選択肢の一つに位置づけられています。2023年7月に採択されたIMOの改訂戦略は、国際海運からの温室効果ガス排出を2050年頃までにネットゼロとすることを目標としており、2008年水準と比較して2030年までに少なくとも20%、2040年までに70%の削減を求める暫定的な中間目標を設定しています。

今回の引き渡しにより、Lyla Pathfinderは川崎重工にとってLPGでの運転が可能な20隻目の船舶となり、同社のクリーンエネルギー海運ソリューション開発へのコミットメントを改めて示しています。川崎重工は液体水素運搬船技術の開発も進めており、海運業界が脱炭素化への移行を進める中、低炭素・ゼロ炭素エネルギー輸送船のポートフォリオを拡大しています。

出典:Ship & Bunker