DATA Network、SuiおよびWalrusに参加しAI学習データのサプライチェーンをスケール
重要ポイント
- •DATA NetworkとそのTraceレジストリがSuiスタックに参加し、同ネットワークはSui上でネイティブにプロトコルとして稼働するようアップグレードされ、独立チェーンは廃止される。
- •WalrusがDATA Foundationアプリケーションのデフォルトストレージ層となり、Traceは提供ファイルの暗号化された改変不可能なコピーを保持でき、ハッシュはデータ自体から再生成可能となる。
- •Sui FoundationはDATA Networkに3,000万ドルを投資して最大の機関保有者となり、PoseidonとPIP LabsのSY Lee氏がSui Foundationの戦略アドバイザーに就任する。
- •Traceは6月の開始以来2億5,000万件以上のデータ提供を登録し、1日300万件以上のレシートを処理しており、Kled、Numo、OtoなどのアプリケーションがフロンティアAIラボにデータをライセンス提供している。
- •$DATAトークンは1対1でSuiベースのプロトコルに引き継がれ、保有者の経済的利益とガバナンス権は少なくとも現在と同等となり、ロック中およびベスティング中のポジションは変更されない。

米国カリフォルニア州パロアルト、2026年10月12日、Chainwire発 — 2億5,000万件以上の検証可能なレシートを保有する、権利クリア済みAI学習データのオンチェーンレジストリ「Trace」は、次世代のAIモデルを支えるため、その学習データをSuiとWalrusに取り込む。
Sui FoundationとDATA Foundationは、DATA NetworkおよびそのTraceレジストリがSuiスタックに参加し、権利クリア済みAI学習データのライブな供給を、SuiがAIワークロード向けに構築したインフラ上に配置すると発表した。Walrusは、Sui上にアンカーされた完全性証明を持つデータプラットフォームで、DATA Foundationが運用するアプリケーションのデフォルトストレージ層となる。また別に、DATA NetworkはSui上でネイティブにプロトコルとして稼働するようアップグレードされる。
このアップグレードにより、AIラボは利用が許可された実世界の学習データを一元的に調達できるようになり、来歴はTraceが記録し、元ファイルはWalrus上に保存されアクセス制御される。つまり、人由来データのサプライチェーンにおける3つのステップ — 権利の登録、元ファイルの保管、データ提供者への支払い — を一つのスタックに統合するものである。
AIが次に必要とするデータ
次世代のAIモデルは、実世界データへのアクセスによって制約されている。オープンインターネットはすでにスクレイピングされており、今後必要となるデータは、人から同意と、規制当局や法務チームが認める来歴証明とともに調達されなければならない。EU AI法と学習データをめぐる継続中の訴訟により、来歴証明はAIラボにとって調達要件となっている。
これらのモデルが必要とするデータは、オープンウェブ上ではなく人々のもと。看護師が自分の言葉で患者の一夜を語ったもの、ジャカルタの雨の通勤を記録したドライブレコーダーの映像、故障を診断する工場技術者の作業映像、あるいはベンガル語で行われたカスタマーコールなどである。こうしたデータは個人的で、しばしば規制対象であり、それを生成した人々に帰属する。
Traceは、DATA Foundationが6月に開始したAI学習データのオンチェーンレジストリで、まさにこの種のデータのために構築された。各データ提供の由来と付随する権利を記録し、提供者への支払いを決済する。開始以来2億5,000万件以上のデータ提供を登録し、現在は1日平均300万件以上のレシートを処理している。Traceに書き込むアプリケーションには、15億件以上のレコードの取り込みが進められている最大のオプトイン型ヒューマンデータマーケットプレイス「Kled」のほか、すでにフロンティアAIラボやロボティクス企業にデータをライセンス提供している「Numo」と「Oto」がある。
なぜSuiとWalrusなのか
Suiはすべての資産をプログラマブルなオブジェクトとして表現し、データセットとそのライセンスをトークンのようにオンチェーンで管理できる。独立したトランザクションは並列に実行され1秒未満でファイナライズするため、ネットワークは1日数百万件の登録を処理できる。Walrusはこの能力を大規模ファイルに拡張する。大規模なAIデータセットを効率的に保存し、ライセンスを保有する購入者のみがデータを読み取れるようにする。発表によれば、ストレージ、アクセス制御、所有権追跡を単一のエコシステムにネイティブに組み込み、検証可能なコンピュートと合わせて提供するネットワークは他にない。購入者にとっては、ライセンス、アクセスルール、所有権レコードがデータセット自体と併せて管理されることを意味する。
Traceは、現在もAIラボがライセンス取得している既存の需要を持つ、権利クリア済みデータの主要な供給源を追加する。この統合の結果、より強固な来歴保証と改ざん耐性が実現する。現在、Traceレコードはファイルが登録されたこととその時期を証明するが、Walrusと組み合わせることで、Traceは提供されたファイル自体の暗号化された改変不可能なコピーを参照保証として保持できるようになる。レコードのハッシュは、アプリケーションが提供したメタデータからではなくデータ自体から再生成でき、ファイルのその後の処理は元データと照合して検証できる。
