QCP Capital、ビットコインの8万ドル超え上昇は強固な現物需要が支えると分析
重要ポイント
- •QCP Capitalによると、ビットコインの63,500ドルから8万ドル超えへの上昇には約28億ドルのビットコイン現物ETF流入が伴った。
- •BTC建て先物の未決済残高は8月中旬の約646,000 BTCから約588,000 BTCへ減少した一方、ファンディングレートは低水準にとどまった。
- •QCP Capitalは今回の上昇を、攻撃的なレバレッジロングではなく、ショートカバリングと現物買いによるものと特徴づけた。
- •7月のコアPCEは前年比3.3%で横ばいとなり、市場は9月の0.25ポイント利上げを約35%の確率で織り込んでいた。
- •米財務省は9月9日から長期物の流動性買入れを1回あたり最低40億ドルに倍増する計画で、好調なNvidia決算もリスク選好を支えている。

@WuBlockchainがX上で共有したQCP Capitalの分析(投稿)によると、ビットコインの63,500ドルから8万ドル超えへの上昇は、レバレッジポジションの積み増しではなく、大幅な現物市場の需要によって牽引されたという。
同社によれば、直近の上昇を支える市場構造は確固たる現物需要を示している。63,500ドルからの上昇に伴い、ビットコイン現物ETFには約28億ドルの資金が流入した一方、BTC建て先物の未決済残高は8月中旬の約646,000 BTCから約588,000 BTCへと減少した。
強い現物流入、先物未決済残高の減少、低水準のファンディングレートが組み合わさった状況は、レバレッジを効かせたロングポジションの積極的な積み増しではなく、ショートカバリングと現物買いが上昇の主な推進要因であったことを示しているという。
現物ETFへの資金流入が上昇を支える
QCP Capitalは、ビットコイン現物ETF(取引所上場投資信託)への資金流入が今回の上昇で重要な役割を果たしたと指摘した。63,500ドルからの上昇局面で約28億ドルが現物ETFに流入し、原資産に連動する投資商品を通じてビットコインへの直接的な需要がもたらされた。2024年1月に米国で初めて上場承認されたビットコイン現物ETFは、その後、機関投資家と個人投資家が資産を直接保有せずにビットコインへのエクスポージャーを得る主要な手段の一つとなっており、こうした商品への資金フローは現物需要の指標として注視されている。
同社の評価は、単なる価格パフォーマンスではなく市場構造に焦点を当てたものだ。資金流入は買い手が現物市場を通じて参入していたことを示す一方、先物ポジションには対応するレバレッジの拡大が見られなかったという。
この区別は、暗号資産の上昇局面の持続性と構成を評価する上で重要である。レバレッジに大きく依存した価格上昇は未決済残高やファンディングコストの上昇を伴いやすいのに対し、現物主導の上昇はデリバティブエクスポージャーの同様の増加なしに進展しうる。レバレッジ主導の上昇は歴史的に、価格が反転した際に急激な清算に対して脆弱であることも分かっており、アナリストが両者を区別する理由の一つとなっている。
先物未決済残高は減少、ファンディングレートは低水準
QCP Capitalが分析した期間において、BTC建て先物の未決済残高は8月中旬の約646,000 BTCから約588,000 BTCへと減少した。一方でファンディングレートは低水準にとどまった。ファンディングレートとは、無期限先物市場でトレーダー間でやり取りされる支払いであり、ロングポジションとショートポジションの相対的な需要の指標となりうる。
未決済残高の減少と比較的低水準のファンディングレートの組み合わせを受け、QCP Capitalは今回の上昇を、攻撃的なレバレッジロングではなく、ショートカバリングと現物買いによるものと特徴づけた。ショートカバリングは、価格下落を見込んでポジションを構築していたトレーダーが決済する際に発生し、市場に買い圧力を加えうる。直接的な現物需要と相まって、こうした活動は、レバレッジロングの大幅な拡大を必要とせずに価格を押し上げることができる。
マクロ環境は依然として複雑
建設的な市場構造にもかかわらず、QCP Capitalはより広いマクロ経済環境は依然として複雑であると述べた。7月のコアPCEは前年比3.3%で横ばいとなり、市場は9月の0.25ポイントの利上げを約35%の確率で織り込んでいた。
コア個人消費支出(PCE)物価指数はインフレ指標として注視されており、米国の金融政策をめぐる議論で監視される経済指標の一つである。したがって、9月に向けた市場の予想は、暗号資産を含むリスク資産にとって依然として重要な要素であり、暗号資産はボラティリティの高い資産という特性から、金利見通しの変化に敏感に取引される傾向がある。
米財務省の債券買入れとNvidia決算がリスク選好を支援
QCP Capitalは、米国債市場の動向と企業決算も、より広いリスク選好を支える要因として挙げた。米財務省は9月9日から、長期物の流動性買入れを1回あたり最低40億ドルに倍増する計画だ。この計画された増額は、金融市場が流動性環境や金利見通しを引き続き評価する中で発表されたものだ。
また、好調なNvidia決算もリスク選好を支えたと同分析は指摘している。人工知能システム向けチップの大手メーカーであるNvidiaは、より広いテクノロジー支出の指標として広く扱われており、その決算は株式以外のリスク資産への選好にもしばしば影響を与える。
これらの展開が合わせて、ビットコインの直近の動きの背景を形成している。QCP Capitalは上昇の背後に確固たる現物サポートを確認した一方で、金融政策予想、市場の流動性環境、投資家のポジショニングを注視することの重要性も強調した。約28億ドルの現物ETF流入、先物未決済残高の減少、低水準のファンディングレートの組み合わせは、今回の上昇をレバレッジ拡大が主導する上昇とは一線を画するものとしている。
出典:Hokanews