ドージコインETFは出遅れ、XRPとソラナのファンドは30億ドルを集めたと報道
重要ポイント
- •買い手の獲得が難しかったとの報道だけでは、ドージコインETFの申込額がゼロだったことや純流出を示すものではない。
- •報道された30億ドルはXRPとソラナのファンド全体に関するもので、いずれか一方の資産への配分は示されていない。
- •Bitwiseの開示には、ドージコインETFのBWOW、XRP ETFのローンチ、ソラナのBSOLがAUMで5億ドルを超えたことが記載されている。
- •需要を比較するには、3つのファンド群について対象商品、基準日、測定期間、資金フロー指標を統一する必要がある。
- •入手可能な情報からは、ETF需要とその後のトークン価格パフォーマンスとの関連は確認できない。

ドージコインETFは買い手の獲得に苦戦したとされる一方、XRPとソラナに関連するファンドは合計30億ドルを集めたと、未確認のCoinDesk報道(出典)は伝えている。この比較は、ミームトークンの投資手段と、スマートコントラクトおよび決済インフラが稼働するネットワークに連動した暗号資産の上場取引商品との間に、需要差がある可能性を示している。ただし、この報道は記事公開時点で独立検証されていない。
入手できた情報では、ファンドの全体像や比較可能な資金フローデータは示されておらず、見出しで使われた買い手需要の指標も定義されていない。そのため、以下の数値は確認済みのものではなく、方向性を示すものとして扱う必要がある。
ドージコインETFの需要
買い手を集めるのが難しかったとの報道だけでは、ドージコインETFの申込額がゼロだったことや、純流出が発生したことは確認できない。ドージコインのファンドフローに関する数値データは提供されていない。
ドージコインの上場取引商品自体は存在する。Bitwiseのニュースルーム索引には、2025年11月25日付で「Bitwise Asset Management Unleashes the Bitwise Dogecoin ETF (NYSE: BWOW)」と題する発表が掲載されている。
ドージコインは0.08378ドルで取引され、時価総額は約130.8億ドルだった。これらの数値は現物市場の背景を示すものだが、ETFまたはETPの資金フローを測るものではない。
XRPとソラナのファンド、合計30億ドルを集めたと報道
報道された合計30億ドルは、XRPとソラナのファンド全体に適用される。情報源は、この金額をいずれか一方の資産に割り当てていない。
Bitwiseのニュースルーム索引には、同社のXRP ETFがニューヨーク証券取引所で取引を開始し、運用手数料0.34%、5億ドルの資産を対象とした初月の手数料免除を設定したとする、2025年11月20日付の発表が掲載されている。これらは過去のローンチ条件であり、現在の条件として確認されたものではない。
同じ索引には、Bitwiseのソラナ商品BSOLが運用資産残高で5億ドルを超えたとする、2025年11月21日付の記載もある。この節目はAUMを示すものであり、累積純流入を示すものではない。これまでのXRP ETFに関する報道でも、一部の米国ファンドが原資産トークンを上回るパフォーマンスを示した例があり、ファンドフローとトークン価格が乖離し得ることを示している。
現物市場では、XRPは1.40ドルで取引され、前日比3.54%上昇した。一方、ソラナは101.57ドル前後で取引された。両者の時価総額はそれぞれ約880億ドルと597億ドルで、いずれもドージコインの時価総額を上回っていた。過去の報道では現物XRP ETFが資金を集めているとされているが、価格パフォーマンスや時価総額だけでETF需要が証明されるわけではない。
比較には検証が必要な理由
意味のある需要差が存在するかを判断するには、共通の基準日、定義された測定期間、そして3つすべての商品群で同一の指標が必要となる。Bitwiseの開示は、これらの指標を混同すべきでない理由を示している。AUMの節目、シード資産に対する手数料免除、純申込額はそれぞれ異なる数値であり、報道された30億ドルがどの指標を表すのかは説明されていない。
ローンチ日も異なる。BWOW、XRP、BSOLの発表はいずれも2025年11月下旬の数日以内に行われたが、各商品が市場に存在した期間は異なる可能性がある。その差を調整せずにドル金額を比較すると、需要を過大または過小評価するおそれがある。
この比較が示しているのは、DOGE、XRP、SOLの価格予測ではなく、プライマリーマーケットにおける申込の可能性である。入手可能なデータには、ファンド需要とその後のトークンリターンを結び付ける証拠はない。57というFear & Greed Indexの数値は「Greed(強欲)」に分類され、これらのETFへのセンチメントではなく、暗号資産市場全体のセンチメントを測定している。同指数はAlternative.meが公表している。
AIと暗号資産の分野では、この区別が重要となる。ETP需要は、どの決済レイヤーが機関投資家の資本を引き付けるかに影響を与える可能性があるためだ。ソラナは、オンチェーン計算やエージェント決済に関する実験の拡大も支えている。報道された需要差を確定した事実として扱うには、情報源、報告期間、対象商品、そして30億ドルが純流入、総流入、AUMのいずれを意味するのかを検証する必要がある。発行体の開示や標準化された日次フローレポートによって、この比較が申込額、異なる期間に蓄積された資産、または別の指標を反映しているのかを確認できる可能性がある。
この記事は情報提供のみを目的としており、金融または投資に関する助言を構成するものではない。暗号資産およびデジタル資産市場には重大なリスクが伴う。