トランプ氏は自らのグリーンランド合意の最大の敗者だったと保守系編集者が主張
重要ポイント
- •ザ・アメリカン・コンサーバティブの上級編集者は、トランプ大統領が発表したグリーンランド安全保障合意について、外交的損害に比べ譲歩はわずかだったと論じた。
- •合意は併合には至らず、米国に新たな経済的特権を与えているようには見えない。一方、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は、合意がデンマークの主権とグリーンランドの自決を認めるものであると述べた。
- •グリーンランド全土への米国のアクセスや支払い不要など、ホワイトハウスが強調した利点の大半は、75年間米軍の駐留を規定してきた1951年のグリーンランド防衛協定ですでに定められていた。
- •合意の注目すべき変更点は、非NATO諸国によるグリーンランドへの部隊配備を禁止し、敵対国による投資に安全装置を設ける条項である。
- •ニカストロ氏は、買収の提案、関税、武力行使の示唆を含むトランプ氏の1年半にわたるグリーンランド獲得の動きが、欧州の同盟国に米国の安全保障上の約束の信頼性を疑わせており、その損害は残り続けると主張した。

ザ・アメリカン・コンサーバティブの上級編集者ルーク・ニカストロ氏は月曜日、ドナルド・トランプ大統領が週末に発表した安全保障合意においてグリーンランドが譲ったのは「わずかな譲歩」にとどまり、米国が被った外交的な「損害」に見合うものではないと論じた。同誌への寄稿の中で、ニカストロ氏は、トランプ氏が欧州の同盟国との間に生じさせた「亀裂」こそがこの合意の真の遺産になると主張した。
「グレート・グリーンランド危機は終わり、ドナルド・トランプは勝利を宣言した」とニカストロ氏は書いた。「その荒涼とした氷の賞品はついに我々のものになった。本当にそうだろうか。いつもの大言壮語や自負、グリーンランドを星条旗で塗りつぶしたSNS投稿にもかかわらず、トランプ氏が公言した併合という目標は達成されなかった。」
世界最大の島であるグリーンランドは、NATO原加盟国であるデンマーク王国の自治領だ。ニカストロ氏が指摘するように、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は、この合意が「王国〔デンマーク〕の主権と領土の完全性、そしてグリーンランドの人々の自決権を認める」ものであると強調した。同氏はまた、この合意が米国に新たな経済的特権を与えているようには見えないことにも言及した。これはトランプ氏が掲げいたもう一つの目標だった。同氏の評価では、「この合意は一種の現状の微修正にとどまる」ものである。
過去75年間、北大西洋で北米と欧州の間に位置する北極圏の島グリーンランドにおける米軍の駐留は、グリーンランド防衛協定に基づいて管理されてきた。これは1951年に米国とデンマークが結んだ協定で、米軍に期限を定めず領土全域での基地使用権とアクセス権を与えるものだ。「ホワイトハウスが金曜日以降に強調してきた利点のほとんど――グリーンランド全土へのアクセス、米国の支払いの不要、さらには大統領が印象的に『無期限の効力』と呼んだ点も――は、実際には1951年の協定ですでに規定されていた」とニカストロ氏は書いた。
注目すべき変更点は、非NATO諸国による同島への部隊配備を禁止し、敵対国による投資に安全装置を設ける条項のみだと同氏は主張する。しかし、この合意の最大の影響は、トランプ氏の交渉戦略が米国に対する欧州の認識をどう変えたかにあるという。
「1年半にわたり、トランプ政権は、欧州が一貫して到底受け入れられないと考えてきた結果を得るために、懐柔、大言壮語、そして恫喝を用いた」とニカストロ氏は書いた。「トランプ氏はグリーンランドを買おうとし、関税を使ってデンマークから引き剥がそうとし、米国が力ずくで島を奪う可能性さえ示唆した。不十分な安全保障上の理屈の裏には、真の動機が常に明らかだった。それは、米墨戦争の割譲以来となる米国最大の不動産取引を、欧州の犠牲の上で成立させることだった。その結果、欧州は動揺を強いられ、指導者たちは米国の政策と力についての最も根深い前提を問い直すことを迫られた。ここ数年の他のどの出来事よりも、この一件は欧州の人々に、米国は変わってしまったと信じ込ませた。大西洋の向こう側を守るために血と富を注ぎ、さらにはその防衛の計画と遂行において被保護国にすら配慮を示す、あの頼りになる安全保障の保証人は、もはや存在しないのだと。」ニカストロ氏が引き合いに出した「米墨の割譲」とは、1848年にグアダルーペ・イダルゴ条約基づき、現在の米南西部がメキシコから米国へ移譲されたことを指す。
言い換えれば、トランプ氏のグリーンランドをめぐる活動は、同盟国に米国の安全保障上の約束が「信頼できるものなのか、あるいは望ましいものなのか」を問い直させたのである。
「その損害は残り続けるだろう」とニカストロ氏は結んだ。「米国大統領が欧州の領土を奪うために経済的、さらには軍事的な破壊をちらつかせて生じさせた亀裂は、完全に覆い隠すことはできない。この動きが当初トランプ氏個人の性向に起因するものだったとしても、米国の政策機関の全体(国防総省を含む)が同盟条約を結ぶ相手国に対し、これほど敵対的な圧力を維持することに屈したという事実は、これから何年にもわたり欧州の各国首都で響き続けるだろう。」