3,000万ドルの戦略的投資
このアップグードは長期的な戦略的投資によって支えられている。Sui FoundationはDATA Networkに3,000万ドルを投資し、PIP LabsとDATA Foundationの継続的な保有とともに、ネットワーク最大の機関保有者となる。この連携をさらに深めるべく、Poseidon会長でPIP Labs CEOのSY Lee氏がSui Foundationの戦略アドバイザーに就任する。
プロトコルアップグレード
DATA NetworkはSui上でネイティブにプロトコルとして稼働するようアップグレードされ、その独立チェーンは廃止される。$DATAはSui上のDATAプロトコルのトークンとして1対1で引き継がれ、保有者の経済的利益とガバナンス権は少なくとも現在と同等となる。ロック中およびベスティング中のポジションは変更されず引き継がれる。同時に、WalrusはDATA Foundationアプリケーションのデフォルトストレージ層となる。
SuiとWalrusのオリジナルコントリビューターであるMysten Labsの共同創業者兼最高製品責任者(CPO)のAdeniyi Abiodun氏は次のように述べた。「AI業界は、オープンインターネットが読み尽くされた段階に達しており、次のフロンティアは、規制当局が求める同意と来歴を備えたデータセットへのアクセスによって定義されます。SuiとWalrusは、AIデータが保存、ライセンス、支払いされる場所として、これらのシステムが要求するスケールで稼働できるよう構築されました。DATA NetworkとTraceの私たちのスタックへの移行により、世界のフロンティアAIラボにすでに供給されている、大規模かつ高品質な権利クリア済みデータがもたらされます」
Poseidon会長でPIP Labs CEOのSY Lee氏は次のように述べた。「次世代のAIは、オープンウェブ上ではなく人々のもとにあるデータで学習されることになります。そのデータには、同意と来歴が組み込まれること、そしてデータの提供元である人々への支払い手段が必要であり、Traceはまさにそのための層として構築されました。Traceは今や、業界で最も強力なエンジニアリング組織の一つに支えられ、Sui Foundationをネットワーク最大の戦略的保有者として迎えたSuiスタックの一部となります。これは私たちが構築したネットワークにとって正しい帰属先であり、SuiがこれをAIのデータ層にすることを支援できることを楽しみにしています」
DATA Foundation CEOのAndrea Muttoni氏は次のように述べた。「学習データはフロンティアを継続的に拡大するために不可欠であり、その追跡可能性、監査可能性、利用許諾の確認は、AI安全性にとって重要であると同時に、データ品質の前提条件でもあります。Traceでは数億件のデータ資産を追跡してきました。Suiとの提携により、単なる監査証跡以上のもの、たとえば暗号化された参照ストレージや、将来的には評価とファインチューニングのための完全に検証可能なTEEなど、スタックのさらなる構築が可能になります」
既存のDATA Networkはアップグレード完了まで稼働を続ける。それまでに注目すべき指標は、詳細なアップグレード時程と保有者移行計画であり、いずれも移行開始前に公開される予定である。
DATA Foundationについて
DATA Foundationは、AIモデルが必要とする実世界データの来歴を追跡するプロトコルであるDATA Networkを支援している。Traceを通じて、各データ提供は来歴レシートと完全な監査証跡とともに登録される。ネットワーク上に構築されたアプリケーションには、Kled、Numo、Otoなどがある。旧Story Foundationである同組織は、2026年6月にAI学習データに事業を再集中した。DATA Networkは現在、Sui上でプロトコルとして稼働するようアップグレードされている。
Suiについて
Suiは「通貨がメッセージと同じように自由に動く」場所であり、オンチェーンファイナンスとエージェントインフラのために構築された次世代レイヤー1ブロックチェーンである。Metaのステーブルコイン構想の中核チームによって設立され、オブジェクト中心モデルによって、資産、権限、ユーザーデータをプログラマブルかつ検証可能にする。Suiのプリミティブは、高性能なファイナンスアプリケーションとAIネイティブアプリケーションの構築に必要なすべてを提供する。詳しくはsui.ioを参照。
Walrusについて
WalrusはAIの要求に応えるために構築されたデータプラットフォームである。開発者、企業、AIエージェントがアプリケーションやモデル間でデータを移動させ、組み込みのアクセスルールで保護し、誰もが検証できるようにする。AIが結果をもたらす行動を取るにつれ、その基盤となるデータは証明可能でなければならない。SuiとMetaの最初のステーブルコイン構想を手がけた暗号学者と分散システムエンジニアによって開発された。詳しくはwalrus.xyzを参照。
メディア連絡先
DATA Foundation: datafoundation@150bond.com
Sui Foundation: comms@sui.io
Head of Communications HV, DATA Foundation: henri.vues@piplabs.xyz
出典: Metaverse Post