ニュースマクロ景気循環指標:鉱工業生産は市場予想上回る、実質小売売上高は横ばい

景気循環指標:鉱工業生産は市場予想上回る、実質小売売上高は横ばい

著者: Econbrowser·

重要ポイント

  • •最新の月次データで鉱工業生産は市場のコンセンサスを上回り、製造業生産は予想に一致しました。
  • •名目小売売上高は予想を上回りましたが、インフレ調整後の売上はほぼ横ばいで、ガソリンスタンドを除いた指標はコアCPIでデフレートすると減少しました。
  • •レビューされた指標は、米国の景気後退と景気拡大を公式に特定する学術機関であるNBER景気循環日付決定委員会が追跡する一致指標です。
  • •名目と実質の小売売上高の乖離は、支出の上振れが販売量の増加ではなく価格上昇を反映している可能性があることを示しています。
  • •小売売上高はCensusの速報値であり、月次生産指数やGDP指数と同様にその後の発表で改訂されるため、当初の姿は変動する可能性があります。
景気循環指標:鉱工業生産は市場予想上回る、実質小売売上高は横ばい

Econbrowserの米景気循環指標に関する最新レビューによると、鉱工業生産は市場のコンセンサスを上回り、製造業生産は予想に一致しました。名目小売売上高も予想を上回りましたが、消費者物価インフレ調整後の売上はほぼ横ばいで、ガソリンスタンドを除いた売上はコアCPIでデフレートした実質ベースで減少しました。データセットは8月の月次GDPに加え、最新の製造業生産および小売売上高の発表を対象としています。

この記事は、米国の景気後退と景気拡大を公式に特定する学術機関である全米経済研究所(NBER)の景気循環日付決定委員会(BCDC)が注視する月次データ系列を追跡したものです。このフレームワークは、景気全体と連動して動き、転換点を先取りするものではない一致指標に依拠しており、非農業部門雇用者数、民間雇用、移転所得を除く実質個人所得、鉱工業生産、実質製造業・貿易売上などが含まれます。

図1はこれらのベンチマーク集計を示しています。非農業部門雇用者数(NFP、濃い青)、平滑化された人口コントロールを用いた民間雇用(濃いオレンジ)、鉱工業生産(赤)、連鎖2017年ドル建ての現在移転を除く個人所得(濃い薄緑)、連鎖2017年ドル建ての製造業・貿易売上(黒)、連鎖2017年ドル建ての月次GDP(ピンク)、GDPは青の棒グラフで表示。すべての系列は対数表示で2025M01=0に正規化されています。出典:BLS(FRED経由)、BLS、連邦準備制度、BEAの2026Q2第三次推計、S&P Global Market Insightsの月次GDP指数(旧Macroeconomic Advisers、IHS Markit)9/2/2026リリース、および著者による計算。

図2ではダッシュボードを拡張し、平滑化された人口コントロール(2025年の実験的コントロールを含む)を用いてNFP概念に調整した民間雇用(濃いオレンジ)、製造業生産(赤)、ADP民間非農業部門雇用者数(薄緑)、CPIデフレート実質小売売上高(黒)、貨物輸送サービス指数(茶)、連鎖2017年ドル建ての一致指数(ピンク)、国内総生産(GDO、GDPと国内総所得の平均)は青の棒グラフで表示。すべての系列は再び対数表示で2025M01=0に正規化されています。出典には、BLS、ADP(FRED経由)、フィラデルフィア連の州別一致指数および早期ベンチマーク改訂データ、運輸統計局、連邦準備制度(FRED経由)、BEAの2026Q2第三次推計が含まれます。

消費動向については、図3で総合CPIデフレート小売売上高(青)とコアCPIでデフレートしたガソリンスタンドを除く売上(赤)を比較しています。いずれも対数表示で2026M02=0を基準とし、CensusとBLSのデータ(FRED経由)および著者による計算に基づいています。このチャートは記事の中心的な観察を裏付けています。名目支出は予想を上回りましたが、インフレ調整後の小売売上高はほぼ横ばいで、ガソリン除く指標は実質ベースで実際に減少しました。名目と実質の乖離は、経済学者が小売売上高を消費者物価指数でデフレートする理由を示しています。この調整により、支出のドル額の伸びと販売数量の伸びが分離され、名目の上振れが商品の売れ行き増加ではなく価格上昇を反映している可能性があることが分かります。

参考までに、鉱工業生産は連邦準備制度理事会から毎月発表され、小売売上高はCensus Bureauの速報値に基づき、実質値はBLSの物価指数を用いて算出されます。ADPの雇用レポートは民間雇用の指標を提供します。速報値はCensus Bureauによる当月の最初の読み取り値であり、その後の発表で改訂されます。月次生産指数やGDP指数も同様に更新されるため、今後の数値発表によって当初の姿がどの程度維持されるかが明らかになります。経済学者は、景気循環における経済の現在地を測るためにこれらの高頻度データ系列を注視しています。

全チャートを含む完全な分析は、Econbrowserでご覧いただけます:Business Cycle Indicators: Industrial Production Up, Retail Sales Flattish。