JPYCのトークン化円、時価総額が1カ月で60%増
重要ポイント
- •AZ-COM丸和ホールディングスは2026年7月20日、約2,300のサプライチェーン取引先への支払いにJPYCを使うと発表した。
- •同社はJPYCエコシステムに¥1 billion、約$6.7 millionを投資する計画も示した。
- •JPYCは日本の資金移動業の枠組みで運営され、国内の円預金と日本国債に裏付けられている。
- •JPYCはPolygon、Ethereum、Avalancheで稼働しており、クロスチェーンの柔軟性を持つ。
- •JPYCの時価総額は分析プラットフォームによって$17 millionから$53 millionとされ、小規模であることからストレス局面では流動性制約が生じる可能性がある。

日本初の規制下にある円連動ステーブルコインJPYCの時価総額は、過去1カ月で約59.5%増加した。Token Terminalは、Polygonブロックチェーン上ではさらに大きい132.8%の上昇を報告している。
円建てステーブルコインは、依然としてドル連動トークンが中心の広範なステーブルコイン市場の中ではニッチな存在だ。その文脈では、JPYCの上昇は絶対的な規模の大きさというより、規制された現地通貨建てステーブルコインでも、既存の事業用途に結びつけば実際の決済需要を取り込めることを示している点で注目される。
AZ-COM丸和ホールディングスがサプライチェーン決済にJPYCを採用
2026年7月20日、Amazon Japanに物流サービスを提供するAZ-COM丸和ホールディングスは、サプライチェーン全体で約2,300の取引先への支払いにJPYCを採用すると発表した。
同社はまた、エコシステムに¥1 billion、約$6.7 millionを投資する計画も明らかにした。
JPYCの特徴
JPYCは日本の資金移動業の枠組みの下で運営されており、開始当初から明確な規制当局の承認を得てローンチした世界でも数少ないステーブルコインの一つだ。トークンは国内の円預金と日本国債に裏付けられている。
JPYC Inc.は2026年2月にSeries Bで約$12 millionを調達した。投資家は、一般的な暗号資産ネイティブのVCではなく、日本の事業会社や機関投資家が中心だった。
同トークンは現在、Polygon、Ethereum、Avalancheで利用でき、用途に応じたクロスチェーンの柔軟性を持つ。
日本で進む静かなステーブルコイン革命
各種分析プラットフォーム上でのJPYCの時価総額は、現在、追跡されるチェーンや指標によって$17 millionから$53 millionの範囲で示されている。
投資家にとっての意味
ただし、リスク要因も現実的だ。JPYCは時価総額が比較的小さいため、ストレス局面では流動性が薄くなる可能性がある。また、規制面での優位性は地理的に日本に限定されており、日本以外への展開にはまったく異なるコンプライアンス体制への対応が必要になる。さらに、円相場は近年ドルに対して変動が大きく、JPYC自体は円ペッグを維持していても、海外投資家にとってはヘッジ上の検討事項が生じる。