裁判所、CFTCとGeminiによる500万ドル和解の取り消し要求を棄却
重要ポイント
- •連邦裁判官は、GeminiとCFTCによる、2025年1月に成立した同取引所の500万ドル和解を取り消す共同申立てを棄却した。
- •要求の背景には、CFTCの内部調査で執行部門の不正行為の疑いが判明したことがあり、信頼性に疑問のある内部通報者への依拠や不適切な規制圧力などが含まれていた。
- •ヘラースタイン判事は、Geminiが公判の3週間足らず前に和解した時点でCFTCの案件の問題点を認識していたと判断し、後に入手した文書では和解の解消は正当化されないと結論けた。
- •裁判所は、トランプ氏のデジタル資産に関する大統領令とCFTCの新たな執行アプローチは、救済を正当化する法の重大な変更ではなく、政策面の変化にとどまると判断した。
- •CFTCへの虚偽または誤解を招く表明を禁じる永久差し止め命令は引き続き有効であり、支払い済みの500万ドルの制裁金は返還されない。

米連邦の裁判官は、暗号資産取引所Geminiと商品先物取引委員会(CFTC)が共同で提出した、500万ドルの和解を取り消すよう求める要求を棄却した。規制当局自身が、現在の執行基準のもとでは本件を提起しなかったと結論づけていたにもかかわらずである。
木曜日の判決で、米連邦地裁判事アルヴィン・ヘラースタインは、CFTCの執行優先事項の変化や執行部門内の不正行為の疑いは、2025年1月の和解を解消する正当な理由にはならないと判断した。
この決定は、規制当局の方針転換だけでは、双方が終結に合意した案件を再開するには不十分であることを浮き彫りにした。当局内部の問題を示す疑いが伴う場合であっても同様である。
5月27日、CFTCとGeminiは、当局の内部調査で執行部門による不正行為の疑いが浮上したことを受け、和解の取り消しを裁判所に共同で求めた。疑いの内容には、信頼性に疑問のある内部通報者への依拠、不適切な規制圧力、証拠開示を妨げようとする働きかけなどが含まれていた。
この判決により、Geminiに対しCFTCへの虚偽または誤解を招く表明を禁じる差し止め命令はそのまま維持される。和解では、取引所が規制当局の調査結果を公に否定することも禁じられているが、CFTCは6月にこうした制限を今後執行しない方針を示しており、当局が条項から後退するなかでも差し止め命令は形式的に有効のままである。
Geminiはすでに500万ドルの制裁金を支払っており、CFTCはこれまでCointelegraphに対し、和解が取り消されても返還されないと述べていた。
裁判所は公判前の和解決定を重視
本件の中心は、Geminiがビットコインオークションを運営した方法であった。2025年1月の同意命令によれば、同取引所は、一部の顧客が借入資金で取引していたこと、安全策にもかかわらず自己売買が発生していたこと、一部のトレーダーが特別な手数料措置を受けていたことを開示していなかった。
またGeminiは、報告された取引量データの一部にこうした行為が含まれていたことを開示しないまま提出していた。
ヘラースタイン判事は、Geminiが公判の3週間足らず前に和解に同意した時点で、CFTCの案件の問題点をすでに認識していたと述べた。取引所がその後にCFTCの追加の内部文書を入手していたとしても、裁判官は、新たな資料ではGeminiが自発的に受け入れた和解を解消するには不十分だと判断した。裁判所にとっては、その知識を持ちながら合意に至ったという事実が、後に入手した文書よりも重く評価された。
裁判官はまた、ドナルド・トランプ大統領のデジタル資産に関する大統領令と規制当局の新たな執行アプローチが救済を正当化するという主張も退け、これらは法の重大な変更ではなく政策面の変化を反映したものだと述べた。この政策と法の区別が、救済を認めない裁判所の判断の基盤となった。
元CFTC委員長のティモシー・マサド氏はこれに先立ち、確定済みの案件を取り消そうとする規制当局の動きについて「極めて異例だ」と述べ、公衆は「より良い説明を受けるに値する」とCointelegraphに語っていた。