共和党が4州で敗北、民主党が上院奪還へ 、「青い津波」が現実に
重要ポイント
- •サウスカロライナ、テキサス、カンザス、アイオワでの共和党の敗北を受け、民主党は火曜日夕方の時点で上院多数派の奪還に近づいた。
- •50対50の上院では共和党のJ・D・バンス副大統領にキャスティングボートが渡るため、民主党が政権運営には共和党議席4議席の純増が必要だった。
- •多数党は上院の議事日程と委員会を掌握し、閣僚や司法関係の被指名人は単純多数で承認される。
- •オハイオ、カンザス、アイオワ、ネブラスカなどの激戦州では、経済、移民取締り、トランプ大統領の第2期政権の政策への有権者の怒りが民主党の議席獲得を後押しした。
- •一部の州では最終結果の発表が水曜日午後以降にずれ込む可能性があり、新たな議会の力関係は1月に新議会が就任宣誓を行う際に発効する。

火曜日夕方の時点で、サウスカロライナ、テキサス、カンザス、アイオワで共和党が敗れたことを受け、民主党が米上院の多数派を奪還した見通しとなった。選挙の夜に民主党が期待していた「青い津波」が実現した形だ。
上院の選挙地図は、下院に比べて投票日を迎えるまで帰結が不透明だったが、民主党には多数派掌控への現実的な道筋があった。少なくとも、赤い州(共和党強固な州)でも大幅な議席増の可能性が高い状況だった。50対50の同数では共和党のJ・D・バンス副大統領にキャスティングボートが渡るため、民主党には共和党議席4議席の純増が必要だった。この基準は単なる数字以上の意味を持つ。多数党は上院の議事日程と委員会を掌握し、閣僚や司法関係の被指名人は単純多数で承認されるからだ。
この計算に基づけば、最も可能性が高い結果は共和党の優位縮小であり、民主党の完全勝利でも共和党の防衛成功でもなかった。
注目の最重要州はアラスカ、アイオワ、カンザス、メイン、ミシガン、オハイオ、テキサスで、サウスカロライナは苦戦が予想されていた。同州では、故リンゼー・グラハム上院議員(民主党、サウスカロライナ州)の妹で、トランプ大統領の指名を受けたダーリン・グラハム氏が、選挙戦終盤の失策により、民主党のアニー・アンドリューズ博士と完全に互角となっていた。
クック・ポリティカル・レポートはこれらの選挙戦のうち7つを接戦と評価し、全体として民主党をわずかに優勢と見ていた。その他の予測機関も民主党の多数派掌控の確率を60%前半から半ばと見積もっていた。この数値は民主党にとって十分に有利に見えたはずだ。民主党はアラスカ、カンザス、ミシガン、メイン、オハイオで安定した優位に立ち、アイオワ、テキサス、サウスカロライナは望み薄の状況だった。民主党の圧勝とならなければ、最終的な議会の力関係の判明は水曜日午後以降にずれ込む可能性があり、アラスカの開票が接戦ならさらに遅れる可能性があった。開票がいつ終わっても、結果は来年1月、新議会が招集され当選者が就任宣誓を行う際に実際の効力を持つことになる。
民主党にとって最良の機会となったのは、共和党の現職や候補者が脆弱な候補者だったり、劣悪な選挙戦を展開していたり、あるいはトランプ大統領が共和党に与えるマイナスの影響に押し潰されていたりした州だった。投票日の時点で、シェロッド・ブラウン氏はオハイオで優勢、アダム・ハミルトン氏はカンザスで互角の接戦、ジョシュ・テュレック氏はアイオワで誤差範囲内、ダン・オズボーン氏はネブラスカで共和党の予想以上に善戦を続けていた。いずれのケースでも、民主党は経済、移民取締り、トランプ大統領の第2期政権の政策に対する有権者の怒りの追い風を受けていた。
それでも、民主党の選挙戦は主に防戦となっていた。退任予定議席や激戦により共和党に余地を与えたミシガン、ジョージア、ニューハンプシャー、ミネソタを守り切る必要があったからだ。特にミシガンは重要だった。アブドゥル・エル・サイード氏がマイク・ロジャース氏に対する僅差のリードを守り切れば、民主党は重要な議席を確保できる。しかし敗れれば、過半数の51議席への道は劇的に厳しくなる。ジョージアとミネソタは安定していると見られた。
10月28日に発表されたニューハンプシャー州の最終世論調査では、民主党のクリス・パパス下院議員が共和党で元上院議員のジョン・E・スヌーヌ氏を48%対41%で僅かにリードし、憲法党候補のエドモンド・ラプラント氏への支持が4%、未回答が7%だった。
その他では、メアリー・ペルトーラ下院議員(民主党、アラスカ州)、ジェイムズ・タラリコ下院議員(民主党、テキサス州)、ジョシュ・テュレック氏(民主党、アイオワ州)が僅かにリードしていたものの誤差範囲内であり、これらの選挙区の行方は投票当日の投票率に委ねられた。民主党支持者が投票に来れば、勝利と歴史の創造もあり得た。