ニュース暗号資産ギリシャ、暗号資産の個人譲渡益に10%の課税を提案

ギリシャ、暗号資産の個人譲渡益に10%の課税を提案

著者: Cointelegraph·

重要ポイント

  • •ギリシャの法案草案は、個人の暗号資産譲渡益に一律10%の税率を課し、年間500ユーロ(559.95ドル)までの譲渡益を非課税とする。
  • •この提案は、暗号資産間の交換を譲渡益課税から除外し、ステーキング、レンディング、流動性供給からのリターンにも同じ10%の税率を適用する。
  • •納税者は、法律公布後12か月以内であれば、過去に実現した暗号資産の利益を罰則なしで自主申告できる。
  • •法案のパブリックコメントは10月22日に締め切り、財務省は11月第1週の議会採決を目指している。
  • •ギリシャの提案税率は、オーストリアの27.5%やフランスの30%といった欧州の類似の課税より低く、2026年1月1日に発効するEUのDAC8報告要件の前に整備される見通しだ。
ギリシャ、暗号資産の個人譲渡益に10%の課税を提案

ギリシャ国民経済・財務省は、個人の暗号資産譲渡益に10%の税金を課す法案草案を公表した。年間500ユーロ(559.95ドル)までの譲渡益は非課税となる。

この提案は、法律公布後12か月以内であれば、納税者が過去に実現した暗号資産の利益を罰則なしで自主申告できるようにするものだ。また、暗号資産間のスワップを譲渡益課税から除外する。つまり、あるデジタル資産を別のデジタル資産と交換しても、それ自体では課税対象となる利益は発生しない。さらに、ステーキング、レンディング、流動性供給からのリターンには一律10%の税率を適用する。

財務省によると、この法案はギリシャの既存の暗号資産課税制度における空白を埋めることを目的としており、個人納税者に対し、実現した利益および暗号資産関連活動を通じて得られるリターンに対する単一の明確な税率を提供するという。パブリックコメントは10月22日に締め切り、財務省は11月第1週の議会採決を目指している。

今回の動きにより、ギリシャはデジタル資産課税の制度化へと向かう欧州全体の流れと歩調を合わせることになるが、表面的な税率は欧州諸国の中でも低めだ。オーストリアは2022年3月に暗号資産の譲渡益に対する27.5%の課税を導入し、フランスは2018年12月に個人の暗号資産譲渡益に対する30%の一律課税を導入した。

9月には、ドイツ連邦財務省が、2028年から暗号資産取引の利益に対して同国の標準的な25%の一律税率を適用する法案草案を発行したと報じられている。現在のドイツ法では、12か月を超えて保有した暗号資産を売却して得た個人の利益は、一般的に非課税となっている。

EUのルールが暗号資産の税務報告を拡大

ギリシャは、EUの行政協力指令(DAC)第8次修正(DAC8)を実施することが義務付けられているEU加盟国の一つだ。DAC8は租税透明性に関する指令であり、各国当局間の自動的な情報交換を暗号資産取引にまで拡大するものである。

この指令は、暗号資産サービスプロバイダーに対し、2026年11日からEUユーザーの取引データを収集することを義務付けている。プロバイダーはその情報を各国当局に報告し、当局は2026年の活動を対象とした最初の国境を越えた情報交換を2027年9月30日までに完了しなければならない。議会が目標とする11月初旬の採決で法案を承認すれば、ギリシャの国内税率はこの報告制度の発効前に整備されることになる。

DAC8の暗号資産報告要件は、OECDの暗号資産報告制度(CARF)に基づいている。ギリシャは2023年11月にCARFを実施し、2027年までに情報交換を開始するための多国間のコミットメントに参加した。