報道されたAnthropicとのクラウド契約にもかかわらずIREN株が11%下落、金利懸念がAIインフラ銘柄を直撃
重要ポイント
- •IREN株は10月16日、米金利上昇観測に伴うAIインフラセクターの売りの中で11%下落し、26.99ドルとなった。この売りはCoreWeave、Nebius、IRENに影響を及ぼした。
- •Barron's紙はAnthropicがIRENと複数年のクラウド契約に合意したと報じたが、両社いずれも契約を確認しておらず、IRENは以前に正体不明のフロンティアAI企業との契約を開示していた。
- •IRENの2026年度売上高は約41%増の7億700万ドルに達し、AIクラウド収益は1,640万ドルから1億2,880万ドルへと急増した。
- •同社2026年度に7億260万ドルの純損失を計上した。主因は退役するBitcoin採掘設備による非現金減損であり、経営陣は2026年のキャパシティに関連する契約済み年間ランレート収益を約40億ドルと挙げた。
- •アナリストは平均12カ月目標株価77.81ドル(金曜終値を約188%上回る)で総意「買い」の評価を維持しているが、株価は50日・200日移動平均を下回り、RSIは約22の水準にある。

IREN Limited(IREN)株は10月16日(金)に11%下落し、26.99ドルで取引を終えた。約6,800万株が売買される中、株価は1日で3.40ドル下落し、株主にとって厳しいセッションとなった。
この下落は、AIインフラ銘柄全体に及ぶ売りの一部だった。Reutersの報道によると、米国の金利上昇への観測がCoreWeave、Nebius、IRENの各銘柄を圧迫した。投資家は、将来のAI収益がコンピューティング能力に投入される数十億ドルを賄えるのかを問うており、借入コストとデータセンター資金調達がこの議論の中心にある。対応する収益が現れるずっと前にデータセンターやGPUへの支払いを行う資本集約的な事業者にとって、金利観測は拡張への資金投入額に直結する。
しかし、有力な新規顧客の報道も下落を止めることはできなかった。Barron's紙は10月12日、AnthropicがIRENと複数年のクラウド契約に合意したと報じた。両社いずれもこの契約を公に確認していない。IRENは以前、正体不明のフロンティアAI企業との契約を開示していた。この報道は、有力AI企業が複数年のコンピューティング能力を前もって確保し、電力とデータセンター能力を持つ事業者を戦略的サプライヤーへと変えるという、業界全体のパターンを反映している。
IRENはすでにMicrosoftやNvidiaとの関係を確立している。これには報道されている97億ドルのMicrosoftクラウドサービス契約や、同社の5ギガワットのパイプラインを網羅するパートナーシップが含まれる。
最新決算の内容
IRENの2026年度売上高は約41%増の7億700万ドルに達した。このうち、AIクラウド収益は1,640万ドル1億2,880万ドルへと急増し、同社で最も成長の速いセグメントで大幅な伸びを示した。
売上の増加にもかかわらず、同社は2026年度に7億260万ドルの純損失を計上した。損失の大半は、退役するBitcoin採掘設備に関連する非現金減損によるものだった。非現金費用は、対応する現金流出を伴わずに報告利益を減少させるため、損失の規模と同じくその構成が重要となる。
経営陣は、2026年のキャパシティに関連する契約済み年間ランレート収益を約40億ドルとし、そのうち約10億ドルはすでに稼働していると述べた。同社はこれらの数値が認識済みの年間収益ではなくランレートであると注記しており、契約済みキャパシティは稼働して初めて報告収益になるため、この区別は重要である。
資金調達面では、ファイナンスが支えとなっている。IRENは8月に28億ドルのGPUファイナンスを開示したが、多大な資本需要により、信用状況に敏感さを保っている。
アナリスト目標株価とチャートの水準
一方、アナリストは引き続き前向きな見方を維持している。IRENの総意評価は「買い」で、平均12カ月目標株価は77.81ドルと、金曜終値を約188%上回る。アナリスト個別の目標株価は37ドルから139ドルの範囲にある。
B. Rileyは9月に買い評価を維持したが、目標株価を96ドルから91ドルに引き下げた。JPMorganは同じ月にIRENの評価をアンダーウェートからオーバーウェートへ引き上げた。
その一方で、チャートは弱含んでいる。IRENは50日移動平均と200日移動平均の双方を下回って取引されており、14日RSI(相対力指数)は約22まで低下し、一般に大幅な売られ過ぎとされる水準にある。
チャート上では、サポートは26.55ドルに位置し、その下は25ドルとなる。26.55ドルを下抜ければ25ドルが意識される一方、30.39ドルを回復できれば売り圧力が和らぎつつある初期の兆候となる。
IRENの次回決算発表は2026年11月5日の予定とみられる。投資家は、契約済みAI収益が事業の進展につながっていることの証拠と、報じられたAnthropicとの契約が公に確認されるかどうかを注視する予定だ。それまでの間、セクター全体の金利観測と、IRENの契約済みパイプラインが営業収益に転換されるペースが、注目すべき主要ポイントであり続けるだろう。
この記事はもともとCoinCentralに掲載されたものです。